電通の発表によると、2019年にはインターネット広告費が、テレビメディア広告費をついに追い抜きました。今後はインターネット上での広告やマーケティングがより一般的になっていくと考えられます。
そんな中、大きな注目を集めているのが、今や国民の生活に欠かせないものとなったSNSを活用したマーケティングである「SNSマーケティング」です。本記事では、SNSマーケティングについての基本を確認するとともに、これからSNSマーケティングを始めたいと考えている企業にとって役立つ情報をお伝えします。
目次
SNSマーケティングとは
SNSマーケティングを説明する前に、SNSについて少しだけ説明しておきましょう。SNSとは、ソーシャルネットワーキングサービス(Social Networking Service)のことで、オンライン上にて人と人がコミュニケーションを図るプラットフォームを指します。
現在、日本国内において「4大SNS」と言われるのが、Facebook、Instagram、Twitter、LINEの4つのSNSです。世界ではLINEの代わりにWhatsappやMessenger、WeChatが利用されることが一般的です。また、一方的な配信が主であるため、SNSというよりソーシャルメディアとして分類されていたYouTubeも、最近ではコメントやライブで視聴者と配信者のやり取りが盛んになってきたことから、SNSの一つとして認知されるようになってきました。
では、本題に入りましょう。SNSマーケティングとは何かと言えば、SNSを活用して行うマーケティングのことです。先ほど紹介したようなSNSを効果的に活用し、企業が自社商品を紹介したり、商品を販売して売上を得たりすることを言います。
Twitterの日本での利用開始は2007年、Facebookの利用開始は2008年で、SNSマーケティングの人気が高まるのにはもう少し後ですので、本格的にSNSマーケティングが開始されたのは2010年以降です。SNSマーケティングはすぐに衰退するという声も聞かれる中、現在でも多くの企業がSNSマーケティングを実施し、大きな成果を上げています。
SNSマーケティングの4つの特徴
SNSマーケティングは、なぜ大きな成果を上げることができるのでしょうか?ここでは、SNSマーケティングの特徴について紹介します。
- ・双方向的なやり取りが可能
- ・拡散性が高い
- ・ターゲット層に主体的にアプローチできる
- ・広告運用が低価格で効果抜群
双方向的なやり取りが可能
SNSマーケティング以前の主要なマーケティング手法として人気を博したのは、ホームページやブログを中心としたマーケティングです。テレビや新聞・雑誌の広告と比べると、オンライン上の自社メディアはユーザーの興味関心に応じて情報を提供できる点において、画期的なマーケティングでした。
しかしながら、ブログやホームページでのマーケティングでは、どうしても一方通行的な情報提供になってしまうという問題点がありました。顧客の質問に即座に答えられなかったり、本当に欲しい情報を即座に得られなかったりするため、顧客が離れてしまうことが度々あったのです。
そんな中で登場したのがSNSマーケティングです。SNSマーケティングの大きな特徴は、双方向型のやり取りが可能な点です。双方向のやり取りによって顧客の興味関心をより引きつけるとともに、問題解決を促し商品やサービスの購入を促します。オンラインによる便利さと個々に合わせた丁寧さの両方の特徴を見事に融合させたマーケティング手法として、大きな成果を挙げています。
拡散性が高い
SNSマーケティングの魅力の一つは拡散性の高さにあります。顧客が気に入った商品や企業の動画をボタン一つで拡散できるため、商品やサービスに関するリード獲得が、対人による営業やブログ・ホームページとは桁違いに多く、かつ速いことが特徴です。
例えば、企業アカウントが投稿した一つの商品情報がバズり、1万回を超える拡散がされ、1日で多くの人が認知したという事例も多くあります。SNSの機能を効果的に活かしたSNSマーケティングは、多くの顧客へのリーチに非常に優れたマーケティング戦略と言えるのです。
ターゲット層に主体的にアプローチできる
