Twitterの「エンゲージメント総数」とは

Twitterを運用する上で知っておきたい重要な指標の一つに「エンゲージメント総数」があります。エンゲージメント総数を高めることで、フォロワー増加や売り上げ向上など様々な効果が期待できます。

しかし、実際には「エンゲージメント総数ってそもそも何?」「どうやったらエンゲージメント総数を伸ばせるの?」と疑問に思っている方は多いでしょう。そこで今回は、Twitterの「エンゲージメント総数」の概要やメリット、そしてエンゲージメント総数を高めるための施策を紹介します。

エンゲージメント総数とは?

Twitter

Twitterの「エンゲージメント総数」とは、一つのツイートに対する「反応数」示す指標のことです。具体的にどのようなアクションがエンゲージメント総数としてカウントされるのかについては、後述します。

エンゲージメント総数を確認することにより、どのようなツイートが人気なのか、フォロワーがどんなツイートに強い興味を示しているのかといったことがわかるようになります。そのため、Twitter運用で成果をあげるためには、エンゲージメント総数の重要性を理解することが欠かせません。

インプレッションとの違い

インプレッションとエンゲージメント総数はよく混同されがちですが、実際には大きく異なる指標です。インプレッションとは、投稿が表示された回数のことで、何らかのアクションを起こしたかどうかは関係ありません。

例えば、タイムラインで投稿を見てスルーした場合、「インプレッション」には加算されますが、エンゲージメント率としてはカウントされません。また、ツイートを見て「いいね」をしたユーザーの場合、インプレッションとエンゲージメントにてそれぞれ「1」としてカウントされます。

また、インプレッションとよく似た指標に「リーチ」があります。インプレッションは、投稿が表示された「回数」であるのに対して、リーチは投稿を目にした「人数」ですので、注意が必要です。

例えば、同じユーザーが投稿を5回表示した場合、インプレッションは「5」になりますが、リーチは「1」とカウントされます。そのため、数字の規模は必ず「インプレッション>リーチ>エンゲージメント総数」となります。

エンゲージメント率との違い

エンゲージメント率とは、投稿を見た人数(リーチ)または投稿が表示された回数(インプレッション)のうち、どのくらいの割合でアクションがなされたかを示す指標のことです。エンゲージメント総数が単なるアクションの合計数であるのに対し、エンゲージメント率では、アクションを起こしたユーザーの割合がわかります。

ただし、エンゲージメント総数の算出に用いる「エンゲージメントとしてカウントするアクション」と「分母とする指標」はSNSによって異なるため注意が必要です。Twitterでは、次の計算式を用いてエンゲージメント率が算出されます。

  • エンゲージメント率=エンゲージメント総数(いいね、リツイート、返信、フォロー、URL:のクリック)÷インプレッション数

つまり、Twitterにおけるエンゲージメント率は、ツイートが表示された回数のうち、どのくらいのアクションがなされたかを示します。エンゲージメント率は、自社ツイートの人気度を測る目安として重要な指標の一つですので、エンゲージメント総数と合わせて確認すると良いでしょう。

エンゲージメント総数としてカウントされるアクション一覧

次に、具体的にどのようなアクションがエンゲージメント総数としてカウントされるのかについて紹介します。エンゲージメント総数を高めるためには、これらのアクションを獲得していくことが欠かせません。

「エンゲージメント総数を高める」という目的だとピンとこないという方は、ぜひ以下の個別のアクションを獲得することを意識してみてください。

エンゲージメント総数としてカウントされるアクション
  • ・いいね
  • ・リツイート
  • ・返信
  • ・メディアのエンゲージメント
  • ・詳細のクリック
  • ・リンクのクリック
  • ・ハッシュタグのクリック

いいね

投稿についた「いいね」は、エンゲージメント総数としてカウントされます。「いいね」にはリツイートほどの拡散効果はないものの、いいねの数が多いと、検索結果の「話題のツイート」に表示されたり、「〇〇さんがいいねしました」とフォロワー以外のユーザーのタイムラインに表示されたりすることがあります。

