近年、企業のSNSマーケティングとして、TikTokを活用する企業が増えています。TikTokは若者に向けたSNSツールのイメージでしたが、最近ではビジネスでも有効活用できることが浸透してきています。
しかし、TikTokをビジネス活用するのであれば、TikTokについての情報を知らなければなりません。本記事は、SNSマーケティングを取り入れようとしている企業のために、TikTokの利用者数について詳しく解説します。TikTokをSNSマーケティングとして活用する前に、まずはTikTokの利用者について理解しておきましょう。
目次
TikTokの利用者数
まずは、TikTokの利用者数について解説します。Tiktokは中国で始まったSNSサービスですが、現在では全世界で利用されているSNSツールとなっています。まずは、全世界でTikTokがどのくらいの需要があるのかについて理解しましょう。
日本の利用者数
日本のTikTok利用者数は、2018年12月時点で950万人となっていました。そして、2019年11月頃までは増加傾向にありましたが、2月頃から減少しています。App Annie調べの最新データによると、2021年8月時点で約1700万人、2023年9月時点で約2700万人と2年で1000万人増加していると見られ、急激に利用者数が増加している傾向にはありそうです。
この背景には、新型コロナウイルスによる影響が考えられます。緊急事態宣言によって、友達などと外で動画を撮影する機会が減少したのです。緊急事態宣言が解除されると、利用者はやや増加傾向になりました。
つまり、外出時間とTikTok利用者数は、比例関係にあるのです。外出の機会が制限されなければ、TikTokはまだまだ需要があるSNSツールであると言えます。
海外の利用者数
海外のTikTokの利用者数は、2021年9月時点で10億人を超えました。2022年には15億人を突破したとも言われています。
また、TikTokはGUESSやユニクロといったような大企業ともコラボしており、海外でもビジネスとして活用されています。今後も多くの海外企業が、TikTokを利用したビジネスを展開することが予想されるため、海外の利用者数も増加していくことでしょう。
中国の利用者数
TikTokはもともと中国から始まったSNSツールです。そのため、中国のTikTok利用者数は全世界で最も多く、2020年9月に6億人を突破しています。2020年2月の時点では4億人だったため、急激に増加していることがわかります。
また2021年5月に発表したMAU(月間アクティブユーザー数)は6億人としており、利用者数としてはさらに拡大していると思われます。
そして、中国版のTikTokは「抖音(どういん)」と呼ばれ、日本のTikTokアプリにはない機能が備わっています。中国版TikTokの大きな特徴は次の3点です。
- ・LIVE配信
- ・EC機能搭載
- ・位置情報の共有
この3つは、日本のTikTokアプリには備わっていない機能です。中国版TikTokのほうが機能性が高いため、マーケティングの使い道も豊富です。
インドの利用者数
インドのTikTok利用者数は、2019年6月時点で1億2,000万人、2019年のダウンロード数は、3億2,300万人を記録して、世界でもユーザー数が多い国でした。しかし2019年6月に政府がTiktokの禁止を講じ、更に2021年1月には禁止措置を恒久化する方針を通知しました。
それによりインドでは運営元ByteDanceが現地従業員を解雇するなど、復活の見込みがない状況です。
アメリカの利用者数
アメリカのTikTokの利用者数は、2020年で4,540万人と推定されています。利用者数は増加傾向にあり、2021年までには5,000万人を突破する見込みです。
また、2018年9月には、TikTokのダウンロード数がInstagramやFacebookを超えています。TikTokはアメリカでは最大のSNSツールに成長しているのです。
そして、アメリカの学校では、動画を制作して投稿するTikTokクラブなどもあります。アメリカでは今後もTikTokの需要が高まり続けていくことでしょう。
TikTokと比べた他のSNSの利用者数
Tiktok以外にもSNSツールはたくさんあります。TikTokをSNSマーケティングとして取り入れるのであれば、他のSNSツールの利用者数も理解しておきましょう。
ここでは、以下の4つのSNSツールの利用者数を紹介します。
- LINEの利用者数
- Twitterの利用者数
- Instagramの利用者数
- Facebookの利用者数
SNSマーケティングは、目的やターゲット層によって最適なSNSツールを選ぶことが大切です。他のSNSの利用者数を比較して、TikTokよりも適したSNSツールがないかを確認しましょう。
LINEの利用者数
LINEは、電話やチャットなどの機能をメインとしたSNSツールです。全世界の利用者数は2019年1月時点で1億9,400万人、国内の利用者数は2020年10月時点で8,600万人となっています。
連絡ツールとして利用することが多く、SNSツールのイメージがないかも知れませんが、タイムラインに投稿してコメントを返すことができるため、立派なSNSツールです。
また、友達との連絡ツールだけでなく、家族との連絡ツールもLINEになりつつあるため、若者だけでなく40代以上の利用者も多くなっています。日本でスマートフォンを持っている人なら、誰もが利用している必須SNSツールです。
Twitterの利用者数
