効果的なSNSマーケティング手法を探している中で、インスタントウィンという集客手法を聞いたこともあると思います。インスタントウィンは、TwitterやInstagramなどで情報の拡散やフォロワーを増やすためのキャンペーン施策で、うまく活用すれば発信力や認知・集客力強化を図れます。
この記事ではインスタントウィンについてや事例などを解説していきます。
目次
インスタントウィンとは
そもそも「インスタントウィン」とは、当選結果がその場で分かる施策のことで、決して新しい施策ではありません。例えば箱に「あたり」「はずれ」が印刷されているお菓子を買ったことはありませんか?これも買ってすぐに当選結果が分かるため、インスタントウィンです。
インスタントウィンではない通常のキャンペーンでは、応募に対し、当選者を抽選の上は発表するという比較的応募してから結果までの期間が長く、かつ、外れたときに結果がどうだったのかわからないまますぎるということがあります。そのため、キャンペーンに参加するモチベーションにも影響してしまいます。
一方、インスタントウィンは通常のキャンペーンと比べて、結果がその場でわかるという点で気軽に参加できるという特徴があります。
このインスタントウィンの多くはTwitterを活用して行われるキャンペーンが多いです。例えば、「このアカウントをフォローやツイートをリツイートすると、○名様に□□をプレゼントします!」というようなキャンペーンが一般的なイメージです。
このTwitterにおけるインスタントウィンの施策を「Twitterインスタントウィンキャンペーン」もしくは「Twitterインスタントウィン」と呼ばれています。
以前はLINEでできる「LINEインスタントウィン」というキャンペーン機能がLINE公式サービスとしてありましたが、2019年にサービス停止してしまい、現在は利用できなくなってしまいました。
Twitterインスタントウィンキャンペーンの一般的な仕組み
Twitterインスタントウィンキャンペーンの一般的な仕組みは以下のとおりです。
- ・アカウントをフォロー
- ・対象のツイートを(引用)リツイートorハッシュタグを付けてツイート(キャンペーンによっては期間中毎日参加も可能)
- ・「あたり」or「はずれ」の当選結果が届く
https://twitter.com/AEON_JAPAN/status/1384673242221215744
こちらが実際に行われたイオンのキャンペーンのツイートです。
応募者からすると、リツイートもしくはハッシュタグをつけてツイートするだけなので、簡単にキャンペーンに参加できるというメリットがあります。
30秒もあれば、キャンペーンに参加できるものがほとんどです。また、毎日でも参加キャンペーンもあったりと、チャンスが多くし、キャンペーンの応募者を多くする仕組みを入れているところもあります。。
一方、キャンペーンを実施する側としては、
- ・幅広く拡散できるリツイートによる拡散
- ・フォロワーの獲得
- ・自動でキャンペーンを回せるため、手間がかからない
というメリットがあります。メリットについては次のTwitterインスタントウィンキャンペーンの3つのメリットにて詳しく解説します。
Twitterインスタントウィンキャンペーンの3つのメリット
キャンペーンを企画・実施する際にはメリットには以下の3つがあります。
- 1. 幅広く情報・アカウントを拡散できる
- 2. フォロワーの獲得
- 3. ツール利用によりキャンペーン運用の手間がかかりにくい
幅広く拡散できる
インスタントウィンキャンペーンの最大のメリットが「幅広く情報・アカウントを拡散できる」という点です。インスタントウィンの応募は前述の通り、応募者がSNS上でのアクションが必要となるため、通常キャンペーンと違い、SNSユーザーが見えるオープンな場所での情報やアカウントの拡散が行われ、短期間に一気に広げることが可能となります。
加えて、SNSと連携しているからこそ、当選者は「○○のキャンペーンで当選した!○○がもらえる!嬉しい!」などと自らツイートやリツイートなどがしやすく、さらなる情報拡散も狙うことができます。
フォロワーの獲得
Twitterインスタントウィンキャンペーンで、キャンペーンの参加条件を「対象アカウントをフォローすること」とした場合、短期間にフォロワーを獲得できます。
ここで「キャンペーン目的でフォローした人はすぐにフォロー解除するのでは?」という懸念もありますが、フォロー解除を少なくするために参加回数を一回限りではなく、毎日参加可能にしたり、定期的にキャンペーンを実施するなどし、継続的にフォローする理由を作ることが大事になってきます。
また、その合間合間に魅力的と思われるツイートをし、アカウントのファンになってもらうことが重要で、キャンペーン後の行動の本質となります。
ツール利用によりキャンペーン運用の手間がかかりにくい
Twitterインスタントウィンキャンペーンは、ツールを利用すればキャンペーンページの作成や抽選、当選発表・連絡などを自動化できるため、手間少なくキャンペーン運用することができます。
また、通常のキャンペーンだとLPを作成し、フォームを作成しなど制作に関しても面倒な作業が発生しがちですが、インスタントウィンキャンペーンの場合は、TwitterなどのSNS上で完結するため制作工数も少なく済みます。
ツールには当選発表などもDMで自動的に送る機能がついていることが多く、当選作業を省くことが可能です。
インスタントウィンのツールと費用
インスタントウィンは手動でも運用することは可能です。ただ、キャンペーンを実施するためには、応募者の管理、即時の当落連絡など数が多くなければ片手間での運用も可能かもしれませんが、嬉しい悲鳴で多くの応募が発生した場合は専任がいなければいけないほど手間がかかる作業になります。
ここでは運用の手間を自動化するインスタントウィンキャンペーンの運用ツールを3つ紹介します。
echoes(エコーズ)