ホームページを活用したマーケティングでは、顧客が興味を持って訪問するのを待つしかありませんでした。しかし、SNSマーケティングではターゲット層の投稿に「いいね!」を押したり、相手の投稿に積極的にコメントを残したりといったように、ターゲットに向けて主体的にアプローチすることが可能です。
自社製品やサービスに興味を持ちそうな顧客を選定し、主体的にメッセージを送信することで、成約につながることもあります。人的コストや時間的コストを大きく削減しながらも、より多くのコンバージョンを得ることができるため、SNSマーケティングはROI(費用対効果)が非常に高いマーケティング手法と考えられています。
SNS広告は低価格からの運用で予算に見合った効率良い効果を出す傾向あり
SNSの利用者が高まるにつれ、SNS内の広告に注目が集まるようになりました。SNS内の広告は、より多くの見込み顧客に情報を届けられることに加え、広告出稿がオンライン上でできるため、手軽です。
またSNS広告の特徴としてSNS上の行動履歴等のデータを元にターゲティングできるため、ターゲティング精度が高いという点、予算も自由に設定可能なため安価出稿が可能な点があり、組み合わせることで費用対効果を高くするための広告運用が可能です。
実際、テレビ離れが進むにつれ、テレビ広告に予算を割く企業は削減し、ネット広告やSNS内広告に多くの予算を割く企業が増えています。2019年のインターネット広告費がテレビメディア広告費を追い抜いたことが話題にもなりました。
この傾向は、今後より加速すると考えられます。広告の主戦場はテレビからSNSへと移りつつあるのです。
SNSマーケティングを取り巻く背景・市場規模
SNSマーケティングの特徴を紹介してきましたが、企業がSNSマーケティングを行うと良い理由を裏付けるさまざまなデータもあります。続いては、SNSマーケティングを取り巻く状況について紹介しましょう。
- ・SNSの利用率が高い
- ・SNSを利用する時間の変化
- ・SNSマーケティングの市場規模の拡大
SNSの利用率が高い
2010年には、若者を中心として一部の人のみが利用していたSNSですが、世界のデジタル事情を集約している「we are social」によれば、2019年には日本人の8,200万人がSNSを利用していると報告されています。これは、全人口の65%にも及びます。
高齢化社会が進む日本にあって、この数値は驚異的と言わざるを得ません。また、日本人の人口は減少傾向に推移し始めているにもかかわらず、2019年から2020年にかけ、SNS利用者数は300万人増加しています。
今後、SNSは今以上に一般化すると考えられます。この数値を考えても、SNSマーケティングが重要なマーケティング手法の一つであり続けることはまず間違いないと言って良いでしょう。
SNSを利用する時間の変化
日本人のSNS利用時間を調査した「we are social」によれば、日本人のSNS利用平均時間は45分と報告されています。実は、日本は調査国の中でもSNS利用時間が最も低い国なのです。世界の平均時間は2時間24分で、より多くの時間をSNSに費やしています。
SNSの利用時間が少ない日本ですが、今後は日本の人口減に伴い海外市場をターゲットとする企業が増えてきます。海外ではSNSマーケティングが主流ですので、日本の企業もその波に乗りSNSマーケティングに取り組んでいく必要性が生じます。そのため、SNSマーケティングは今後ますます重要なマーケティング手法となっていくでしょう。
SNSマーケティングの市場規模の拡大
サイバーエージェントが報告した広告市場の調査によると、ソーシャルメディアの広告費は毎年約10%の拡大を見せており、2016年から2023年までの7年間で、3倍以上になると予想されています。また、SNSマーケティングの一つであるインフルエンサーマーケティングに関して言えば、毎年20%の拡大が予想されているのです(デジタルインファクト調べ)。
以上のことからも、SNSマーケティングは2020年代の主要マーケティング戦略の一つとなると言って良いでしょう。SNSマーケティングは、時代の変化に伴って適時修正が必要なマーケティング戦略ですが、SNSを土台としたマーケティングの重要性は、今後しばらくは続くというのが大方の見方です。
