Twitterは数あるSNSの中でも「拡散力」が強く、SNSマーケティングと相性が抜群です。そのメリットから、実際に多くの企業がTwitterでPR活動を行っています。
そんなTwitter運用で効果をあげるためには、自社アカウントの投稿やフォロワー、競合アカウントの分析を行い、運用方針を定期的に改善していくことが重要です。
そこで、この記事では、Twitter分析においてチェックすべき指標と実際におすすめのTwitter分析ツールを5つ紹介します。ツールの選び方や、分析を成果につなげるコツなども合わせて紹介していくので、ぜひ参考にしてください。
目次
Twitter分析で確認すべき指標とは?
まずは、Twitter分析において確認すべき指標を紹介します。一口に「Twitter分析」といっても、実際には大きく分けて3つの分析方法があります。
- ・自社アカウントの分析
- ・フォロワーの分析
- ・競合他社のモニタリング
それぞれ、どのような指標を確認して分析を行うべきなのか順にお伝えしていきますね。
自社アカウントの分析
まず、Twitter分析において欠かせないのが「自社アカウントの分析」です。自社アカウントの分析を行う際は、主に次の2つの指標をチェックしましょう。
エンゲージメント率
エンゲージメント率とは、一つのツイートに対して「アクション」がどのくらい取られたかを示す指標のことです。エンゲージメント率の算出方法はSNSごとに異なるので注意が必要です。
Twitterでは、基本的にインプレッション数(ツイートが表示された総数)を母数として、次の5つのアクションを「エンゲージメント」としてカウントし、エンゲージメント率を算出します。
- ・いいね
- ・RT(リツイート)
- ・返信
- ・フォロー
- ・URLのクリック
つまり、「いいね」や「RT」などの指標を一つずつ個別に分析しなくても、「エンゲージメント率」さえ分析できていれば、ユーザーにとって興味深く、有益な情報を発信できているかどうかを確認することができます。
ハッシュタグ
ツイートを拡散したり、特定のユーザーに届けたりするのに役立つハッシュタグは、Twitter運用において重要な役割を果たします。ですので、自社アカウント分析を行う際は、自社が使用しているハッシュタグがしっかりと「拡散」の役割を果たしているのか確認する必要があります。
拡散力の強いハッシュタグを分析し、特徴を把握しておけば、より効果的なハッシュタグの活用ができるようになるでしょう。
フォロワーの分析
続いて、Twitter分析において欠かせないのが「フォロワーの分析」です。フォロワーの属性やTwitter上での行動傾向を把握することにより、フォロワーに向けた的確な情報発信ができるようになります。具体的には次の3つの指標を確認すると良いでしょう。
- ・フォロワー数
- ・フォロワーの属性
- ・フォロワーのTwitter利用時間
フォロワー数
SNS運用において「フォロワー数」が重要であることは言うまでもありません。
具体的には、「フォロワーの増加率」を定期的にチェックすることをおすすめします。フォロワーの増加率を定期的に分析することで、フォロワーの獲得につながった投稿の特徴を元に運用方法を改善することができるようになります。
フォロワーの属性
オウンドメディアにおいて、誰に向けて情報を発信しているのかという「ペルソナ」の設定が重要なように、Twitterにおけるビジネスアカウント運用では、自社のフォロワーの属性や特徴を分析・把握しておく必要があります。その理由は、フォロワーの特徴を分析することによって、自社がどのような層に支持されているのか、そしてどのような人に向けて情報を発信するべきなのかが明確になるからです。
たとえば、同じフォロワー1万人でも、女性が8割を占めているのか、男性が8割を占めているのかでは、自社アカウントの運用方針が異なるはずです。このように、フォロワーの特徴をしっかりと分析し、今後の運用方針に生かすことが重要と言えます。
フォロワーのTwitter利用時間
せっかく有益なツイートを投稿するのであれば、「できるだけ多くのフォロワーに見て欲しい」と思いますよね。一般的に、最もアクティブユーザーが多い時間帯は夜の17時頃〜22時頃というデータが出ています が、これは自社が獲得しているフォロワーの属性によって大きく異なります。
定期的にフォロワーのTwitter利用時間を分析しておけば、自社のフォロワーが一番アクティブな曜日・時間をめがけてツイートすることができるようになります。その結果、エンゲージメント率の向上や、フォロワーの増加といった嬉しい効果が期待できるでしょう。