リツイート

ツイートを拡散する役割を果たすリツイート(RT)は、エンゲージメントとしてカウントされます。リツイートは高い「拡散力」をもっています。リツイートにより、より多くのユーザーにツイートを届けることで、以下で紹介する「返信」や「いいね」などのアクション数も比例して増えることが予想されます。

リツイートの獲得は、インプレッションの獲得に効果的ですが、エンゲージメント総数の獲得にも欠かせない重要なアクションの一つです。

返信

自社のツイートに他ユーザーから返信が来た場合、エンゲージメントとしてカウントされます。返信は、「いいね」や「リツイート」と比べて獲得の難易度こそ少し高いですが、フォロワーとコミュニケーションを取る方法として効果的です。

メディアのエンゲージメント

ツイートに挿入された写真や動画をユーザーがタップして閲覧した場合、エンゲージメントとしてカウントされます。

Twitterは、InstagramやTikTokなどのSNSと異なり、「文章」が中心のプラットフォームです。そのため、ツイート内容に合わせた画像や図表、動画を挿入することは、エンゲージメントを向上する施策として有効と言えます。

詳細のクリック

タイムラインに表示されたツイートをタップして個別に表示した場合、「詳細のクリック数」としてエンゲージメント総数に反映されます。ちなみに、ユーザーがツイートを個別に表示するのは、そのツイートに対するコメントや、最新のいいね・リツイート数を確認するためだと考えられます。

「詳細のクリック」が多ければ、たくさんのユーザーが投稿内容に興味を持ってくれたと考えることができます。ただし、自分自身でツイートのアナリティクスやコメントを確認するためにタップした場合も、クリック数としてカウントされてしまうため注意が必要です。

リンクのクリック

Twitterのツイートには、自社サイトやブログ、ECサイトなどのURLの挿入が可能です。これらのリンクがクリックされると、エンゲージメントとしてカウントされます。投稿内容に関連した自社ページがある場合は、投稿にURLを挿入することで、エンゲージメントを高めることができます。

ハッシュタグのクリック

投稿に挿入したハッシュタグがクリックされると、エンゲージメント率としてカウントされます。ハッシュタグには拡散力を高めるというメリットもあるため、積極的に活用していくと良いでしょう。

エンゲージメント総数を確認するメリット

ここまでで、エンゲージメント総数とは何かを理解していただけたと思います。そこで、次にエンゲージメント総数を確認することで期待できるメリットを紹介します。

メリット
  • ・人気のあるツイートの傾向がわかる
  • ・Twitter運用における課題を把握できる

    それぞれのメリットについて、くわしく解説していきましょう。

    人気があるツイートの傾向がわかる

    自社のツイートのエンゲージメント総数を確認することにより、人気の高いツイートの傾向がわかります。各ツイートのエンゲージメント総数をチェックしていると、エンゲージメント総数が高い(人気の)ツイートの共通点が見つかるはずです。例としては、次のような点が挙げられます。

    エンゲージメント総数が高いツイートの共通点の例
    • ・画像を挿入している
    • ・ハッシュタグを2〜3個つけている
    • ・文字数が多い
    • ・夜の9時以降に投稿している
    • ・トレンドの話題に触れている

      このような共通点を洗い出し、今後の運用に生かすことにより、エンゲージメント総数を効果的に伸ばすことができます。

      Twitter運用における課題を把握できる

      エンゲージメント総数を確認することにより、自社のTwitter運用における「課題」が浮き彫りになります。エンゲージメント総数が低いツイートを見つけたら、エンゲージメントが伸びなかった原因について考えてみましょう。

      「投稿した時間帯が悪かった」「文字がぎっしり詰まっていて読みにくかった」など、考えられる原因を洗い出し、改善に努めましょう。こうすることにより、自社ツイートのエンゲージメント総数を底上げすることができます。