もしまだSNSマーケティングをスタートさせていないようなら、できる限り早く開始することをおすすめします。
SNSマーケティングの主なプラットフォーム
では次に、SNSマーケティングの主なプラットフォームについて解説していきましょう。
写真に特化したSNSとして知られるのがInstagram(インスタグラム)です。日本人の33%が利用していると報告されています(参照:DIGITAL 2020 JAPAN|We Are Social Japan)。Instagram(インスタグラム)は、写真ベースのSNSということからもわかるように、何らかの商品を販売する企業や、観光業に携わる企業が多く参入しています。
企業アカウントを作成し、自社製品の写真を投稿しつつ、潜在顧客に積極的にアプローチしていくことでフォロワーを増やしていくのが基本的な使い方です。フォロワーが増えれば増えるほど、新規の投稿を行った際に、一瞬で多くの顧客に情報共有ができます。
また、タグを活用したキャンペーンとも相性が良く、「Instagram(インスタグラム)で自社製品の写真を撮り、タグとともに投稿すれば○○をサービスします」といったキャンペーンを企画することで、より多くの人々に自社製品を知ってもらうことが可能です。
インフルエンサーマーケティングとの相性も良く、インフルエンサーにInstagram(インスタグラム)上で新商品を紹介してもらうことで、大きな売上増が期待できます。特に、ファッションやデザイン関連の業界には必須のSNSと言えます。
Instagram(インスタグラム)マーケティングの詳細についての記事はこちら。
短い文章(ツイート)を投稿するSNSとして知られるのがTwitter(ツイッター)です。日本人の50%が利用していると報告されています。Twitterは文字ベースのSNSということもあり、相互にメッセージを送り合う機能が内蔵されており、気軽なコミュニケーションが取りやすいのが特徴です。
Twitterの一番の強みは、気に入った投稿を拡散する「リツイート」という機能で、自社製品をリツイートしてもらうことで、自分の投稿をより多くのユーザーに拡散することができます。もし多くのリツイートを獲得できた場合、一つの投稿が瞬く間に日本中、世界中に認知される可能性があるほど、Twitterは強力な拡散力を持っています。
基本的な利用方法は、できる限り多くのフォロワーを獲得し、自社が発信する情報が多くの顧客に届くようにすることです。しかしながら、リツイートの機能をうまく活用すれば、少ないフォロワーであっても大きな成果を得ることもできますので、積極的に投稿(ツイート)を行ったり、趣向を凝らした投稿を心がけたりすると良いでしょう。
Twitter(ツイッター)マーケティングのKPI設定についての記事はこちら。
世界で最も利用者の多いSNSとして知られるのがFacebookで、世界で24億人以上が利用していると報告されており、日本では30%が利用しています。Facebookは文章や動画、画像やURLなど、気になるものを何でも投稿できるSNSで、相互にコミュニケーションを図るメッセージアプリや、拡散機能なども搭載されています。
企業やビジネス用に作成できる「ページ」を活用して多くファンを獲得したり、特定の興味を持つメンバーを集めて「グループ」を作ったりすることで、特定のユーザー層にアプローチできます。世界では、SNSマーケティングのための必須SNSと考えられているほど、ビジネスに特化した多くの機能が内蔵されています。海外マーケティングに興味がある企業にはぜひ取り組んでもらいたいSNSです。
日本国内のFacebookユーザー全体に占める各年代の割合は、10代は4%ほどと少ないですが、20代~60代はそれぞれ同程度で20%前後となっています(参照:4大SNS(Facebook, Twitter, Instagram, LINE)の日本における利用状況|briccolog)。そのため、幅広い年齢層に向けた商品やサービスのマーケティングに向いているSNSと言えます。
TikTok
近年になり急激に人気を高めているのがTikTok(ティックトック)です。日本での利用者は7%ですが、国内および世界において急激に利用者数を伸ばしています。
