インターネットが発達した現代では、1つの集客方法としてSNSマーケティングが注目されはじめました。しかし、企業がSNSマーケティングを導入して集客するためには、SNS運用の知識が必要になります。
一方で近年ステマでの炎上事例も少なくなく、企業としてのポリシーの制定や運用自体も慎重になってきています。
海外ではステマが法規制されており、日本でもこの流れで法規制の検討が進んでいます。
本記事では、SNSマーケティングが失敗する原因や過去の失敗事例を紹介した上で、SNSマーケティングに成功する方法を詳しく解説します。SNSマーケティングの導入を考えている企業は、ぜひ参考にしてみてください。
また、SNSマーケティングに関しての定義や進め方などの情報に関しては以下の記事で紹介しています。
SNSマーケティングとは?市場規模と始め方
目次
SNSマーケティングにおける失敗とは
SNSマーケティングにおける失敗とは、アカウントのフォロワーや投稿したコンテンツが全く伸びずにユーザーを集客できないことをいいます。
現代では、さまざまな企業がSNSマーケティングを取り入れています。そのため、戦略を練って差別化を図らなければ集客に失敗する可能性が高くなっているのです。
また、SNSアカウントを作成して運用を続けるには、ある程度の労力がかかります。そのため、SNSマーケティングに失敗すれば、赤字になるリスクもあるということです。
SNSマーケティングで失敗する原因
では、SNSマーケティングで失敗する原因について押さえておきましょう。失敗する原因を理解しておくことで、リスクを軽減することができます。
企業がSNSマーケティングで失敗する代表的な原因は以下の2つです。
- ・運用の仕方が間違っている
- ・企業目線で発信している
運用の仕方が間違っている
SNS運用の仕方が間違っているパターンです。SNSマーケティングでは、次のことを意識して運用していくことが大切です。
- ・投稿内容
- ・投稿頻度
- ・投稿時間
- ・アプローチ方法
- ・自社サービスとSNSツールの相性
投稿内容
内容の薄い投稿をしても、ユーザーは興味を持ってくれません。SNSマーケティングで他の企業と差別化を図るためには、質の高いコンテンツを発信し続ける必要があります。
バズらせることを狙って質の低いコンテンツを大量に投稿する人がいますが、これはまったく意味がありません。むしろ、アカウントのブランディングを下げてしまっているだけです。投稿内容は妥協せず、1本の質にこだわるようにしてください。
投稿頻度
SNSは多くの人が利用しています。できるだけ多くの人の目に触れてもらうためには、定期的に発信をしてください。特に、Twitterは多くのユーザーが頻繁に投稿しているため、数時間経つと投稿はほとんど見られなくなってしまいます。
しかし、1日に何本も投稿してしまうと、ユーザーからは鬱陶しいと思われて、嫌悪感を持たれてしまうこともあります。ユーザーの反応を見ながら、適切な投稿頻度を考えましょう。
投稿時間
ユーザーがSNSを見る時間帯に合わせて発信することも重要です。例えば、東京在住の社会人を狙った投稿であれば、朝の電車通勤でSNSを見ることが考えられます。また、大学生を狙った投稿であれば、バイトが終わった深夜にSNSを見ることが考えられます。
このように、狙ったターゲット層によって適切な投稿時間は異なります。自社の狙うターゲット層が一番SNSを見る時間を考えて運用すると良いでしょう。
アプローチ方法
SNSは発信するだけではありません。こちらから自社に興味を持っていそうなユーザーに、フォローやいいねでアプローチをかけることもできます。
アプローチのポイントとしては、狙ったターゲットにだけアプローチをかけることです。自社に興味のないユーザーにアプローチをかけても、嫌悪感を抱かれるだけで無駄な労力になってしまいます。
そして、1日で何人ものユーザーにアプローチをかけると炎上する可能性があるため、アプローチは1日に数人程度にしましょう。
自社サービスとSNSツールの相性
自社のサービスに合う適切なSNSツールを活用する必要があります。
例えば、高齢者向けの商品を紹介するときに、若者が使うInstagramやTikTokなどで発信しても集客は見込めません。また、商品の魅力を詳しく伝えなければならない場合は、長い動画が投稿できるYouTubeが向いています。
このように、ターゲットや自社サービスに適したSNSツールがあります。どのSNSが一番効果的に集客できるかを考えてください。
企業目線で発信している
SNSに投稿する内容がユーザー目線になっているパターンです。SNSは、基本的に個人が自分のことについて発信するツールです。そのため、ビジネス感のある投稿内容はユーザーに不快感を与えてしまいます。
そして、自社の商品やサービスを過剰表現してユーザーを勘違いさせる投稿もNGです。SNSは拡散能力が高いため、不適切な投稿をすると一気に広まって炎上してしまいます。
ユーザーが不快にならないような内容を考えつつ、自社が伝えたいことがユーザーに伝わるような投稿をしてください。
SNSマーケティングでよくある失敗事例
では、SNSマーケティングでよくある失敗事例を具体的に3点紹介します。他企業の失敗を知り、自社のSNSマーケティングで同じような失敗をしないように気を付けましょう。
- ・悪評が集まってしまう
- ・ユーザーメリットのない宣伝をしてしまう
- ・ユーザーに不快感を与えてしまう
悪評が集まってしまう
ある飲食系の企業は、Twitterで自社の話をつぶやいてもらうキャンペーンを実施しました。その結果、予想と反して悪い評判が集まり企業イメージがダウンしてしまいました。
失敗事例から学ぶこと