      また、「ツイートの計画」「ツイート」「エンゲージメント総数の確認(評価)」「評価をもとに改善」というPDCAサイクルを意識できると、さらに高い成果が見込めるでしょう。エンゲージメント総数が低いからといって落ち込む必要はありません。その評価結果をもとに、今後のTwitter運用に役立てていきましょう。

      エンゲージメント総数の確認方法

      続いて、実際にTwitterで「エンゲージメント総数」を確認する方法を紹介します。スマホアプリまたはWebブラウザから、とても簡単にチェックできますのでぜひ目を通しておいてください。

      スマホアプリから確認する方法

      まず、スマホアプリからエンゲージメント総数を確認する方法についてです。次の2つの手順で、サクっとエンゲージメント総数を確認できます。

      スマホアプリからエンゲージメント総数を確認する方法
      • 1. 自分のツイートの右下のグラフボタンをタップ
      • 2. エンゲージメント総数を確認

      自分のツイートの右下のグラフボタンをタップ

      エンゲージメント総数を確認

      エンゲージメント総数には、上でお伝えしたとおり、「リツイート」や「いいね!」などのさまざまなアクションがカウントされています。そのため、どのアクションがどのくらいなされたのか、詳細を確認したい場合は、ツイートアクティビティページ株に表示される「すべてのエンゲージメントを表示」から確認してください。

      Webブラウザから確認する方法

      続いて、webブラウザからエンゲージメント総数をチェックする方法についてです。Webブラウザ版では、スマホアプリと同じ手順でエンゲージメント総数を確認できます。

      また、Webブラウザではツイートのより込み入った分析ができる「Twitterアナリティクス」が使用可能です。アナリティクスを使えば、ツイートごとのエンゲージメント総数だけでなく、「過去7日間の日単位のエンゲージメント率」などをグラフで確認することができます。Twitterアナリティクスは誰でも無料で利用できるので、ぜひ活用しましょう。

      エンゲージメント総数を高めるためのコツ

      最後に、エンゲージメント総数を高めるための施策を紹介します。

      まずはインプレッションを増やす

      エンゲージメント総数を高めるためには、まずインプレッションを獲得することが欠かせません。というのも、当然ながらツイートを目にする人の数が少なければ、「反応」してもらう機会を作ることができないからです。難しく考えすぎず、できるだけ多くのユーザーに投稿を届けることを目標にTwitter運用を進めていきましょう。

      「いいね」や「コメント」などのアクションを起こしてくれる見込み層に投稿を届けることができれば、自然とエンゲージメント総数は高まります。インプレッションを増やすための具体的な施策については、以下でお伝えしていきます。

      インプレッションを増やす方法
      • ・ツイートの頻度を上げる
      • ・セルフリツイートをする
      • ・トレンドのハッシュタグを使う

      ツイートの頻度を上げる

      当然ながら、ツイートの数は多ければ多いほど、よりたくさんの人に見てもらえるようになります。また、ツイートの回数を重ねることで、自社にとってベストな投稿時間帯を把握できるといったメリットもあります。

      セルフリツイートをする

      投稿してみたけれど、思うようなエンゲージメントが得られなかったツイートは、セルフリツイートしてみましょう。セルフリツイートとは、文字通り自社の過去ツイートをリツイートする機能のことです。

      セルフリツイートをすることで、過去の投稿を再びフォロワーのタイムラインに流すことができます。ただし、何度も同じツイートをリツイートしてしまうと、「しつこい」という印象を与えてしまうことがありますので気をつけましょう。

      トレンドのハッシュタグを使う

      続いて紹介するのは、トレンドのハッシュタグを使う方法です。その時点で話題になっているトレンドのハッシュタグをつけてツイートすることにより、より多くのユーザーに見てもらえる可能性が高まります。

      エンゲージメント総数を高める

      自社のツイートを多くのユーザーに届けられるようになったら、エンゲージメント総数を高めるための施策に取り組んでいきましょう。

      エンゲージメント総数を高める方法
      • ・フォロワーとコミュニケーションを取る
      • ・ツイート時間帯に気をつける
      • ・ユーザーの目に留まりやすいツイートを心がける