動画を投稿することで、自分のフォロワーやその他ターゲットに動画を配信できます。TikTokがおすすめするトレンドに乗っかることができれば、短時間でより多くの人々に自社動画を届けることができます。
TikTokの特徴は、短い時間に集約された発信力の高い動画を発信できることです。ユーザーの関心を引く動画を作ることができれば、自社のファンを増やし、商品購入につなげられるでしょう。また、利用者の多くは10代や20代が多いため、若い世代をターゲットにした商品やサービスを紹介したい場合には、TikTokの活用がおすすめです。
TikTok(ティックトック)マーケティングの詳細についての記事はこちら。
YouTube
日本で最も利用率が高いSNSがYouTubeで、2020年現在71%が利用していると報告されています。動画共有プラットフォームとしてスタートしたYouTubeでしたが、昨今ではコメント欄を活用したやり取りやライブ機能を活かした相互のやり取りも可能になり、SNSの一つとして認知されるようになりました。
YouTubeを活用したマーケティングとしては、他のSNSと同様に、自社に関連した動画をアップロードし、チャンネル登録者を増やしていくことが挙げられます。また、TwitterやFacebookでYouTube動画のURLを簡単に投稿できるため、他SNSを活用して急速な拡散も可能です。観光業や飲食店など、動画を利用することでより魅力的にPRできる業界は優先して取り組みたいSNSです。
※本章の各SNSのフォロワー数はDIGITAL 2020 JAPAN|We Are Social Japanを参考に記載しています。
YouTubeマーケティングの詳細についての記事はこちら。
SNSマーケティングのメリット
SNSマーケティングには次のようなメリットがあります。
ロイヤリティの向上
商品やサービスを利用したユーザーからの口コミや評判を集めることでブランディングやコンバージョンに繋がりやすいプロモーションを行うことが出来ます。
例えば、商品の投稿にユーザーからポジティブな返信が来た場合、その返信を拡散することで見込み顧客にポジティブなイメージを与え、コンバージョンに繋がりやすくすることが出来ます。
また、ユーザーからの口コミや評判は「生の声」なので企業側からのアプローチよりも顧客の心を動かしやすい点もメリットです。
分析と改善の早さ
SNSは従来のマーケティング手法よりも、情報伝達が早いのでリアルタイムで情報を発信&交換ができます。それによって、投稿した情報に対して顧客がどう思ったのか、どういう反応があったかをすぐに知ることができ、反応が悪い場合は投稿内容を変えたり、ターゲットを変えたりしてよりユーザーの反響がとれるアプローチを実施することが出来ます。
認知度の向上
商品やサービスの投稿がユーザーから共感を得て拡散することで、集客・販促効果が得られます。多くの人に情報が渡ることで商品・サービスの認知度向上に繋がります。
SNSマーケティングのデメリット
SNSマーケティングには次のようなデメリットがあります。
工数が大きくかかる
SNSマーケティングは即効性を期待して実行される場合が多いですが、実際にはフォロワーを獲得し、エンゲージメントを高めるためには長期間に育成することが必要です。定期的な投稿、フォロワーからのコメントへの返信、トレンドに敏感である必要があるなど、継続的な時間投資が求められ、工数を必要とします。
投稿リスク
投稿は受け取り側の認識が多く、時には想定していない反応を受ける場合があります。そこからの批判や、誤った情報の拡散などはブランドイメージに悪影響を及ぼす内容が投稿されるリスクがあります。一度SNS上に出てしまった情報は消去が困難で、悪評が拡散するとその影響は計り知れません。
効果検証の難しさ
SNSの効果は直接的な売上げ増加として表れにくいことが多く、ROI(投資利益率)を測定することが難しいです。フォロワー数や「いいね!」の数が増えても、それが直接的な収益に結びつくわけではないため、効果の評価が複雑になります。
そのため、数値直結による社内認知がされていると効果がないと認識されてしまいます。
SNSマーケティング成功のコツとは?
