SNSを中心に定着している「縦型動画」。「そもそも縦型動画って何?」「横型ではない縦型動画のメリットは何だろう?」と疑問に思っていませんか?
縦型動画はとくにインスタグラムやTikTokなどのSNSと相性が良い点が特徴です。そのため、SNSマーケティングおよび動画マーケティングをする上で、縦型動画の理解は必須と言えるでしょう。
この記事では、縦型動画の意味や特徴、マーケティング上のメリット、そして実際のインフルエンサーとの活用事例などについて解説します。
目次
縦型動画とは?
縦型動画とは、その名のとおり、スマートフォンの向きを変えることなく、縦にしたままで再生できる動画を指します。YouTubeでよく見られる横型動画の縦横比が「4:3」もしくは「16:9」であることが多いのに対し、縦型動画の縦横比は「9:16」です。
縦型動画はとくにインスタグラムやTikTokなど、スマートフォンで視聴されることの多いアプリで配信されています。スマートフォンの普及も背景に、縦型動画の需要は増しているのが現状です。
縦型動画の2つの特徴
そんな需要が増えている縦型動画にはどのような特徴があるのでしょうか。ここでは縦型動画の特徴を2つ見ていきましょう。
視聴のハードルが低い
総務省の「令和4年版 情報通信白書」によると、主な情報通信機器の保有状況について、パソコンが69.8%なのに対し、スマートフォンは88.8%に上ります。そのため、「スマートフォンで動画を視聴する人が多い」と仮定することができます。
こうしたスマートフォンの利用者が多い現状において、縦型動画は横型動画と異なり、わざわざスマートフォンを横に向ける必要はありません。そのため、視聴のハードルが低い点が特徴です。「横に向けないだけなのに視聴ハードルが下がるの?」と思われるかもしれませんが、縦型動画に慣れた世代・人にとっては「横に向ける」という作業自体も視聴のハードルになりかねないのです。
画面のサイズが300%アップする
フルスクリーンで表示される縦型動画は横型動画と比較して、画面のサイズが300%上がると言われています。画面サイズが上がるということは、ユーザーは臨場感を感じやすいということ。画面いっぱいに広がる縦型動画は、ユーザーに没入感を感じやすくさせるメリットがあるのです。
縦型動画活用のマーケティング上の3つのメリット
続いて、縦型動画をマーケティングで活用する際のメリットを3つ解説します。
エンゲージメント率が高くなる
縦型動画の効果について発信した「Vertical video pays off for Snapchat」の記事によると、縦型動画について「横型動画と比べて、エンゲージメント率が9倍になったことを確認した」とあります。これは縦型動画は片手で簡単に視聴でき、また縦型動画が投稿されるプラットフォームの特性上、尺の短い動画が多いことなどが理由として考えられます。スキマ時間でも手軽に視聴できる縦型動画は、エンゲージメント率を高める施策としても有効でしょう。
SNSとの相性が良好
縦型動画とSNSとの相性は言うまでもなく、良好です。なぜなら、インスタグラムやTikTokなど多くのSNS・プラットフォームは縦型動画での視聴が想定されているからです。
またYouTubeのショートも縦型動画の仕様になっています。SNSの流行が今後も続く限りは、縦型動画の需要は増していくことが予想されます。
タイムラインにおける画面占有率が大きい
SNSのタイムラインでは、横型動画よりも縦型動画の方が大きく表示されます。
そのため、ユーザーの注目を集めやすく、またほかの投稿に埋もれてしまうリスクが低くなるため、より多くのユーザーに視聴してもらえる可能性が高くなります。
縦型動画制作の2つのコツ
では実際に縦型動画を制作するとして、どのようなポイントを押さえる必要があるのでしょうか。ここでは縦型動画制作のコツを2つ紹介します。
冒頭は視聴者の興味を引く演出をする
とくに流し見される傾向のある縦型動画では、冒頭の2~3秒でユーザーの興味をしっかり引くことが大切です。
冒頭でユーザーに「面白そう」と思わせなければ、ユーザーはすぐに次の動画に移ってしまいかねません。
例えば、結論ファーストでまずはユーザーの疑問に答える構成にしたり、あるいは普段何気なく最後まで見た動画の冒頭を真似してみるのも効果的でしょう。
動画の時間は長くとも1分前後がおすすめ
TikTokやYouTubeショート、インスタグラムリールなど媒体によっても効果的な動画時間は変わりますが、動画の時間は基本的には長くとも1分前後にしましょう。
数秒から数十秒程度のショート動画が流行っていることから、ユーザーはサクッと見られる動画を求めているからです。加えて、動画の長さを短くすることで、完全視聴率も高くなるでしょう。
インフルエンサーとの縦型動画活用事例
最後に10代・20代に絶大な支持を受けるTikTokの案件に絞って、インフルエンサーとの縦型動画の活用事例を3つ紹介します。
ありちゃん【美容系、コスメTikToker】
美容系・コスメTikTokerのありちゃんさんは、縦型動画でコスメのPRをしています。
https://www.tiktok.com/@arichan_make/video/7176563549467053314?q=pr&t=1677640625350
例えば、上記の縦型動画では「一生使い続けると決めた、生涯を通しての最強ベストコスメ発表します」とインパクト抜群の掴みをコメント。
続いて、「毎月の支出の半分をコスメに充てる女」とついユーザーが「そんな女性がおすすめする最強コスメって何だろう?」と興味の引かれる自己紹介をするなど、冒頭にユーザーを離脱させない工夫が盛り込まれている点が特徴です。
加えて、PRをしている縦長のマスカラと縦型動画の構図もマッチしています。視聴者からのコメントにも「いつも冒頭の文句が本当にうまい」という声が寄せられていました。
NEOトラベラーズ
トラベル関連の情報を発信しているインフルエンサー「NEOトラベラーズ」。「彼氏が連れて行ってくれたらカッコ良すぎる宿」という気になるタイトルの縦型動画を投稿しています。
https://www.tiktok.com/@neo.travelers/video/7195907017184201986?q=pr&t=1677640625350
動画は「これ全部宿泊施設ってマジ?」という掴みから始まり、宿の魅力をテンポよく紹介しています。また、投稿者の筋肉を活かした、ところどころにクスッと笑える演出がされている点や縦長動画の没入感を活かし、あたかも自身がそこにいるかのような一人称視点のカットを入れている点もポイントです。視聴者からは「カップルで行きたい」「今度行ってみようかな!」というコメントが寄せられていました。
りょうくんグルメ
グルメ情報を発信しているインフルエンサー「りょうくんグルメ」では例えば、以下の縦型動画を発信しています。
動画では、東京初上陸の韓国のブランドを紹介しているのですが、カット割りのテンポや曲が良く、情報が頭にすんなり入ってくる点が特徴です。また縦型動画の特徴を活かし、画面一杯に映えそうなカレーを存分に押し出している点も、ユーザーの興味を引くポイントでしょう。
まとめ
縦型動画とは、その名のとおり、縦に長い動画のこと。横型動画と異なり、スマートフォンを横に向けずにそのまま視聴できるため、視聴のハードルが低い点が特徴です。また画面サイズもアップするため、ユーザーの没入感を誘いやすいでしょう。さらにマーケティング上では「エンゲージメント率が高くなる」という大きなメリットもあります。今回紹介した活用事例も参考に、縦型動画のマーケティングに力を入れてみてはいかがでしょうか。
当社GROVEでは、お客様のニーズに応じて動画を用いたマーケティングを支援しています。縦型動画で効果的なマーケティングを行いたい方や縦型動画のマーケティングで悩んでいる方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。