現在、マーケティングをする上でまず検討される手法が、動画マーケティングです。ただ「動画マーケティングのメリット・デメリットって何?」「実践時には、どのような点に注意すればいいの?」と疑問に思っている担当者も少なくないでしょう。
そこで本記事ではそもそも動画マーケティングとは?という疑問に答えつつ、動画マーケティングの市場規模やメリット・デメリット、実践時のポイントについて解説していきます。
目次
動画マーケティングとは
動画マーケティングとは、動画コンテンツを用いて自社商品・サービスの魅力を発信し、集客や宣伝(広告)、販売活動を行うマーケティング手法です。
ここでは動画マーケティングの理解を深めるために、市場規模およびトレンドを確認していきましょう。
動画マーケティングの市場規模
動画マーケティングの市場規模に関するデータは、株式会社サイバーエージェント(以下、サイバーエージェント)が発表しています。
出典:サイバーエージェント、2021年国内動画広告の市場調査を発表|株式会社サイバーエージェント
こちらはサイバーエージェントが発表した、国内動画広告の市場調査です。市場規模は2020年より順調に成長し、2025年には2020年比3倍以上の1兆465億円に達すると、サイバーエージェントは予想しています。
市場規模拡大の背景には、ユーザーにとってスマートフォンやパソコンなどを通じた動画視聴が定着したこと。そうしたユーザー行動に対し、広告主企業が動画広告の活用の幅を広げている現状があると考えられます。
今後も、スマートフォンでの動画視聴が当たり前のように育った世代が、生産年齢人口になるにつれ、市場規模の拡大が期待されるでしょう。
動画マーケティングのトレンド
市場規模拡大が予想される動画マーケティングですが、現在のトレンドとしては以下3つが挙げられます。
- ・縦型動画:スマートフォンの向きを変えることなく、縦にしたままで再生できる動画
- ・動画コマース:ECサイトの動画上で商品・サービスを紹介・購入手続きができるサービス
- ・VR動画・AR動画:まるでその場にいるような疑似体験ができるVR動画や現実に映像情報を付加するAR動画
VR動画を活用すれば家にいながらお店にいるような感覚で、買い物を楽しむことができます。また動画コマースには例えば、俳優・香川照之さんがデザイン監修した、ブランド「INSECT COLLECTION」の動画コマースがあります。
参考:SNS広告経由でCVR2.15%をマーク!子供服の動画コマース| MIL株式会社
なお、縦型動画については、以下の記事でも詳しく解説していますので、こちらもぜひご確認ください。
参照記事:『縦型動画とは?特徴やマーケティング上のメリット、活用事例も』
動画マーケティングのメリット
ここでは「なんとなく動画マーケティングが効果的である」という感覚を持っている担当者に向け、動画マーケティングの具体的なメリットを解説していきます。
文字(テキスト)よりもイメージを伝えやすい
動画は、文字(テキスト)よりも視覚に訴えることができるため、よりユーザーに商品・サービスのイメージを伝えやすいというメリットがあります。イメージを伝えやすいため、ユーザーの記憶にも残りやすくなるでしょう。
また「動画で伝えられる情報量は、文字の5,000倍」とよく言われます。例えば、動画編集ソフトのある機能の使い方を紹介する場合、本であれば1~2ページ必要なケースでも、動画であれば30秒ほどで済むかもしれません。また動画であれば実際の操作の様子もわかるため、ユーザーにとっては本よりもわかりやすく感じるでしょう。
このように動画マーケティングでは、よりイメージを伝えやすい動画を用いることで、短時間かつ負担なくユーザーに魅力を伝えることができます。
拡散性が高い
動画はツイッターやインスタグラムなどのSNSとの相性もよく、拡散性が強い点が特徴です。とくに話題性やインパクトのある動画、オリジナリティ溢れる動画は、よく拡散されます。動画マーケティングで用いた動画が、いわゆる“バズった”ことで、問い合わせ数が増えた事例も少なくありません。多くの人に拡散されれば、想定以上の効果も期待できるでしょう。
動画マーケティングのデメリット
メリットだけでなく、デメリットも把握することが大切です。続いて、動画マーケティングのデメリットを解説します。
動画制作ができる人材を確保・育成しなければならない
自社で動画マーケティングに使う動画を制作する場合、動画制作ができる人材を確保・育成する必要があります。とくに、動画制作のスキルを持っている人材がいない場合には外部人材を採用しなければならず、すぐには施策を始めることができません。動画マーケティングを始める際には、自社の人材の動画制作スキルの把握をし、余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。
動画制作に時間と労力がかかる
動画が完成するまでには、企画・構成、撮影、編集、公開といった多くの工程を踏む必要があります。そのため、テキストの記事と比べて、多くの時間と労力が掛かってしまいます。そのため、動画マーケティングを実践するためには、人員の確保は重要なポイントです。
また動画制作を外注することで、労力は軽減されるかもしれません。しかし、一定以上のクオリティを求めるのであれば、打ち合わせから納品まで1ヵ月程度はかかると見ておきましょう。
動画マーケティングの実践
最後に、動画マーケティング実践時のポイントを紹介していきます。
目的の設定
マーケティングの軸をブラさないためにも、動画マーケティングを行う目的を明確にしましょう。
<動画マーケティングの目的例>
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目的によって動画の内容および制作時のポイントも異なります。例えば、企業ブランディングを目的に動画マーケティングを実施する際には、動画にはストーリー性が求められます。
動画マーケティングで核となる動画の方向性を定める意味でも、目的を明確にすることは重要です。
KGI・KPIの設計
目的の設定の次に、KGIおよびKPIの設計も行いましょう。簡単に言うと、KGIとは「最終目標」、KPIは「中間目標」のことです。両者を設計しなければ、費用対効果を測定できないほか、PDCAサイクルを回して動画マーケティングに係る工程の改善を進められません。
一方、例えばKGIを「購入数」、KPIを「再生回数」と設定した状況で、再生回数あたりの購入数は多いものの、再生回数が少ない場合には、再生回数を伸ばす施策が有効だと考えられます。
このように動画マーケティングを実施する際には、目的の次にKGI・KPIも必ず設定するようにしましょう。
効果的な配信媒体を選ぶ
動画マーケティングの動画は、効果を高めるためにより多くのターゲット層が視聴する媒体で配信します。
例えば、20代~30代の女性をターゲットとする場合、インスタグラムが第一候補になるでしょう。また10代へ訴求したい場合には、TikTokが有力な選択肢になります。媒体ごとのユーザー層は、マーケティング実施前によく確認しておきましょう。
SNSの年代別データこちらの記事でもまとめていますので、ご参照ください。
参照記事:『SNSの年代別、利用数・利用率や目的を徹底比較!』
まとめ
本記事では動画マーケティングの概要やメリット・デメリット、実践時のポイントについて解説してきました。今後も市場規模拡大が期待される動画マーケティングは、マーケティング手法の有力な選択肢になるでしょう。そして、とくに効果が期待できるのがインフルエンサーを用いた動画です。
当社GROVEでは、「ブランディング」や「集客」といったお客様の目的に合わせた、動画活用を含むインフルエンサーマーケティングを行っています。動画マーケティングをこれから行いたい方や、上手くいかなくて困っている方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。