Twitterは、140文字以内で日々の状況を発信するSNSツールです。全世界の利用者数は2020年10月時点で3億5,300万人、日本のTwitterの利用者数は2018年10月時点で4,500万人(アカウント数)となっています。1人で複数のアカウントが所有できるため、実際の利用者数はデータよりやや少ないです。
また、TwitterはLINEのように親しい人だけでなく、さまざまなコミュニティの人とつながることができます。芸能人なども利用している人が多く、10代〜30代を中心に人気を集めています。
Instagramの利用者数
Instagramは画像や動画の投稿をメインにしたSNSツールです。全世界の利用者数は2020年10月時点で11億5,800万人、国内の利用者数は2019年3月時点で3,300万人となっています。日本ではインスタ映えといったような言葉も流行し、10代〜20代の男女に人気を集めています。
Facebookの利用者数
Facebookは、世界で最も利用者数の多いSNSツールです。全世界の利用者数は2020年12月時点で28億人、国内の利用者数は2019年7月時点で2,600万人となっています。アカウントを本名で登録しなければならないため、若者の利用者数は減少してきていて、利用者の年齢層は20代〜40代となっています。
TikTok利用者の増減率
日本のTikTok利用者は、新型コロナウイルスの影響で一時的に低下しましたが、基本的には少しずつ増加しています。増加率は高くありませんが、緊急事態宣言などで外出機会が減らなければ、今後も利用者は少しずつ増加していくことでしょう。
また、アメリカは日本と違って、急激にTikTokが成長しています。2020年8月の利用者は2020年7月の利用者と比べて4倍以上増加しています。そのため、TikTokを利用したSNSマーケティングをおこなうときに、アメリカのユーザーも視野に入れることができれば、より集客効果が期待できるはずです。
TikTok利用者の年齢層
日本のTikTok利用者は10代が多いイメージですが、実際は次のようにないっています。
- 10代:16.9%
- 20代:22.3%
- 30代:22.8%
- 40代:24.3%
- 50代:13.7%
このデータからわかることは、動画広告を利用してSNSマーケティングとしてTikTokを利用するユーザーが増えてきているということです。TikTokの利用者が増加し続けているのに比例して、ビジネス目的の利用者も増えているのでしょう。
また、アメリカのTikTok利用者は、10代(31.1%)、20代(27.4%)、30代(17.9%)、40代(16.3%)、50代(6.8%)と年齢順に利用者が少なくなっていきます。このことから、アメリカは日本と違ってビジネスとして利用するユーザーが少ないことがわかります。アメリカでは、まだまだ若者の娯楽SNSツールとして、TikTokが利用されているのです。
TikTok利用者の男女比
日本のTikTokユーザーの男女比は、男性55.2%、女性44.8%となっています。TikTokは女性の利用者が多いイメージでしたが、実際は男性のユーザーの方が多いのです。この背景として考えられるのは、年齢層が高くなっている原因と同じで、ビジネス分野でTikTokを利用する男性が増えているということです。
また、アメリカのTikTokユーザーの男女比は男性39.6%、女性60.4%となっています。アメリカは若者のパーティ動画などをTikTokで発信する女性が多いです。
インフルエンサーを目指した女性の利用者も多くいます。年齢層からもわかりますが、アメリカは日本と違ってTikTokをビジネスとして活用している男性が少なく、若い女性の娯楽SNSツールになっているのです。
TikTokの利用者の特徴
基本的にTikTokの利用者は、娯楽目的かビジネス目的のどちらかです。それぞれの利用者の特徴を解説します。
娯楽目的の利用者の特徴
娯楽目的の利用者は、TikTokを暇つぶし感覚でおこなっています。始めた理由も、「好きな芸能人がやってるから」「周りが始めたから」「楽しそうだから」などといった漠然とした場合が多いです。
また、投稿頻度はバラバラで、動画のクオリティはあまり高いとは言えません。
ビジネス目的の利用者の特徴
ビジネス目的の利用者は、TikTokをしっかり運用しています。始めるときも、「TikTokを利用して有名になりたい」「広告を利用して稼ぎたい」などといった明確な理由を持っていることが多いです。更新頻度は多く、動画もクオリティの高い魅力的な動画を投稿しています。
まとめ
TikTokの利用者数について詳しく解説しました。ポイントをまとめると次のようになります。
- ・TikTokの利用者数は増加傾向にある
- ・他の人気SNSツールと比べてもTikTokは劣らないほど成長している
- ・日本はビジネス目的でTikTokを利用する人が多く、30代以上の男性ユーザーも多い
- ・アメリカは娯楽目的でTikTokを利用する人が多く、10代〜20代の若い女性が多い
- ・娯楽目的の利用者は、投稿頻度がバラバラで、動画のクオリティも高くない
- ・ビジネス目的の利用者は、投稿頻度が多く、動画のクオリティも高い
現在、TikTokは需要の高いSNSツールと言えます。ただ、ビジネス目的で利用するのであれば、戦略を練って運用しなければなりません。今回紹介した利用者の年齢層、男女比、特徴などを踏まえてどのように運用すれば集客できるかをじっくりと検討してください。
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