近年、マーケティングツールとしてSNSを活用する企業が増えています。そんなSNSを運用するにあたって知っておきたいことの一つに「ハッシュタグの活用方法」があります。
この記事では、SNSでビジネスアカウントを運用している方に向けて、各SNSにおけるハッシュタグの効果的な活用方法を解説します。
目次
SNS運用における「ハッシュタグ」の役割
まずは、SNS運用において必ず知っておきたい「ハッシュタグ」の意味と役割を確認しておきましょう。
- ・ターゲットユーザーへリーチ
- ・オリジナルハッシュタグでの知名度向上
ハッシュタグとは
そもそも、SNSにおける「ハッシュタグ」とは、「#(ハッシュマーク)」とキーワードを組み合わせたタグ・ラベルのことです。
例えば、投稿に「#チョコレート」というハッシュタグを付けることで、チョコレートについて検索している人に見つけてもらえるといった具合です。投稿する文章や写真の内容を表したキーワードのようなものと思っておけば問題ないでしょう。
ターゲットユーザーへのリーチ
上記でも軽く触れましたが、投稿にハッシュタグを付けることで、そのキーワードに関連したコンテンツに興味を持っているユーザーにリーチしやすくなります。例えば、コスメについて投稿するのであれば、「#コスメ好きさんと繋がりたい」「コスメ部」などといった人気のハッシュタグを活用することで、コスメについて検索しているユーザーにリーチすることができます。
SNSにおいてフォロワーを増やしたり、企業の認知度を高めたりするためには、まず自社のターゲットに確実にリーチすることが欠かせません。そんなSNSにおいて重要な指標である「リーチ」を拡大するためには、「ハッシュタグ」の利用が効果的です。
オリジナルハッシュタグでの知名度向上
企業のSNS運用において欠かせない存在と言える「オリジナルハッシュタグ」。オリジナルハッシュタグとは、自社が独自で作成した新たなハッシュタグのことを意味します。
企業が独自で作成したオリジナルハッシュタグを投稿に使用し、ユーザーに使用を促すことで、ハッシュタグとともに企業の知名度の向上を図ることが可能です。
Twitterでの効果的なハッシュタグの付け方
Twitterは、元々「拡散力」が強いSNSなので、拡散力を高めることよりも、話題性のあるハッシュタグを活用し、共通の話題でユーザーと盛り上がることを目的としたハッシュタグの使用がおすすめです。
それでは、実際にTwitterでの効果的なハッシュタグの活用方法をお伝えしていきましょう。
- ・トレンドのハッシュタグを付ける
- ・ハッシュタグの数は2個〜3個までにする
トレンドのハッシュタグを付ける
Twitterには、今話題になっているハッシュタグやキーワードを一覧表示できる「トレンド機能」が存在します。ハッシュタグがトレンド入りするためには、短時間で多くのユーザーによってつぶやかれる必要があります。
トレンド入りしているハッシュタグを付けて投稿をすることで、日本国内の多くのユーザーと共通の話題で盛り上がることができます。トレンド入りしているということは、ツイート数が多いのはもちろん、多くの人が閲覧しているハッシュタグでもあるので、多くのユーザーにリーチしやすいという特徴があります。
どのハッシュタグを使うべきか分からない際はもちろん、ツイートする話題が思いつかない際には、トレンド入りしているハッシュタグを積極的に使ってみてください。
ハッシュタグの数は2個〜3個までにする
Twitterでは、ハッシュタグは通常の文章とは違う「青色」で表示されます。ハッシュタグを付けているということが一目で分かるということもあり、ハッシュタグの数が多すぎると「宣伝色」が強くなってしまうので注意が必要です。
投稿にハッシュタグを付ける際には、文章とハッシュタグのバランスに留意しましょう。基本的には、文章の量にかかわらずハッシュタグの数は2〜3個がおすすめです。実際、Twitter公式はハッシュタグは2つまでにすることを推奨しています。
・【2021】Twitterのハッシュタグの効果的な付け方は?企業アカウントでの活用事例
Instagramでの効果的なハッシュタグの付け方
Instagram(インスタグラム)は、写真・動画の共有に特化したSNSです。拡散力はあまり高くありませんが、ハッシュタグを上手に活用することによって、多くのユーザーに投稿を見てもらえるようになります。Instagramにおいて、効果の高いハッシュタグの活用方法を2つ紹介します。
- ・一つの投稿に30個のハッシュタグを付ける
- ・オリジナルハッシュタグを作成する
一つの投稿に30個のハッシュタグを付ける
他のSNSでは、ハッシュタグの数が多いとネガティブに捉えられることがありますが、Instagramの場合は、ハッシュタグは一つの投稿につき「30個」と多めに付けることをおすすめします。Instagramは、「文章」よりも「写真」「イラスト」を視覚的に楽しむためのSNSなので、キャプション(文章欄)に30個ほどハッシュタグを記載しても、ユーザーが不快に感じることはありません。
とはいっても、「キャプションがハッシュタグで埋まってしまうのは嫌だ」という場合は、投稿後にコメント欄にハッシュタグを記載する方法がおすすめです。Instagramでは、ハッシュタグの数が多いからといって、拡散力が弱まったり、人気投稿に入れなくなったりということはありません。
Instagramで投稿をする際は、一つの投稿あたり上限の30個のハッシュタグを付けてみてください。ただし、ハッシュタグを選ぶ際は、必ず投稿と関連度の高いものを選ぶようにしましょう。
オリジナルハッシュタグを作成する
