TikTokのKPIはどこが適切?目的に沿った設計手法を解説

もともとTikTokは10代のユーザーを中心としたプラットフォームでしたが、今では利用者の年代が広がり、世の中に大きな影響を与える存在となっています。TikTokを上手く使いこなすことで自社商品の認知拡大や購買促進などを行うこともできます。

しかし、何も目的や指標を持たず、やみくもにTikTokを使っても十分な効果は得られません。そこで今回はTikTokマーケティングにおける数値の重要性やKPI設計の考え方などを解説します。

TikTokマーケティング上での数値の重要性

TikTokを使ったマーケティングにおいて、目標や成果を数値で把握することは重要です。

例えば、TikTokプロモートを使うと、フォロワー以外の不特定多数のユーザーにアプローチしたり、手軽に広告を実施できたりしますが、きちんと目標や成果の数値を把握しなければ十分な効果を得られません。プロモートを適用した動画は、以下のパフォーマンスを確認および分析できます。

・プロモートにかかった費用
・プロモーション期間の絞り込み
・動画の視聴回数
・リンクのクリック人数
・エンゲージメント数(いいね数、コメント数、シェア数)や年齢層、性別の割合

上記の数値を把握することにより、成果や課題などを仮説・分析すれば、次回以降のアクションに繋げることができるでしょう。

例えば、リンクのクリック人数が少なければ、クリック訴求が弱かったと考えることもでき、動画内容の変更が必要かもしれません。また、視聴回数に対してエンゲージメント数が少ない場合、動画自体のインパクトが少ない可能性があります。

このように、仮説や分析、改善などをするために数値を知ることは重要です。なお、TikTokプロモートについては「TikTokプロモートとは。費用や利用手順・活用イメージなどを解説。」にて詳しく解説しています。

TikTokで取得できる数値指標とは

TikTokでは、ビジネスアカウントを選択すると、投稿やアカウントの分析が行えるようになります。具体的には以下の数値を知ることができます。

【動画の分析】

・合計再生時間
・平均視聴時間
・合計視聴回数
・視聴者の所在地
・トラフィックソースの種類

【アカウントの分析】

・フォロワー数の増減
・動画の視聴回数
・プロフィールの表示回数

KPI設計の考え方

KPIの設計には、最終的なゴールの設定が必要不可欠です。
例えば、最終的なゴールが「売上100万円を達成する」ということであれば、KPIとしては「TikTok経由によるECサイト訪問数を1万人にする」「TikTokアカウントのフォロワー数を10万人にする」などが考えられます。
自社の状況に応じて、適切なKPIを設定する必要があります。また、KPIはいわば中間指標のため、定期的にチェックする必要があります。そのため、TikTokの分析機能を使ってすぐに計測できる値を設定すると良いでしょう。

なお、TikTokでは分析から成功事例、クリエイティブ面でのアドバイスまで、様々なサポートが用意されています。
そして、最終的なゴールを構成する要素を洗い出してKPIを設定します。このプロセスにおいて有効なツールが「KPIツリー」です。

KPIツリーを用いて主に以下の2ステップでKPIを設定します。

①最終的なゴールを達成するために影響がある要素を洗い出す
②要素の達成の進捗度を評価するための数値を設定する(=KPI)

最終的なゴールを決めると、分解していくことによりKPIをどこに設定すべきか見えてきます。

KPIツリーで構成する要素を徐々にブレイクダウンすると分かりやすいでしょう。全てをKPIにしてしまうと、見るべき視点が多すぎて混乱することもあるため、注力したいKPI項目を決めて定点観測するのがおすすめです。

例えばTikTokの分析における軸は以下の項目です。

・フォロワー数
・動画視聴者の所在地
・合計視聴回数
・平均視聴回数

なお、これらの分析は、ツールを用いれば難しくありません。TikTokの分析のやり方やおすすめツールなどについては「TikTokの「分析」のやり方は?分析すべきデータとおすすめツール」を参考にしてください。

最終的なゴールが達成できなかった際は、KPIツリーのどの地点が上手くいかなかったのか明確にするために、課題を洗い出して改善に繋げていきましょう。
TikTokの効果を最大化するための方法については「TikTokの宣伝・広告効果は?効果を最大化するための施策」を読んでみてください。

KPIの設計事例と注意点

KPIはやみくもに設定すると、十分に機能しません。KPIの設計事例と注意点を解説します。

最終的なゴールとの関連性を考える

まず、KPIを設定するときは、最終的なゴールとの関連性を考えましょう。KPIはあくまでも、最終ゴールを達成するために設定する施策です。

また、一度設定したKPIを修正してはいけない決まりはありません。適切にTikTokを運用するために必要であると判断したら、適宜柔軟に修正およびアップデートをしていくと良いでしょう。

自社の状況に応じた実現可能なものにする

KPIは自社のリソースで行える実現可能なものにしましょう。例えば、最終的なゴールが「売上を100万円にする」であったとします。そのために、自社を知ってもらう必要があると考えた場合でも「TikTokを運用したばかりだが、1ヶ月以内にフォロワー数50万人以上にする」というKPIを設定するのは非現実的です。

このKPIを達成するためには、TikTok運用に多くの時間や費用をかける必要があるでしょう。自社のリソースを考えた場合、それに無理が生じるのならば、現状で達成しうる数値に設定し直すのが適切です。

特に、TikTokは、InstagramやTwitterなどの他のSNSと異なった特徴を持ちます。暇つぶし感覚で利用しているユーザーも少なくないため、こういった方も巻き込む施策が時には求められます。

TikTokのユーザーの属性や特徴については「【2023年最新】TikTokの利用者数は?世界との比較と年齢層・男女比・利用者の特徴」を参考にしてください。

まとめ

今回は、TikTokのKPIについて解説しました。自社商品の認知拡大や購買促進などの目的を達成するために、適切なKPIを設定しましょう。
TikTokを使ったマーケティングに関しては「TikTokを活用したマーケティングのやり方は?企業の成功事例4選」を参考にしてください。

フォロワー数の増加や自社の認知度アップをKPIとして定めるなら、インフルエンサーを起用したマーケティングを行うとよいかもしれません。
インフルエンサーマーケティングについては「インフルエンサーマーケティングの事例12選!ポイントと注意すべき点」が参考になります。

当社GROVEでは、インフルエンサーマーケティングやSNS運用に関するナレッジ・ノウハウを提供しています。インフルエンサーマーケティングに興味のある方や、「KPIの設定方法に悩んでいる」「KPIを達成できなくて困っている」という方は、ぜひ当社GROVEにお問い合わせください。