日本人の9割近くが利用しているLINE。そんなLINEを用いて行う、「LINEマーケティング」に力を入れる企業が増えています。
一方で、InstagramやX(旧:Twitter)とは異なり、その運用方法に困っているマーケターも少なくありません。
そこでこの記事では、LINEマーケティングを行うメリット・デメリットから効果的な手法や成功事例まで、一挙にご紹介します!
LINEマーケティングを実践した、LINE運用を効果的にしたい方は、ぜひ最後まで読んでください。
目次
LINEマーケティングとは
LINEマーケティングとは、メッセンジャーアプリ「LINE」を活用して行うマーケティング活動のことを指します。これを通じて、ユーザーのLINEアプリに情報を配信し、ブランド認知や商品・サービスの購入に繋げることを目的としています。
具体的には、LINEの友だちの増加や店舗の集客、そしてユーザーとの直接的なコミュニケーションを通じた販促など、様々な戦略が考えられます。
LINEマーケティングは、かつてのメールマーケティングに取って代わり、2011年のLINEサービス開始以降、特に注目される手法となっており、多くの企業がこれを主要なマーケティングツールとして採用しています。その背景には、LINE公式アカウントが持つ様々な機能を駆使することで、高い集客効果やコンバージョンを期待できる点が挙げられます。
LINEで行うマーケティングメリット・デメリット
ここでは、LINEマーケティングのメリット・デメリットをそれぞれご紹介します!
メリット
LINEマーケティングを行うメリットは大きく分けて3つあります。一つ目は広範なリーチができる点、2つ目は即時性と高い開封率、3つ目は多様で効果的である点です。
一つひとつ、詳しく解説していきます。
①広範なリーチが可能
LINEは日本国内で非常に高い普及率を誇ります。多くの年齢層やユーザーセグメントに渡って利用されており、この広範なユーザーベースを活かすことで、ブランドやサービスの認知度を飛躍的に高めることが可能です。また、友だち登録の手間が非常に少ないため、新しいユーザーとの接触を短時間で実現することができます。
②即時性と高い開封率
LINEのメッセージは、受信直後にプッシュ通知が届くため、ユーザーの目に触れやすくなっています。加えて、スマートフォンのホーム画面に表示される未読バッジが、ユーザーにメッセージの存在を強調します。このような特性から、他のコミュニケーションツールと比較して、メッセージの開封率や反応速度が非常に高いと言えます。
③多様な機能
LINE公式アカウントは、ただのメッセージ配信ツール以上の機能を持っています。リッチメニューや画像、動画配信などの多彩なコンテンツ表現、さらにはポイントカードやクーポンの提供など、ユーザーエンゲージメントを高めるための機能が充実しています。これにより、ブランドや事業者はターゲットとなるユーザーに対して、よりパーソナライズされたコミュニケーションを実現することができます。
これらのメリットを駆使し、LINEマーケティングは今日のデジタルマーケティングシーンで不可欠な手法として、多くの企業やブランドに採用されています。
デメリット
LINEマーケティングを行う際にはデメリットもあります。ここでは、LINEマーケティングを行う際のデメリットを3つご紹介します。
①友だち追加が前提
LINEマーケティングの最大のハードルは、ターゲットとなるユーザーに友だち追加してもらうことが前提となっている点です。友だち追加しない限り、直接的なメッセージ配信ができないため、特に運営初期には期待した成果を得るのが難しい場合があります。効果的なマーケティングを実施するためには、友だちを増やすための独自の施策が必要となります。
また、友だちブロックも容易にできてしまうため、登録後も友だちに適切なコミュニケーションをしていかないとせっかく集めた数も大きく簡単に毀損してしまうということも少なくありません。
②制限されたコミュニケーション
LINEの投稿の最大文字数は500文字の制限があるため、長文の情報配信は難しいです。さらに、友だちからの何らかのアクション(例: メッセージやスタンプの送信)がない限り、個別のチャット配信が制限されるという特性があります。これにより、ユーザーとのコミュニケーションが制約されています。
③アカウント停止のリスク
LINE公式アカウントは、特定の行為やガイドライン違反により、アカウントが停止されるリスクが存在します。一度停止されるとアカウントの復活は不可能であり、これまでの努力や蓄積された顧客情報が失われる恐れがあります。適切な運用を心がけるとともに、LINEの利用規約やガイドラインを十分に理解して運用することが必須です。
これらのデメリットを認識した上で、適切な戦略と施策を練ることが必要不可欠です。
LINEマーケティングの手法
LINEマーケティングにはさまざまな手法があります。ここではLINEマーケティングで実際に用いられる手法について、一つひとつ説明していきます。
①LINE公式アカウント
まず、LINEでの公式アカウントの運用があります。公式アカウントの運用は月額0円から始めることができます。
料金プランは以下のようになっています。
