SNSが広く普及した昨今、Instagram(インスタグラム)での情報発信を通して集客・認知拡大などを図る企業が増えています。インスタグラムは、写真メインのSNSであることから他にはない「高い訴求力」が強みです。特に、「ストーリーズ」はビジネスアカウントが積極的に集客に活用すべき投稿機能の一つです。
そこで今回は、企業でインスタグラムを運用しているという方に向けて、ストーリーズやストーリーズ広告を活用した効果的な集客方法を紹介します。
目次
インスタグラムの「ストーリーズ」とは?
インスタグラムの「ストーリーズ」とは、写真やショート動画を24時間限定で投稿できる機能のことです。通常のフィード投稿と比較して、次のような特徴があります。
- ・写真やショート動画がフルスクリーンで表示される
- ・投稿は24時間後に自動で消滅する
- ・アンケートや質問スタンプなどのコミュニケーション機能が充実している
- ・URLの挿入が可能(※フォロワー1万人以上が条件)
これらの特徴から、ストーリーズはリアルタイム性のある情報を縦長の写真・動画でインパクトを残して訴求したり、コミュニケーション機能を活用してユーザーとの距離を縮めたりするなど、ビジネスにとって大きなチャンスとなり得る投稿機能であることが分かります。
また、ストーリーズは投稿機能として優れているだけでなく、ストーリーズをチェックしているユーザーが極めて多いことから、宣伝・集客の場所としての適性も抜群です。実際にFacebook社は、日本のデイリーアクティブユーザーのうち「70%」がストーリーズを利用していると発表しています。
ストーリーズまたはストーリーズ広告は、「いかに集客に効果的な投稿を配信できるか」「ユーザーが求めているコンテンツを配信できるか」に注力して活用することで、高い宣伝・集客効果が見込めます。
ストーリーズでは広告の配信が可能
ストーリーズでは、フォロワーに向けた情報発信に加えて、広告の配信が可能です。ここでは、ストーリーズ広告の概要を紹介します。「ストーリーズの特徴を生かした広告を配信してみたい…」という方はぜひ参考にしてください。
ストーリーズ広告とは?
ストーリーズ広告とは、ストーリーズ投稿の間に配信できる広告のことです。ユーザーがInstagramのタイムラインの上部に表示されたストーリーズを閲覧した際、2〜3個のオーガニック投稿の間に差し込まれて配信されます。
フィード投稿と異なり、一つのストーリーズ投稿として自然な形で配信できる他、ユーザーは興味のない広告を左側にスワイプしてスキップできるので、嫌悪感を抱かれにくいというメリットがあります。
ストーリーズ広告の中でも特に高い効果を得やすいのが、「ダイレクトレスポンス広告」です。ストーリーズを配信する上で、「自社ECサイトのクリック」や「お問い合わせ」などの獲得を目的とした広告は、利益の拡大に効果的です。
詳しくは後述していますが、広告を配信する際は、配信目的に合わせて広告クリエイティブや訴求するポイントなどを選定する必要があります。
ストーリーズ広告の配信方法
続いて、ストーリーズ広告の配信方法について紹介します。
ストーリーズ広告の配信は、Facebook広告マネージャを使用して行います。すでにFacebook広告やInstagram広告を配信したことがある場合は、初期設定が不要なためとても簡単に広告を配信することが可能です。
「Instagramで広告を配信したことがない」という方は、これを機会にFacebookマネージャアカウントを作成し、Instagram広告やストーリーズ広告の配信に必要な準備を整えましょう。
ストーリーズ広告は、通常のInstagram広告と同様に100円から配信が可能です。一般的に、予算が多いほど多くのユーザーにリーチできるため得られる効果も高まります。
課金方法としては、「CPM課金」「CPC課金」「CPV課金」「CPI課金」4つです。自社サイトへの誘導を目的とする場合、「CPC課金」を選ぶことで、クリックされた時のみ費用が発生するので、高い費用対効果が見込めます。
ストーリーズを活用した集客方法とは?