競合他社のモニタリング
競合他社のアカウント分析を行う際は、次の3つの指標を確認しましょう。
- ・伸びている投稿
- ・フォロワー数の変動
- ・時間・曜日別投稿数
伸びている投稿
競合他社による人気の投稿の特徴を分析し、運用方法を学びましょう。人気の投稿には、「文字数が多い」「夜の20時台に投稿している」などといった共通点があるはずです。そのような共通点を洗い出し、自社アカウントの運用に役立てることが大切です。
ただし、一つ注意点として、これは競合他社の人気ツイートの傾向から学ぶべきという意味で、コンテンツをそのままパクるべきということではありません。他社のコンテンツを模倣すれば、たとえツイート一つであっても、炎上のリスクを伴うので注意が必要です。
フォロワー数の変動
SNSにおいて「フォロワー数」は一番と言っても過言ではないほど重要な指標ですので、自社アカウントだけでなく競合アカウントのフォロワー数の変動も必ず分析しましょう。
競合アカウントのフォロワー数がどのように変動しているのか、またどのような投稿をきっかけにフォロワーが増加しているのかなどといった点を分析し、自社アカウント運用に活かすと良いでしょう。
時間・曜日別投稿数
Twitterにて成果を出している競合アカウントには、「夜20時以降のツイートが多い」「土日にまとめて投稿している」などといった特徴があるはずです。自社アカウントとフォロワー層が重なっている他社アカウントであれば、投稿時間や曜日などといった分析結果は非常に役に立ちます。
分析ツールの選び方
ここまでで、Twitter分析において確認すべき指標について解説してきました。そこで、次にTwitter分析ツールの選び方について紹介します。
- ・料金プラン
- ・自社が確認したい指標が分析できるか
- ・Twitter以外のSNSの分析もできるか
料金プラン
一口に「Twitter分析ツール」といっても、アカウント連携なしで使える無料ツールから月額料金を支払って利用するツールまで、その種類はさまざまです。基本的には、無料ツールよりも有料ツール、そして安価なツールよりも高価なツールの法が、より高度で詳細な分析をすることができます。
とはいえ、予算内で自社が求めるレベルの分析をできるかどうか見極めながら、分析ツールを選ぶことが大切です。
自社が確認したい指標が分析できるか
前項にて、Twitter分析で確認したい指標について解説しました。これらの指標は、どれも同じくらい重要ではありますが、実際には自社にとって優先度の高い指標をしっかりと分析できるツールを選ぶべきです。
どんなに評判の良い分析ツールでも、自社が分析したい指標の分析機能が備わって居なければ意味がありません。ですので、分析ツールを選ぶ際は、自社が確認したい指標の「高度な分析」ができるかどうかを確認するようにしましょう。
Twitter以外のSNSの分析もできるか
この記事では、Twitter分析に特化したツールを主に紹介していますが、中にはInstagramやTikTokなど他のメジャーSNSの分析も行うことができる分析ツールが存在します。もしTwitterだけでなく、他のSNSでもビジネスアカウントを運用しているのであれば、他のSNS分析も行えるツールを導入すると便利でしょう。
Twitterのおすすめ分析ツール:無料編
まず、Twitter分析を初めて行う方や、予算を抑えて分析を行いたい方におすすめの無料で使える分析ツールを3つ紹介します。
- ・Twitterアナリティクス
- ・whotwi
- ・SocialDog
Twitterアナリティクス
Twitterアナリティクスは、Twitter公式による分析ツールです。Twitterアカウントを保持していれば誰でも使用できる手軽さと、わかりやすい分析・管理画面が魅力です。
シンプルな使い勝手ながら、重要指標の分析をしっかり行えるので、Twitter分析を初めて行うという人におすすめです。そんなTwitterアナリティクスでは、次の指標の分析が可能です。
- ・インプレッション
- ・エンゲージメント総数
- ・エンゲージメント率
- ・いいね
- ・リツイート
- ・返信
- ・メディアの再生数
- ・メディアのクリック数
- ・ハッシュタグのクリック数
- ・プロフィールのクリック数
- ・リンクのクリック数
- ・詳細のクリック数
- ・フォロー