SNSは、ネガティブなつぶやきをされてしまっても、企業側から削除することができません。企業認知度が高いほどユーザーの投稿数が多いため、そのぶん悪い投稿も増える可能性が高いということを理解しなければなりません。
ユーザーメリットのない宣伝をしてしまう
とある企業が、Twitterで企業名に関するハッシュタグをつけて投稿したユーザーが参加できるキャンペーンを実施しました。しかし、ユーザーの気持ちを理解していない宣伝オンリーのキャンペーンであったため、企業のアカウントに批判が集中してアカウントを停止しました。
失敗事例から学ぶこと
SNSでキャンペーンを活用すると大きな集客が期待できますが、キャンペーン内容はユーザーにとってメリットのあるものでなければなりません。ユーザーの心理を考えていないキャンペーンは、炎上するリスクがあるということを頭に入れておきましょう。
ユーザーに不快感を与えてしまう
企業の宣伝動画として、化粧をしていない女性と、化粧をしている女性への男性の態度が異なるといった内容の動画を投稿しました。結果として、女性はもちろん、男性からも批判が殺到しました。
失敗事例から学ぶこと
現代ではさまざまなハラスメントが問題化されているため、発信する内容には十分に注意する必要があります。誰が見ても不快感がないようなものを考えるようにしてください。
SNSマーケティングで成功する方法
では、SNSマーケティングを成功させるために、具体的な運用方法について解説していきましょう。集客を成功させるために重要なことは、大きく分けて次の3点です。
- ・事前戦略をしっかりと検討する
- ・広告を活用する
- ・PDCAを繰り返す
事前戦略をしっかりと検討する
SNSマーケティングを始める前の事前戦略は非常に重要です。現在では多くの企業がビジネスとしてSNS運用をしているため、事前戦略をしっかり練らなければSNSで集客することが難しくなっているからです。
事前戦略で検討するべき重要な項目は以下の3つです。
- ・SNSマーケティングを行う目的
- ・KPIの設定
- ・ターゲットのペルソナとニーズの把握
SNSマーケティングを行う目的
最初に、SNSマーケティングを行う明確な目的を定めておきましょう。目的が定まっていないと、SNSの運用方法も曖昧になってしまい、何を発信しているのかがわからない統一感のないアカウントになってしまうからです。
企業がSNSマーケティングを始める目的としては、「企業の認知度の向上」「新規顧客の獲得」「売り上げ向上」などがあります。まずは、自社はどういった目的でSNSを始めるのか明確にしてください。
KPIの設定
KPIはKey Performance Indicatorの略称で、 「フォロワー数」や「いいね数」などの目標設定した指標です。KPIを設定していないと、定期的なデータ分析ができないため、改善点を洗い出せません。
KPIは明らかに高い目標ではなく、ギリギリ達成できるかできないかくらいの目標を設定することで、モチベーション維持につながります。
ペルソナとニーズの把握
ペルソナとニーズを把握しておきましょう。ペルソナとは、自社が狙っている典型的なユーザー像のことです。ニーズとは、ペルソナが求めている情報です。
ペルソナは、年齢や性別だけでなく、趣味や家族構成、住んでいる地域などできるだけ細かく設定しましょう。誰に向けて発信しているかのかがはっきりしていないと、誰に対しても意味のない投稿になってしまうからです。
また、発信内容は必ずペルソナのニーズを考えたものにしてください。そうすることで、投稿内容がより質の高いものになり、特定のユーザーを惹き付けることができます。
広告を活用する
広告を活用することも集客を、成功させる方法の一つです。ただ、広告にはある程度の費用がかかります。そのため、広告を活用する際は、予想利益と広告費用の費用対効果を考えてください。
そして、広告を運用する場合は、データ分析が重要になります。ユーザーから反応の良い広告と悪い広告を比べて、反応の良い広告に特化させて費用をかけると効果的に集客ができます。
PDCAを繰り返す
SNSマーケティングを成功させるためには、PDCAサイクルは必要不可欠です。SNSマーケティングは、ユーザーの反応をみて試行錯誤していくことで集客が伸びていくからです。
特に、P(Plan)とC(Check)は最重要ポイントになりますので、じっくりと時間をかけるようにしてください。
SNSのマーケティング会社に依頼するのも選択肢の一つ
SNSマーケティングの運用経験がない企業は、時間をかけても集客に失敗することもあります。できるだけリスクを抑えたいのであれば、SNSマーケティング会社・プロダクションを活用する方法があります。
費用こそかかりますが、今までのSNS運用経験から集客のノウハウを教えてもらったり、運用を請け負ったりしてくれます。そのため、人手不足の企業でもSNS運用が可能です。
ただし、SNSマーケティング会社に依頼するときは、実績のある信頼できる企業を選ぶようにしてください。企業選びに失敗してしまえば、望んでいる結果が得られないこともあります。
まとめ
SNSマーケティングは成功すれば大きな集客効果を得ることできますが、失敗すれば赤字になるリスクがあります。必ず事前戦略を練って運用方法を明確に定めてください。
集客は、当初想定していたよりもできないことが多いです。定期的なデータ分析をおこない、PDCAサイクルを回すことが、SNSマーケティングを成功させるコツです。
当社GROVEでは、「ブランディング」や「集客」といったお客様の目的に合わせたSNSマーケティングによるプロモーションを行っています。SNSマーケティングをこれから行いたいという方や、SNSマーケティングがうまくいかなくて困っているという方は、お気軽にお問い合わせください。