ショート動画マーケティングとは?短尺動画の活用理由や事例を紹介

動画の中でも尺の短いショート動画が流行しています。その人気振りから、「ショート動画をマーケティングに活用した方が良いでは?」と検討されている方も多いでしょう。

そこで今回はショート動画の意味やマーケティング上の特徴、実際の事例などを解説します。この記事でマーケティングにおけるショート動画の基本情報を押さえ、マーケティングに活用するかどうかの判断に役立ててください。

SNSマーケティングの重要性

総務省の「令和3年通信利用動向調査の結果」によると、令和3年9月調査時において、SNSを利用している個人は全体で78.7%に上ります。10代~30代に絞ると9割前後の個人がSNSを利用しており、SNSマーケティングを行うことで、10代~30代の大半にアプローチできることがわかります。
そのほかSNSの特性上、以下の点でSNSマーケティングは重要です。

  • シェア機能があるためサービス・商品の認知拡大に効果的である
  • ・有益な情報発信を行い、ブランディングができる
  • ・ユーザーと直接コミュニケーションを取ることで、関係性を構築・向上させる

SNSマーケティングの実行により、上記の効果を上げることで、商品・サービスの購入およびリピートまでユーザーの行動を変容させることができます。

ショート動画が各プラットフォームで搭載

ショート動画とは、各プラットフォームに搭載されている短い動画を指します。例えば、YouTubeでは最大60秒の縦型のショート動画を投稿および閲覧することができます。ここではプラットフォーム別のショート動画について解説します。

YouTubeショート

YouTubeのショート動画は60秒までの尺の短い動画です。スマートフォンのYouTubeアプリでは、画面下部にある「ショート」というタブをタップすることで、ショート動画を観ることができます。YouTubeのショート動画は縦画面で表示され、上下にフリックすると次の動画に切り替わる仕様です。

TikTok

TikTokのショート動画は15秒・30秒・3分の短尺の動画です。TikTokはとくに10代・20代の若者に人気のSNSです。したがって、TikTokのショート動画の視聴者層も10代や20代が中心になります。TikTokでは15秒や30秒の短いShort動画も多く投稿されているため、隙間時間に暇つぶし感覚で視聴できる点が特徴です。

Instagram

Instagram(インスタグラム)では、「ストーリー」と「リール」というショート動画を提供しています。

  • ■ストーリー:15秒のショート動画。15秒を超える動画は最大4つ(最大60秒)までに分割されて表示される
  • ■リール:15秒・30秒・60秒・90秒のショート動画

ストーリーで投稿できる動画は最大60秒までで、15秒を超える動画は15秒ごとに複数に分割されます。例えば、45秒の動画をストーリーで投稿すると、15秒のショート動画が3つに分割されて表示される仕組みです。一方、リールは最大90秒のショート動画を表示させることができます。

 

ショート動画が流行っている理由

ショート動画が流行っている大きな理由は、「手軽に視聴できるため」です。ショート動画の長さは数秒から数十秒程度が多いため、ユーザーとしては、これから動画を観るぞ!と意気込む必要はなく、休憩時間や移動時間などに、頭を使わずにサクサクと視聴することができます。

また「情報が溢れ、即座に有益な情報かどうか判断する人が増えてきた」という時代背景も、ショート動画の流行りを後押ししていると考えられます。

 

ショート動画のマーケティング上の特徴

ショート動画のマーケティング上の特徴は、以下の2点です。

  1. 視聴者層を広げやすい
  2. 数を打ち、露出を増やしやすい

 

視聴者層を広げやすい

通常の動画(ロング動画とも言う)は視聴せずとも、ショート動画をメインに視聴する層が一定層います。そのため、ショート動画でもマーケティング施策に利用することで、視聴層を広げる効果が期待できます。

 

数を打ち、露出を増やしやすい

ショート動画は通常のロング動画と比較して、編集や撮影の手間や時間がかかりません。したがって、短時間で動画をたくさん投稿して露出を増やすことができます。また、たくさん投稿すれば、それだけ効果検証のサンプル数が多くなり、より効率的にショート動画のマーケティングのPDCAを回すことが可能になります。

 

ショート動画の企業マーケティング事例

最後に企業が実際に行った、ショート動画のマーケティング事例を2つ見ていきましょう。

楽曲×TikTok広告配信

楽曲2曲(ここではA曲・B曲と表記)のMVをTikTokで広告配信した事例です。2曲とも8,000回前後クリックされ、視聴回数はA曲が150万回以上、B曲が70万回以上に上りました。とくにB曲は人気インフルエンサーが出演したこともあり、配信金額に対するクリック率(CTR)が1.24%と非常に良い結果が出ました。

ヘアケア用品×TikTok+YouTube ショート動画

カップルクリエイターがヘアケア用品の紹介をTikTokおよびYouTubeのショート動画で行った事例です。カップルがテンポ良くコミカルにヘアケア用品を紹介しており、「面白い」「続き見たい」など肯定的なコメントも多く寄せられていました。

本事例はTikTokでの効果を確認後に、YouTubeのショート動画のPR投稿を行いました。TikTokの視聴回数は投稿から約3週間で130万回、いいね数は7万以上。YouTubeのショート動画は投稿から5日間で視聴回数22万回に上ります。

 

まとめ

SNSマーケティングの一環として、ショート動画をマーケティングに組み込むことで、視聴者層を広げたり、露出を増やす効果が期待できます。ショート動画は視聴のハードルの低さから、今後も流行は続くと推測されます。各プラットフォームのショート動画の概要を理解した上で、マーケティングの一つとして、ショート動画の運用を検討してみてはいかがでしょうか。