これらの指標を個別で確認することはもちろん、期間を指定して変動を確認したり、表示された回数が多い順に並び替えたりといった分析が可能です。また、この他にも「Twitter広告」の分析にも対応しているので、Twitterでの広告出稿を検討されている方は、Twitter公式アナリティクスの使い方に慣れておくと良いかもしれません。
まとめると、Twitterアナリティクスは、公式の分析ツールということもあり信頼性が高く、シンプルな使い勝手が魅力名分析ツールです。Twitterアナリティクスをベースに、物足りない部分を他の分析ツールで補うといった使い方がおすすめです。
whotwi
whotwiは、TwitterのアカウントIDを入力するだけで分析ができる無料ツールです。面倒なアカウント連携が不要なため、手軽に使用することができます。そんなwhotwiで分析することができる主な指標は次の通りです。
- ・仲のいいフォロワー
- ・よく使うことば
- ・1日のツイート回数
- ・最も活発な時間
- ・ひとりごと率
- ・平均文字数
- ・1日平均文字数
- ・ツイート傾向(メディアやURLを含んでいる割合)
このように、TwitterのIDを入力すれば誰でも分析結果を見られるため、込み入った分析はできませんが、ビジネスアカウントを運用する上で知っておくと役立つ指標の確認ができるのは充分なメリットと言えます。
また、TwitterのIDさえ分かればどのアカウントでも分析することができるので、「競合他社のモニタリング」での活用もおすすめです。人気企業アカウントの「1日のツイート回数」や「最も活発な時間」などという情報は、かなり参考になるはずです。
お金をかけずに、競合他社アカウントの分析を行いたい方や、他の分析ツールではあまり見かけない「仲のいいフォロワー」「ひとりごと率」などの指標を確認したい方におすすめです。登録することなく無料でサクッと分析ができるので、ブックマークしておいて定期的に自社と競合他社アカウントの分析を行うと良いでしょう。
SocialDog
SocialDogは、Twitterマーケティングに特化した分析や管理ができるオールインワンツールです。『SEGA』『KOKUYO』『まんが王国』など、40万以上の企業・個人アカウントで活用されています。そんなSocialDogでは、以下のような高度な分析が可能です。
- ・基本的な分析
- ・フォロワー分析
- ・フォロワーの興味・関心
- ・フォロワーのフォロー継続率
- ・ツイート種類別分析
- ・ツイート時間別分析
個人・スモールビジネス向けに無料で使える「Liteプラン」が用意されていますので、まずは無料で分析してみたいという方は試してみてくださいね。SocialDogは、分析ツールの他にもフォロワー管理や予約投稿など、Twitter運用において役立つツールがすべてそろっているので、「Twitterでのビジネスアカウントの分析から管理まですべてまとめて行いたい!」という方におすすめです。
Twitterのおすすめ分析ツール:有料編
続いて、より高度な分析を行いたいという方におすすめの、有料の分析ツールを2つ紹介します。
- ・Social Insight
- ・つぶやきデスク
Social Insight
Social Insightは、SNSの分析と運用に特化したツールです。有料ツールということもあり、さまざまな指標を高度なレベルで分析することができます。
- ・ハッシュタグ分析
- ・URL、キーワード分析
- ・フォロワー数の推移
- ・競合他社のモニタリング
- ・時間帯分析
例えば、「時間帯分析」では、いつ投稿するとエンゲージメント率が高まるのかなどといった高度な分析をすることが可能です。また、競合アカウントのモニタリングでは、自社アカウントとのフォロワー層やエンゲージメント率の違いを比較して確認することができます。
また、Social InsightではTwitter以外にも、「Instagram」「Youtube」「TikTok」などといった人気SNSの分析も行うことができます。複数のSNSで企業アカウントを運用している方は、Social Insightを活用することで業務効率化が図れるのでおすすめです。
Social Insightの料金プランは、「ビジネス版」と「エンタープライズ版」が存在しますが、料金の詳細は一般公開されていません。料金プランについて詳しく知りたいという方は、公式ホームページより問い合わせをしてみましょう。
プラン名 | 月額料金 |
---|---|
ビジネスプラン | 問い合わせ |
エンタープライズプラン | 問い合わせ |