次に、企業がSNSマーケティングを行うコツについてご紹介していきます。
コツとしては以下の3つがあげられます。
・コンテンツにあったSNSを利用する
SNSはそれぞれ利用している利用者層や配信する内容に強みがあるため、その強みを活かすことが大切です。
例えば、発信したい商品が40~50代の男性に向けた商品だった場合、主な利用者が10~30台の女性で、テキストよりもビジュアルがメインのInstagramでマーケティングを行ってもあまり効果はないでしょう。
SNSの特徴が発信する商品・サービスと合う媒体を選ぶことが大切です。
・ユーザーから共感が得られる内容を発信する
それぞれのSNS利用者層に受け入れられやすいコンテンツを理解して共感を呼べるコンテンツを発信することが大切です。
SNSはリツイートやいいねを集めて初めて効果を発揮するので、ユーザーにとって的外れな内容を投稿してもあまり効果を発揮しないでしょう。
ユーザーの共感を得て拡散される内容にすることで、潜在顧客へのアプローチや購買意欲を向上させることが出来ます。
・運用をアウトソースする
各SNSの特性や手法を知り尽くし、自社で効果的に運用が出来れば良いですがなかなか上手くいかないという場合は運用をアウトソースするのも良いでしょう。
ただし、適切な効果を得る為にもマーケティングの目的や狙うべきターゲットに関しては自社で明確にしておきましょう。
SNSマーケティングを活用した成功事例
SNSマーケティングを活用した成功事例として、ハーゲンダッツジャパン株式会社の事例を紹介します。ハーゲンダッツジャパンは、2013年という非常に早い時期にSNSマーケティングを開始した企業です。
ハーゲンダッツジャパンがSNSの利用を早期に開始した理由として、若手層のテレビ離れがあったと言います。アイスクリームを一番売りたい世代である10代、20代に情報を届けるためにはSNSの活用がキーになると考え、SNSの積極的な活用を開始しました。
ハーゲンダッツジャパンでは、定期的な投稿はもちろんのこと、キャンペーンを実施することでファンを獲得してきました。
例えば、ハーゲンダッツの日として設定された8月10日は、アカウントをフォローした後に「#ハーゲンダッツの日」というハッシュタグをつけて投稿を行うことで、抽選でギフト券がもらえるキャンペーンを行っています。これにより、フォロワーにより興味を持ってもらうとともに、新規顧客の獲得にも成功しています。
長年の成果が実り、2020年現在ではTwitterに120万人、Instagramに24万人のフォロワーがいます。つまり、一つの情報を投稿するだけで、約150万人もの顧客に一瞬でアプローチする手段を構築したことを意味します。
新商品を発売すれば、SNS経由だけでも多くの人々が興味を持ってくれるのです。SNSを活用したマーケティングが大きな影響力を持つことを示す成功事例の一つと言えるでしょう。
SNSマーケティングの事例に関してはこちらの記事でも紹介していますので、御覧ください。
SNSマーケティングの成功事例5選!成功ポイントと「秘訣」
SNSマーケティングの始め方
SNSマーケティングに興味を持ち、これから始めてみたいと考える企業もあることでしょう。最後に、SNSマーケティングの始め方について簡単に紹介します。SNSマーケティングは初期費用がほとんどかからずに開始できるマーケティングですので、まずは気軽に始めてみることをおすすめします。
- 1. 目標設定
- 2. 利用するSNSの選定
- 3. 最新のマーケティングの理解と戦略の立案
- 4. テストマーケティング
- 5. 効果測定
目標設定
SNSマーケティングを行うのには、何らかの理由があるはずです。まずは理由や目的を明確化し、目標を立てましょう。SNSマーケティング初心者の場合は、
- ・新規獲得フォロワー数
- ・SNSによる呼び込み顧客数
- ・SNSから自社サイトへの誘導数
といった指標を目標にするとわかりやすいかと思います。初月であれば、次のような例から一つを選んで設定すると良いでしょう。
- フォロワー数を1,000人獲得する
- SNSによる呼び込み顧客を30人獲得する
- SNSから自社ECサイトへの誘導数を3,000人獲得する
目標設定した後、数値目標を立て目標に対しての進捗の見方に関しては以下のKPIの記事で紹介しています。
SNSマーケティングのKPIはどこに設定すべきか?KPI設計方法を徹底解説