LINEマーケティングを始めるための第一歩として、まずは公式アカウントの運用から始めるのがおすすめです。
公式アカウントで具体的に用いられる機能としては、
・追加時またはブロック解除時の挨拶メッセージの配信
・メッセージの一斉配信
・タイムラインの投稿
・リッチメニューでの情報配信
・ショップカードやクーポンの配信
このような機能があり、エンゲージメントの強化や販売・送客に繋がります。
②LINE広告
LINE広告とは、LINEで広告をを配信するサービスのことです。少額から出稿することができ、年齢や性別から絞る精度の高いターゲティングができます。
広告は、LINEニュースやLINE VOOMなどLINE内のさまざまな場所に配置することができます。広告配信までの流れは、以下の通りです。
引用元:LINE広告
オンラインで手軽に申し込みができるのも魅力の一つです。LINE広告は認知拡大に期待できるでしょう。
③LINEプロモーションスタンプ
LINEプロモーションスタンプは、企業が広告費を支払い、ユーザーに無料または条件付きのスタンプを提供するサービスです。これを利用することで、友だち追加、ブランドの認知度向上、販促活動などのマーケティング効果が期待できます。
定額プランや従量課金プランなど、さまざまなプランが提供されており、スタンプ制作のサポートも受けられます。
LINEプロモーションスタンプは、企業のブランド認知度向上に効果的なツールと言えるでしょう。
④LINEチラシ
LINEチラシとは、LINEのプラットフォーム上でユーザーの生活エリア情報を基に配信されるデジタルチラシサービスです。このサービスを利用することで、ユーザーの生活エリアやステータスに合わせてセグメント配信やプッシュ配信などの手法でアプローチが可能となります。
チラシの掲載場所としては、LINEウォレット面やチラシメディア面があり、さらにLINE公式アカウントと連携してのプッシュ配信も可能です。このサービスにより、潜在顧客への個別化した情報提供が可能であり、LINEの利用状況をもとに情報の最適化が行われます。
LINEマーケティング成功事例3選
LINEマーケティングを用いた成功事例は多様な業界でみられます。以下に、特に注目すべき3つの成功事例をピックアップし、そのポイントを紹介いたします。
①小学館
小学館は、多くの読者に支持されているラグジュアリーファッション誌『Precious』のために、LINE公式アカウントを開設。結果として、2年間でLINE経由のサイト閲覧数を100倍に伸ばす成功を達成しました。
この成功の背後には、以下の要因があります。
- ・LINEの高い普及率: 新規ダウンロードや友だち登録のハードルが低いため、多くの人々にリーチできた。
- ・ターゲット層との一致: 『Precious』の主要な読者層である40代の女性がLINEを利用している。
- ・深いコミュニケーション: LINEを通じて、より身近な情報提供が可能となった。
- ・的確な情報配信: 読者の関心を引く情報を、適切なタイミングで届けられた。
これらにより、小学館はデジタルマーケティングの新しい成功事例を築き上げました。
②アサヒビール株式会社
アサヒビールは、LINE公式アカウントとプロモーションスタンプを効果的に活用し、ターゲットリーチを100万人単位で増加させる大成功を達成しました。
この成功の背後には、以下の要因があります。
- ・3年間のデータ活用: ユーザーの本当のニーズに応じたコンテンツを提供。
- ・コロナ禍の繋がりスタンプ: 消費者同士のコミュニケーションを活性化。
- ・理念の共有: スタンプを通じてブランドのコンセプトを伝え、共感を集めた。
アサヒビールのこのアプローチは、ブランドとユーザー、ユーザー同士の深いコミュニケーションを実現し、デジタルマーケティングの新たな成功例として注目されています。
③CJ FOODS JAPAN
CJ FOODS JAPAN、CJグループの食品ブランド部門、はLINEマーケティングを巧みに展開し、3ヵ月で約36,000人の新規友だちを獲得しました。
この成功の背後には、以下の要因があります。
- ・ターゲティングの強化:メッセージのクリックデータを基に、新規の友だち獲得を最優先。既存の友だちへのメッセージ配信は避けた。
- ・クリエイティブ制作の工夫: 商品やタレントのビジュアルを前面に出し、ユーザーの興味を引きつけた。
- ・ECモール毎の公式アカウント展開:各ECモールごとにLINEアカウントを開設し、友だち追加のインセンティブとしてクーポンを提供。さらに3日後にクーポンの未使用を確認するメッセージを自動配信した。
これらの手法により、CJ FOODS JAPANはブランドの認知拡大と、LINEを通じたエンゲージメントの強化に成功しました。
まとめ
本記事では、LINEマーケティングのメリット・デメリットについて解説したほか、具体的な手法や成功事例を一挙にご紹介しました。
LINEマーケティングには多岐にわたる手法が存在しますので、自社の目的や規模に応じて最適な方法を選択することが重要です。各手法の特徴をしっかりと把握し、最適な戦略を展開してください。
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