つぶやきデスク
つぶやきデスクは、Twitterアカウントの行動分析、ツイートの成果分析に特化した分析・解析ツール。自社アカウントの過去投稿がどのくらいの効果を上げることができたのかを、具体的な数値で分析することができます。
- ・投稿したツイートの効果測定
- フォロワー数の推移、増減(自社、他社との比較)
- フォロワーの活動時間帯分析
- 他社アカウントの活動時間帯分析
- フォロー、フォロワー分析
マーケターのかゆいところに手が届く分析ツールとなっています。そんなつぶやきデスクの料金プランは次の通りです。
プラン名 | 月額料金 |
---|---|
ビジネスプラン | 20,000円 |
エンタープライズプラン | 100,000円 |
ベーシックプラン | 無料 |
ベーシックプランであれば無料で利用することができますが、使える機能が限られてしまうため、本格的な分析をしたいのであればビジネスプランまたはエンタープライズプランの利用がおすすめです。
分析ツールを活用して成果につなげるコツ
ここまでで、どのような分析ツールを使うべきなのか理解していただけたと思います。そこで次に、実際にどうやって分析して、どのように成果につなげていけばいいのか、具体的なハウツーを解説します。
PDCAサイクルを回す
Twitter分析でしっかりと成果を出すためには、PDCAを回すことが大切です。PDCAとは、「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Acrtion(改善)」を繰り返す改善活動のことです。
Twitterの分析ツールを活用する際は、ぜひ次のPDCAサイクルを意識して取り組みましょう。
- ・Plan(計画):KPIとKGIを設定する(フォロワー数やエンゲージメント率など)
- ・Do(実行):KPIを達成するためのツイートをする
- ・Check(評価):分析ツールを活用して、具体的数値を分析する
- ・Action(改善):分析結果を基に、運用方針を改善する
このように、SNS運用において分析ツールはPCDAサイクルを回す上で重要な役割を果たします。例えば、「フォロワー3万人達成」をKPIとするのであれば、分析ツールを活用して「フォロワーを多く獲得できた投稿」の共通点を洗い出し、今後の運用に生かしていくといった取り組みが効果的です。
バズったツイートは特に入念に分析し、今後に生かす
分析ツールを使えば、エンゲージメント率やフォロー獲得などといった数値から、「バズった投稿」を見つけることができます。ただし、「なぜその投稿がバズったのか」という理由に関しては、しっかりと分析する側で考え、今後の運用方針に活かしていくことが重要です。
バズった投稿を分析して今後の運用方針に生かしたい場合、「投稿の時間帯」「文字数」「メディアやリンクの有無」などといった共通点があるかどうかを確認してみてください。例えば、「夜の20時台にツイートしている」という共通点が見つかったのであれば、「バズを狙った投稿は夜の20台にする」という仮ルールを定めて検証してみましょう。
このように、過去にバズったツイートにはTwitter運用を改善するヒントが必ず隠されています。分析を行う際は、そのヒントを探し出し、実際に検証を繰り返して今後の運用に生かしていくといいでしょう。
競合他社のモニタリングも忘れずに行う
記事の冒頭でもお伝えしたとおり、Twitter分析において「競合アカウントの分析」または「競合アカウントと比較した自社分析」が重要です。その理由は、競合アカウントのTwitter運用を具体的な数値で確認することにより、自社アカウントの運用方式を客観的に見つめることができるからです。
特に、Twitter運用が上手な競合アカウントの投稿時間やツイートの文字数や話題などといった分析結果は、自社アカウントの運用方針を改善する上でとても役立ちます。分析ツールを選ぶ際は、自社アカウントだけでなく競合アカウントの分析ができるものを選ぶことをおすすめします。
まとめ
Twitter分析で確認すべき指標や分析ツールを使って成果を出すコツとともに、実際におすすめの分析ツールを紹介しました。ビジネスアカウントでしっかりと成果を出すためには、分析ツールを使ってPDCAサイクルを回すことが重要です。自社アカウントの過去投稿や、競合アカウントのバズった投稿などを分析し、今後の運用方針に積極的に取り入れていきましょう。
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