Facebookのショッピングキャンペーンとは?メリット・デメリット、設定方法など解説

2022年10月1日、Facebook広告に新たなショッピングキャンペーン「Advantage+ ショッピングキャンペーン」が登場しました。サービスを提供するMetaいわく「オンライン売上の拡大を目指してパフォーマンスに注力する広告主に向けた、最も効率の高いソリューションとして開発されたもの」。では、従来の購入目的広告との違いは何でしょうか。本記事では具体的なメリット・デメリット、広告の設定方法などについて解説します。

出典:Advantage+ ショッピングキャンペーンについて|Meta

Advantage+ ショッピングキャンペーンとは?

Advantage+ ショッピングキャンペーン(以下、ASC)とは、オンライン売上の拡大を目指して、自動配信されるFacebookのキャンペーンです。従来の購入目的広告と比べ、自動化される工程が多く、配信に係る広告主の手間が大きく軽減される点が特徴です。そのほか、ASCでできることの例としては、以下が挙げられます。

  • ・1つのキャンペーンで既存ターゲットおよび新規ターゲット、両方に広告を配信できる
  • ・クリエイティブの組み合わせを自動的に最大150までテスト。そのうち、最もパフォーマンスの高い広告を配信できる

このように、ASCは従来よりも負担なく、大きなパフォーマンスが期待できるキャンペーンになります。

従来の購入目的広告の違い

従来の購入目的広告の違いは以下の通りです。

【広告設定仕様】

ASC 従来の購入目的広告
①キャンペーン 同じ国をターゲットとするキャンペーンは最大8つ 制限なし
②広告セット 1キャンペーンあたり1広告セット 制限なし
③入札方式 自動入札 手動での設定
④配信金額 自動配置 手動で配置
⑤クリエイティブ ユーザーごとに最適な広告フォーマット・クリエイティブ・配信先を自動で設定 手動で設定
1つの広告セットに最大150個のクリエイティブ 制限なし
1つの広告セットでダイナミックと静的画像をサポート
同じピクセルを使用するパフォーマンスの高い既存コンバージョン・カタログ販売目的キャンペーンの広告を抽出し、使用できる

 

【ターゲティング・最適化仕様】

ASC 従来の購入目的広告
A.オーディエンス ターゲットは自動設定

※国のみ指定

ターゲットは手動で設定
1つの広告セット内で新規・既存のターゲットの予算配分を別々に実施 新規・既存のターゲットは広告セットを分けて設定
B.最適化 購入イベントのみ最適化 いずれかのピクセルイベントを最適化
C..機械学習モデル ターゲットセグメント情報をアルゴリズムに組み入れた、改良された機械学習モデル 従来の機械学習モデル

ここではとくに押さえておきたい両者の違いを2つ解説します。

新規ターゲットと既存ターゲットの配信比率を調整できる

これまでは新規ターゲットと既存ターゲット、それぞれ広告セットが分かれていました。一方、ASCでは1つのキャンペーンで両者のデータを保有できるため、広告を配信する新規ターゲットおよび既存ターゲットの配信比率も調整できるようになりました。つまり、パフォーマンスを見ながら、配信比率を調整することができるのです。

クリエイティブの組み合わせは最大150までテストできる

これまでは1つの広告セットに、4~6本のクリエイティブを入稿しての配信が推奨されていました。一方、ASCでは最大クリエイティブの組み合わせを自動的に最大150までテストを行い、最もパフォーマンスの高い広告が配信されます。

Advantage+ ショッピングキャンペーンのメリット

それではASCを利用すると、どのような良いことがあるのでしょうか。ここではASCのメリットを2つ解説していきます。

ターゲットを自動で設定してくれる

ASCでは、機械学習の活用により、効果が期待できるターゲットを自動で設定してくれます。そのため、オーディエンスの設定の手間が大きく省かれます。とくにターゲット設定が苦手な方にとっては、大きなメリットに感じることでしょう。

配信作業が効率化する

ASCは、ターゲティングのほか、配信面・クリエイティブも自動で設定してくれます。これまで手動で設定してきたこれらの細かい設定が自動化されることで、配信に係る業務は大きく効率化するでしょう。

Advantage+ ショッピングキャンペーンのデメリット

メリットに続き、ASCのデメリットを2つ見ていきましょう。

細かなターゲティングができない

ASCは自動でターゲティングをしてくれる一方、自動ゆえに細かなターゲティングができない点は注意が必要です。具体的には「○○に興味・関心のあるユーザー」「顧客リストに含まれているユーザー」などのターゲティングはすることができません。

分析はほとんどできない

ASCは機械学習による自動最適化が特徴ですが、大半のデータを広告主は確認することができません。つまり、ターゲティングは果たして本当に良かったのか。コンバージョンに繋がったターゲティングは何だったのか。などのデータにアクセスできないため、施策のPDCAサイクルを回すことが難しいのが現状です。

広告設定方法

最後に、ASCの広告設定方法を見ていきます。

①まずは広告マネージャを開きましょう。
②続いて、「作成」をクリックします。
③キャンペーンの目的を選択で、「売上」を選択します。
④「Advantage+ ショッピングキャンペーン」を選択します。
⑤キャンペーン名称やコンバージョンなど各種設定を手動で入力する

まとめ

本記事では、Facebook広告の新たなショッピングキャンペーンであるAdvantage+ ショッピングキャンペーン(ASC)について解説してきました。ASCはターゲティングやクリエイティブなどを自動で設定してくれるため、業務の効率化を図りつつ、高い成果を期待できるキャンペーンです。
まだリリースされたばかりのサービスではありますが、その利便性ゆえ今後ますます伸びていくことでしょう。

当社GROVEでは、ECでの売上事例も多く、ECでのマーケティングのご相談は「ブランディング」や「集客」といったお客様の目的に合わせた、Facebook広告を含むインフルエンサーマーケティングを行っています。ASCを含む効果的なFacebook広告をこれから行いたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。