「echoes(エコーズ)」は、マーケティングDX支援企業のアライドアーキテクツ株式会社が提供しているツールです。Twitterインスタントウィンキャンペーンのほか、Twitterからの来店クーポン施策などを手軽に行なえます。2018年3月のサービス開始以降、金融、メディア、食品、化粧品、旅行など幅広い企業が活用しています。
フォロー&RTに対して、その場で当落の自動返信(オートリプライ)を行う「echoes RT」や、オートリプライ機能を低価格版の「echoes Light」、キャンペーン参加のためには指定の2つのアカウントをフォロー後にRTが必要な「echoes Collabo」などのサービスを提供中です。
giftee Twitterインスタントウィン
「giftee Twitterインスタントウィン」は、株式会社ギフティが提供しているツールで、業界最多の80ブランド以上のデジタルギフトを提供している点が特徴です。デジタルギフトなので、配送の手間は必要なく、当選したユーザーは店舗でデジタルギフト交換画面を掲示することで、商品と交換することができます。デジタルギフトのラインナップは100円から500種類以上。「付与できるプレゼントがない」と方でも安心のツールです。
RTWIN
「RTWIN」は株式会社NONAME Produceが提供しているツールで、「投稿→参加確認→抽選→DM」をすべて自動で行います。エンタメ、金融、ゲーム、メディアなど業界を問わず、多くの企業が導入しています。また、基本的な機能以外にもNGワードや二重当選防止などの運用サポートなど、キャンペーン補助機能も。そのほかキャンペーン用LPや投稿用画像・映像などの作成、Amazonギフトコードの商品代行購入などのサービスも提供中です。
ツールを利用しない無料での運用について
前述の通り、ツールを利用しないと運用の手間はかかってしまいますが、まずは小規模で始めたいという方にはツールを使わず手動運用もコストかけないやり方としては選択肢の一つです。運用の流れとしては、以下の通りです。
応募者のチェック:キャンペーン参加条件を満たしたツイートをしているのか、応募回数などをチェック(チェックするためにメンションやフォローで通知を必ずONにしましょう)
応募者の抽選:応募者の抽選を行い、当選者を決める(インスタントウィンはその場当選なので、即時の結果連絡が必要です)
Twitterインスタントウィンキャンペーンの2つの事例
ここでは実際にTwitterインスタントウィンキャンペーンの事例を2つ紹介していきます。
ローソン
ローソンではフォロー&引用リツイートをすることで景品が当たるTwitterインスタントウィンキャンペーンを高頻度で実施しています。
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まちかど厨房に、とんかつの名店「まい泉」が監修したソース使用商品登場
\@akiko_lawson をフォローし、この投稿に「 #ローソンまちかど厨房 」とコメントを付けて引用ツイートすると抽選で景品が当たる♪どっちのカツが気になりますか(^^) #ローソン #まい泉https://t.co/V1yedVRT2l pic.twitter.com/CQGldBwOFV— ローソン (@akiko_lawson) April 19, 2021
2020年に一番リツイートされた企業投稿は下記ローソンのTwitterインスタントウィンキャンペーンのツイートと言われています。
\ #新発売グーボ無料プレゼント !/
フォロー&リツイートで10日間連続、毎日1万名様に、外はサクッと中はゴロッとの「GU-BO(グーボ)各種」が当たります(^^)
2日目は4/9 10:59まで! #ローソン #グーボ https://t.co/64XhO93t2O pic.twitter.com/YHzOCad6Lo— ローソン (@akiko_lawson) April 7, 2020
リツイート数は驚異の32万件超え。毎日1万名という当選者の多さがリツイート数を大きく伸ばしたと考えられます。このようにインパクトのあるキャンペーンをすることで、大きな話題を集めることができます。
カゴメ
カゴメでは、2020年4月現在、下記のtwitterインスタントウィンキャンペーンを実施しています。
\\5/5まで‼️//
投稿キャンペーン開催中🎶基本のトマトソースまたは商品を使った料理の写真を投稿して、3,000円分のAmazonギフト券を当てよう😆🎉
【応募方法】
①@KAGOME_JPをフォロー
②写真と【#基本のトマトソース使ってみた】をつけて感想を投稿当選人数:20名様
— 【公式】カゴメ (@KAGOME_JP) April 19, 2021
「フォロー&投稿(リツイート)」という基本的な流れはローソンの事例と同様ですが、こちらは「#基本のトマトソースを使ってみた」というハッシュタグをつけた上で、写真と感想も投稿するという、ひと手間かけたキャンペーンです。
確かにユーザー側からすると、単に「フォロー&投稿(リツイート)」するよりも手間はかかります。ただ手間がかかる分、参加するユーザー数が少なくなり、当選確率が上がることが見込めます。一方、カゴメ側からすると、実際のカゴメの商品(基本のトマトソース)を使ってもらえるというメリットがあります。さらに、ひと手間かけてキャンペーンに参加した分、当選者はより嬉しく感じ、カゴメへの愛着も増す仕掛けになっています。
このように、手軽さが特徴のTwitterインスタントウィンキャンペーンですが、カゴメのように+αの要素を加えることで、より顧客エンゲージメントを増やすことも可能です。
まとめ
インスタントウィンは、SNSとの相性が良いことから主流になっているキャンペーン手法ではあるものの、応募者からは目新しさは徐々に減ってきてはいます。キャンペーンのより広げる施策としてインフルエンサーを活用することでさらなる高い拡散力をもたせるという事例があります。
インフルエンサーの活用したキャンペーンなどのご相談はお問い合わせいただければと思います。