続いて、ストーリーズを活用した集客方法を紹介します。
通常投稿と異なる投稿で活用する
上でお伝えしたとおり、ストーリーズは通常(フィード)投稿と比較して構造が異なります。表示される写真・動画の大きさはもちろんのこと、投稿内に組み込めるコミュニケーション機能や配信できる広告の種類なども大きく異なります。
そのため、ストーリーズを活用して効果的に集客するためには、ストーリーズ特有の構造を生かして、通常登校とは投稿内容や訴求ポイントを変えることが重要です。
ストーリーズに向いている投稿例
- ・アンケートの実施
- ・ユーザーから寄せられた質問への回答
- ・店舗や従業員など、普段見られない裏側の紹介動画
インスタグラムのユーザーは、ストーリーズを閲覧する際、通常投稿よりも気軽に閲覧できるコンテンツ(他のユーザーの声やアンケートなど)を求めている傾向があります。従って、新商品のプロモーションは通常投稿で行い、新商品に関するアンケートはストーリーズで実施するなど、2つの投稿機能を上手に使い分けることが重要です。
文字は少なめにして、必要な情報だけを記載する
アクティブユーザーの70%以上が閲覧しているストーリーズですが、ユーザーは一つひとつの投稿を隅々までじっくり見たり読んだりしているわけではありません。
そのため、ストーリーズのクリエイティブを作成する際には、本当に必要な情報だけを記載して、ひと目で分かりやすいかつインパクトのあるものに仕上げることが重要です。投稿や広告内で、ストーリー性を作ることも大切ですが、文字で伝えるよりも「映像」や「音」などを活用して訴求する方が強いインパクトを残せます。
また、ブランド名や商品名など、絶対に伝えたい情報はできるだけ早めに出すことを徹底しましょう。例えば、ブランド名などの大切な情報を動画の最後に出してしまうと、ブランド名を伝えられる前にユーザーがスキップしてしまう可能性が高いので注意が必要です。
ストーリーズ広告は「色」にこだわる
写真がメインのインスタグラムにおいて、投稿のビジュアルは重要な役割を果たします。ストーリーズ広告にも同じことが言えますが、中でも広告を配信する際はクリエイティブの「色使い」にこだわりましょう。
「色」が人間の心理や行動に影響するという心理学を活用するマーケティングのことを「カラーマーケティング」と言います。例えば、「赤」には購買意欲を高める効果、そして「青」には信頼感を高める効果があると言われています。
例えば、ストーリーズ広告では、フルスクリーンで表示されるのが基本ですが、アスペクト比が9:16でない場合、上下に余白が生まれます。その余白部分の背景色は、広告のクリエイティブツールで自由に設定することが可能です。
ストーリーズは、冒頭1〜3秒の印象がすべてなので、背景色などメインで使われている色が持つイメージの効果は大きいと言えます。ストーリーズ広告のクリエイティブを作成する際は、広告の目的やユーザーに与えたいイメージなどに合わせて、配色をチョイスするといいでしょう。
ストーリーズを活用したマーケティング成功事例
ここまでで、ストーリーズを活用した集客方法をお伝えしました。そこで次に、ストーリーズの集客効果を高めるために参考にしたい企業アカウントの成功事例を4つ紹介します。
PLAZA
まず紹介するのは、輸入生活雑貨店「PLAZA」さんのストーリーズ活用事例です。通常投稿では、完成度の高い写真とともに新商品のプロモーションを行っているのに対して、ストーリーズではユーザーによる投稿(UGC)をリポストしたり、特集を組んで面白い商品を紹介したりしています。
ストーリーズを通してユーザーと交流したり、ユーザーがより気軽に楽しめるコンテンツを配信したりすることによって、ユーザーが「身近さ」を感じるための配慮がされていると言えます。
また、過去のストーリーズをジャンル別に分けてハイライトとして公開している点も参考にしたいポイントです。リアルタイム性の薄いストーリーズは、プロフィールにハイライトとして表示しておくことで、より多くのユーザーに見てもらえるようになります。
ミュゼプラチナム
続いて紹介するのは、サロン脱毛「ミュゼプラチナム」さんのストーリーズを使った集客事例です。ミュゼプラチナムさんは、アンケート機能や質問スタンプなど、ユーザーと交流するための機能の使い方が上手な企業アカウントの一つです。
ミュゼプラチナムさんのストーリーズでは、「ムダ毛が気になる季節は?」「脱毛始めるか迷ってる?」などのアンケートを実施し、その回答をシェアしています。ユーザーにとっても気になる質問とその答えを配信することで、ユーザーはミュゼプラチナムさんをより身近に感じることができます。
また、「質問を募集します!」という質問スタンプで集まったユーザーの質問にも一つひとつ丁寧に回答するなど、ユーザーがストーリーズで求めている情報をピンポイントで配信できていると言えます。
DMM英会話
続いて、オンライン英会話サービス「DMM英会話」さんのストーリーズ活用事例を紹介します。DMM英会話さんのストーリーズでは、季節にちなんだ多数のキャンペーン情報が配信されています。
カウントダウンスタンプや投稿の埋め込みなどを活用して、キャンペーン情報を流すリアルタイムで広めることに成功しています。
また、英語や海外の文化に関するクイズなど、ユーザーとの交流を目的としたコンテンツも数多く配信されています。ユーザーがスキマ時間などでストーリーズを閲覧した際に気軽に楽しめるコンテンツが配信されているところはぜひとも参考にしたいポイントの一つです。
スターバックス
最後に紹介するのは、「スターバックスコーヒージャパン」さんのストーリー活用事例です。300万人ものフォロワー数を誇る大人気アカウントのストーリーズには、参考にしたいポイントが多く詰まっています。
縦長の写真・動画がフルスクリーンで表示されるという特徴を生かし、スターバックスのおしゃれな雰囲気が全面的に押し出されたストーリーズが並んでいます。
投稿内容は、「あなたのお気に入りのタンブラーは?」「スタバでのお気に入りのひとときは?」など、ユーザーとの交流を促すものが多くを占めています。スターバックスでは、これらの質問に答える際に使える縦長のテンプレート画像をストーリーズでシェア、そしてユーザーが投稿した回答をストーリーズで再シェアしています。
- 1. ストーリーズで質問に対する回答を募集
- 2. ユーザーが回答時に使える画像テンプレートをシェア
- 3. ユーザーから投稿された回答をストーリーズで共有
スターバックスのストーリーズハイライトには、ユーザーから寄せられたたくさんの回答が並んでおり、ユーザーとの距離が近いことが見て取れます。ユーザーが回答時に使える画像テンプレートを配布するというのは、ユーザーとの交流を促進したい企業がぜひとも参考にしたい手法ではないでしょうか。
まとめ
今回は、Instagram(インスタグラム)のストーリーズを活用した集客方法や企業アカウントノストーリーズ活用事例などについて紹介しました。
ストーリーズを活用して集客をする際には、ストーリーズ特有の構造を把握した上で、ユーザーの行動やユーザーが求めていることを意識して投稿や広告のクリエイティブを作成することが重要です。今回の記事で紹介したマーケティング成功事例を参考にして、ユーザーが企業アカウントやストーリーズに求めている情報を配信していきましょう。
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