利用するSNSの選定
利用するSNSは、目的に応じて選定するようにします。例えば、次のような基準で選定すると良いでしょう。SNSによって特徴が異なるため、企業の製品やサービスに適したものを利用してください。
- Twitter:商品を大勢多数に拡散したい場合
- Facebook:法人向けのデジタル広告を積極的に活用したい場合
- Instagram:視覚的に特徴のある商品を取り扱う場合
- YouTube、TikTok:動画を活用したマーケティングを実施したい場合
最新のマーケティングの理解と戦略の立案
SNSマーケティングを開始し、すぐに成功する企業はほんの一握りです。多くの企業は思った通りに進まず挫折します。そこで大切なのが、失敗した理由をしっかりと反省するとともに、最新のSNSマーケティング戦略を学ぶことです。
SNSマーケティングの戦略の立て方に関してはこちらの記事を参考にしてください。具体的な手順から紹介しています。
SNSマーケティング戦略はこう立てる!具体的手順と成功事例
失敗事例等の原因対策に関してはこちらの記事でも紹介しています。
SNSマーケティングの失敗事例から学ぶ原因と対策
もし、自社だけでの戦略の立案が難しいようであれば、SNSに精通した広告代理店やSNSで活躍するインフルエンサーを抱えるプロダクションと連携することをおすすめします。
SNSマーケティングに強い企業の紹介はこちらの記事で紹介しています。依頼したい場合はこちらを参考にしてください。
SNSマーケティングに強い企業6選!各会社の特徴&強みを比較
テストマーケティング
SNSを活用して大きな成功を収めることもあれば、予定通りの成果を得られないこともあります。大きな予算をつぎ込んだのにかかわらず顧客から評価を得られないのでは、大きな損失になります。SNSで大がかりなキャンペーンを実施する際には、小規模で行うテストマーケティングを実施し顧客の反応を見ることで、効果的なキャンペーンの立案に役立ちます。
例えば、「1年でフォロワーを10,000人集める」という目標を立てた場合、それが実現可能な目標であるかどうかはすぐにはわかりません。そのため、まずは短期間のテストマーケティングを行い、現実的な目標であるかどうかを見定めます。
1年で10,000人のフォロワー獲得を目指す場合、1日あたり27人ほど(=10,000人÷365日)のフォロワー数増加が必要です。つまり、1週間あたりに換算すると191名の新規フォロワー獲得が望まれます。1週間でどの程度の成果があったのかをテストすることで、現状の理解や課題の把握ができ、長期的で大規模な目標設定が可能となります。
効果測定
目標を達成するためには、テストマーケティングや中間評価で効果測定をすることが大切です。効果測定をすることで、目標達成ができない原因がどこにあるのかをあぶり出し、目標達成に向けた確かな道筋を作ることにつながります。
フォロワーを集めるという目標を例に取ると、テストマーケティングや中間評価などで目標の数値に達していない場合、マーケティングのどこかに問題が潜んでいると考えるのが妥当です。
例えば、インプレッションが少ない場合は、タグの設定や検索キーワードなどの適切性を確認します。また、紹介ページURLのクリック数が少ない場合は、投稿の魅力や情報の適切さなどが不足している可能性が考えられます。
効果測定を行うことで、これらの原因を数値データとして表示させることができるため、間違ったマーケティングを正し、より効果的なマーケティングへと誘導することが可能となります。昨今、無料でも使えるSNSの効果測定ツールがリリースされていますので、SNSマーケティングを代替的に開始する前に効果測定の方法についても検討しておくと良いでしょう。
まとめ
SNSマーケティングに関する基本と、SNSマーケティングの主なプラットフォームについて紹介しました。SNSマーケティングは、今後も日本および世界で注目のマーケティング戦略となりますので、まだSNSマーケティングを開始していない企業は、少しでも早く参入することをおすすめします。
当社GROVEでは、「ブランディング」や「集客」といったお客様の目的に合わせたSNSマーケティングによるプロモーションを行っています。SNSマーケティングをこれから行いたいという方や、SNSマーケティングがうまくいかなくて困っているという方は、お気軽にお問い合わせください。