Instagramでは、オリジナルハッシュタグの作成・使用がおすすめです。オリジナルハッシュタグを投稿に付けたり、ユーザーに使用を促したりすることで、認知力の向上やブランディング効果が期待できます。
オリジナルハッシュタグの作成する際に押さえておきたいポイントには次のような点が挙げられます。
- ・凝りすぎず、覚えやすいものにする(例:HIS発案の「#タビジョ」)
- ・「おしゃれ感」を持たせる(例:食のメディア『おいしいごはん』発案の「#デリスタグラム」)
- ・ユーザーが「自分」や「好きなこと」について投稿するときに使えるようにする(例:しまむら発案「#しまむらパトロール」)
日々の投稿やプロフィール画面で、積極的にオリジナルハッシュタグを記載し、ユーザーに浸透させていきましょう。
YouTubeでの効果的なハッシュタグの付け方
ハッシュタグとは一見関係がないように思えるYouTubeですが、実は動画を投稿する際に好きなハッシュタグを設定することができます。動画の説明欄にハッシュタグを記載すると自動的にピックアップされ、動画タイトルの上部にリンク付きのタグとして表示される仕組みです。
ちなみにYouTubeにおけるハッシュタグは、動画のカテゴリー訳をする「タグ設定」とは異なります。タグ設定は動画のタグ入力欄に入力するもの、ハッシュタグは説明欄に記載するものということになります。それでは、実際にYouTubeでハッシュタグを効果的に活用する方法を解説しましょう。
- ・動画と関連度の高いハッシュタグを選ぶ
- ・ビッグキーワードとトレンドキーワードを盛り込む
動画と関連度の高いハッシュタグを選ぶ
ハッシュタグは動画と関係ない人気のものをたくさん使うよりも、動画と関連の高いものを2個〜3個だけ使う方が効果的です。
例えば、「#犬」というハッシュタグは、多くの犬好きユーザーが検索するため、人気が高いと言えますが、犬と関係のない動画に付けても意味がありません。YouTubeでハッシュタグを使用する場合は、「量より質」を意識して、動画との関連度の高い、かつ多くのユーザーが検索するであろうハッシュタグを選びましょう。
また、公式から発表されている情報ではありませんが、YouTube利用者からは「ハッシュタグを入れると関連動画に上がりやすい」という声もあがっています。ハッシュタグは、動画をより多くの人に届けるために効果的ですので、積極的に活用していきましょう。
ビッグキーワードとトレンドキーワードを盛り込む
YouTubeの動画投稿でハッシュタグ選びに迷ったら、「ビッグキーワード」と「トレンドキーワード」の2つを付けておけば間違いありません。
まず、ビッグキーワードとは、「#スポーツ」「#美容」など、抽象度の高いキーワードのことです。多くの視聴者が検索に使用するため、ハッシュタグ検索からの流入が見込めます。抽象度が高い分、ハッシュタグ検索で上位表示されるハードルも高いですが、「ハッシュタグを見れば一目でどんな動画なのかわかる」というメリットがあるため、付けておいて損はないでしょう。
次に、トレンドキーワードとは、今話題のキーワードのことです。例えば、2020年11月現在のトレンドキーワードといえば、「新型コロナウイルス」や「東京オリンピック」などがあがるでしょう。このようなトレンドキーワードは、ビッグキーワードと同様に、多くのハッシュタグ検索からの流入が見込めます。
特にトレンドキーワードの場合は、短期間に多くの人が検索するため、普段であればリーチできない視聴者へ動画を届けることができます。
TikTokでの効果的なハッシュタグの付け方
TikTokは、短尺動画の投稿・閲覧ができる人気SNSです。そんなTikTokでは、ハッシュタグを上手に活用することで、動画を多くのユーザーへと届けることができるようになります。
- ・トレンドのハッシュタグを付ける
- ・ハッシュタグの付けすぎに注意する
トレンドのハッシュタグを付ける
TikTokの若年層をターゲットにしているSNSということもあり、「トレンド」の移り変わりが速いという特徴があります。トレンド入りしたハッシュタグは、短期間でかなり多くのユーザーが検索・視聴するため、動画の再生回数を上げることができます。
「トレンドのハッシュタグはどうやって確認したら良いの?」という人は、TikTokアプリの検索欄に表示される「人気上昇中」のハッシュタグをチェックしてみてください。ただし、トレンドハッシュタグを使用する場合は、ハッシュタグに合った動画を作成するように心がけましょう。どのSNSにおいても、動画とハッシュタグの内容がマッチしていないと、ネガティブな印象を与えてしまいます。
ハッシュタグの付けすぎに注意する
動画に人気のハッシュタグを付けることで、「ハッシュタグ検索流入」が見込めますが、ハッシュタグの付けすぎには注意が必要です。というのも、TikTokではハッシュタグがそのまま動画の画面下部に一覧表示されるため、ハッシュタグの数が多いと、動画が見づらくなってしまうのです。
ハッシュタグが動画に被ってしまい、「ゴチャゴチャしていて見にくい」という印象を与えてしまうと、離脱が増えるので注意が必要です。ハッシュタグの個数の目安としては、3個程度がおすすめです。本当に動画との関連度が高い人気ハッシュタグを厳選して使用するといいでしょう。
まとめ
各SNSにおける効果的なハッシュタグの活用方法を紹介しました。ハッシュタグは、自社コンテンツをより多くのユーザーに届け、「認知向上」や「フォロワーの獲得」などといった目的を達成するために重要な役割を果たします。
「これまでハッシュタグを最大限に活用できていなかった」という人は、ぜひこの記事を参考に、それぞれのSNSの特徴を生かしたハッシュタグ活用を心がけてみてください。
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