      フォロワーとコミュニケーションを取る

      Twitter上でフォロワーとコミュニケーションを取ることで、エンゲージメント総数を高めることができます。自社ツイートにリプライが来たら、積極的に返事をすると良いでしょう。こうすることで、一般ユーザー(消費者)との距離が縮まり、ツイートに「いいね」や「リツイート」「返信」などの反応をしてもらいやすくなります。

      また、返信以外にも、「投稿機能」などのユーザー参加型のコンテンツを利用するのも効果的です。例えば、自社製品・サービスに関する簡単なアンケートや、ささいな話題に関する意見投票などを行えば、エンゲージメント総数を高めることが可能です。

      投稿機能は、エンゲージメント総数を高めるための施策の一例です。他にもユーザーの意見を聞いたり、質問を投げかけたり、ユーザーがついコミュニケーションを取りたくなるようなツイートを心がけましょう。

      ツイート時間帯に気をつける

      エンゲージメント総数を高めるには、ユーザーがアクションを起こしやすい時間帯を狙って投稿することが大切です。というのも、ユーザーが受動的にTwitterを利用している時間帯に投稿することで、リツイートやいいねなどといった反応を獲得しやすくなるからです。

      実際に、株式会社AutoScaleが実施した『ツイートの投稿時刻とリツイート数の相関』調査によると、ツイートが最もリツイートされやすい時間帯は、平日の11時、15時と休日の12時、14時であったことがわかっています。

      ユーザーの目に留まりやすいツイートを心がける

      エンゲージメント総数を高めるためには、ユーザーの興味をひくことが欠かせません。タイムラインに表示されてもスルーされてしまっては、エンゲージメント総数の向上にはつながりません。

      具体的には、ユーザーに「おっ!」と思ってもらい「いいね」ボタンを押させたり、ツイートを個別表示させることを目標にしてみましょう。次のような工夫をすることで、ユーザーの目に留まりやすいツイートができるようになります。

      ユーザーの目に留まりやすいツイート
      • ・箇条書きで有益な情報をつぶやく
      • ・写真や動画を挿入する
      • ・こまめに改行する
      • ・URLを挿入する
      • ・引用リツイートを利用する

      有益な情報やおもしろいツイートをタイムラインに流すことはもちろん、ぜひ箇条書きや改行など細かなテクニックも取り入れてみてくださいね。

      エンゲージメントキャンペーンを実施する

      最後に紹介するのは、Twitter広告の一つである「エンゲージメントキャンペーン」を利用する方法です。

      エンゲージメントキャンペーンは、その名の通り、エンゲージメントを獲得することを目的とした広告配信のことです。あくまでも、特定のツイートのエンゲージメント総数を獲得するための施策ですが、広告出稿機能を使うことで高い「費用対効果」が見込めます。

      さらに、Twitterのエンゲージメントキャンペーンは、実際に「いいね」や「リツイート」などの反応が起きた場合のみに課金されるため、損をする心配がありません。「キャンペーンツイート」や「自社の固定ツイート」など、「どうしても高いエンゲージメント総数を獲得したい!」というツイートがある場合は、エンゲージメントキャンペーンの利用がおすすめです。

      まとめ

      Twitterのエンゲージメント総数の概要や高めるための具体的な施策について紹介しました。ツイートのエンゲージメント数を確認すると、人気のあるツイートと反応が悪いツイートが明らかになるため、今後の運用方針を効果的に改善することができます。

      Twitterのエンゲージメント総数はスマホアプリまたはWebブラウザからワンタップで簡単に確認できますので、ぜひこれを機会にぜひ「エンゲージメント総数」にも気に掛けてみてください。そして、この記事で紹介した施策を参考に、エンゲージメント率を伸ばしていきましょう。

      当社GROVEでは、お客様の目的に合わせて、SNSマーケティングに関するノウハウやハウツーを提供しています。Twitterマーケティングに興味がある方や、「始めてみたけど成果が得られていない…」という方は、ぜひ当社GROVEに問い合わせください。