Instagramの「リーチ」の意味

Instagram(インスタグラム)は、近年企業が取り組みを強化しているSNSの一つです。ビジネスアカウントの運用と相性が抜群ですが、実際にやってみると「意外と難しい……」と感じる人が多いものです。

特に、アカウント開設初期によくある悩みが、「投稿を全然見てもらえない……」というもの。この記事では、Instagram(インスタグラム)におけるリーチの基本情報と、リーチを伸ばすための8つの方法を紹介します。「Instagramマーケティングで成果を出したい!」という方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

Instagramの「リーチ」とは?

Instagram

企業のInstagram(インスタグラム)運用において、重要視されることの多い「リーチ」。元々はマーケティング業界で、「広告がどのくらいの人に届いたのか」の指標として使われる用語です。

Instagram(インスタグラム)におけるリーチとは、「投稿を見た人の数」のことです。投稿のリーチ数を確認するだけで、タイムラインやハッシュタグ検索画面などで、自社の投稿を目にしたユーザーの数がわかるというわけですね。投稿を目にする人の数は、「いいね!」やフォロワーの獲得につながるため、Instagramマーケティングでは、大切な指標とされています。

インプレッションとの違い

Instagram(インスタグラム)には、「インプレッション」という指標も存在します。「リーチ」とよく似ているので、違いをしっかりと理解しておきましょう。

インプレッションとは、投稿がユーザーの画面に表示された回数のことです。つまり、同じユーザーが投稿を10回見れば、インプレッション数は10となります。ホームページやブログの「ページビュー(PV)」とのようなものと思っておけば問題ありません。

一方でリーチは、「投稿を見た人の数」を意味するので、同じユーザーが投稿を10回見てもリーチ数は1のままです。つまり、リーチは「ユニークユーザー(UU)数」と同じということになります。

どのくらいのユーザーに届いたのかを確認したい際は、インプレッションではなくリーチを見るようにしましょう。

エンゲージメントとの違い

リーチが「投稿を見た人の数」を意味するのに対して、エンゲージメントは「投稿上でユーザーが起こしたアクションの数」を意味します。「いいね!」や「コメント」など、閲覧よりももう一歩踏み込んだアクションがエンゲージメントの獲得には必要です。

リーチ数の確認方法

Instagram(インスタグラム)をマーケティングに活用するにあたって、リーチ数は毎日確認しておきたい大切な指標です。ここでは、リーチ数を確認する方法を詳しく解説していきましょう。

リーチ数を確認する方法
  • ・ビジネスアカウントに切り替える
  • 投稿のリーチを確認する
  • アカウント全体のリーチを確認する

ビジネスアカウントに切り替える

リーチ数の確認は、Instagram(インスタグラム)の「インサイト機能」を使って行います。インサイト機能はビジネスアカウントまたはクリエイターアカウントでのみ使用可能な機能ですので、個人アカウントのままだと使用することができません。

まず、プロフィール画面右上のメニューバーより設定画面を開き、「アカウント」でビジネスアカウントに切り替えを行いましょう。

ビジネスアカウントなのに、インサイトが利用不可な場合は…

ビジネスアカウントの設定にしているのに、インサイトが利用できないという時の対応について紹介します。「インサイト画面を開いても「0」と表示がされ、インサイトの詳細が見られない!」という場合はぜひ参考にしてくださいね。

インサイトが「0」と表示されてしまう時の考えられる原因は次の通りです。

インサイトが「0」と表示される原因
  • ・フォロワー数が100人以下
  • ・投稿から一定時間が経過していない
  • ・インスタ側から「不適切な投稿」と認識された
  • ・インスタアプリまたはスマホの不具合

    インスタアプリやスマホの不具合で、他の機能は使えるのにインサイト機能だけ使えなくなるということは考えにくいでしょう。ですので、一般的にはフォロワーの数が足りていないか、投稿からデータを集計するのに必要な一定時間が経過していないことが考えられます。

    フォロワーが100人以下の場合、フォロワーの詳細を確認することができない仕様になっているため注意してください。また、投稿してすぐにインサイトを確認しても、数字がまだ反映されていない可能性が高いです。その場合は、少し時間をおいてから再度確認するようにすることをおすすめします。

    投稿のリーチを確認する

    各投稿のリーチ数は、投稿画像の下に表示されている「インサイトを見る」をタップして確認することができます。「発見」というタブの中にリーチしたアカウント数が大きく表示されているので、確認してみてくださいね。

    リーチ数の下に、「○○(自社アカウント)をフォローしていない人は〇%でした」と記載されているので、そこにも注目してみましょう。ここを確認することで、フォロワー以外のユーザーにどのくらいリーチできたかがわかります。パーセントが高いほど、アカウントの認知拡大や新規フォロワーの獲得が期待できるでしょう。

    アカウント全体のリーチを確認する

    続いて、アカウント全体のリーチを確認する方法を紹介します。これは、すべての投稿において、トータルでどのくらいのユーザーにリーチできたのかを確認したい際に便利です。

    プロフィール画面に表示されている「インサイト」をタップすると、概要の欄に「リーチしたアカウント数」が表示されます。さらに、そこをタップすると、過去7日間の日別リーチ数などの詳細を確認することができます。

    ちなみに、同じインサイト画面でストーリーズのリーチ数の確認も可能です。

    ビジネスアカウントが「リーチ」を増やすべき理由

    Instagram(インスタグラム)における指標「リーチ」の意味を理解できたところで、次に、ビジネスアカウントの運用でリーチ数を増やすべき理由について解説していきます。

    リーチを増やすべき理由は、投稿を見てくれるユーザーが多いほど、「いいね!」や新規フォロワーの獲得はもちろん、コメントやシェアなどのエンゲージメントの獲得を伸びやすいからです。InstagramマーケティングでKPIに設定されることの多い「フォロワーの増加率」や「キャンペーン参加率」を達成するためには、まずはリーチ数を増やすことが欠かせません。

    どんなに有益で興味深い投稿でも、誰にも見てもらえなければ意味がありませんよね。満足行く数のフォロワーを獲得できていないのは、そもそもアカウントの存在を知らない人が多いからだと思いましょう。自社アカウントがターゲットしたいユーザー層に投稿を届け、「こんな素敵なアカウントがあったんだ!」と思ってもらうために、まずは投稿を目にする人の数(母数)を増やすことが大切です。

    「リーチ」が伸び悩む原因とは?

    では、Instagram(インスタグラム)でビジネスアカウントを運用する際に、リーチ数が伸び悩んでしまう主な原因は何でしょうか?

    リーチ数が伸び悩む主な原因
    • ・ハッシュタグを上手に活用できていない
    • ・フォロワーが少ない
    • ・投稿頻度が少ない
    • ・アクティブユーザーが少ない時間帯に投稿をしている

      そのほかにも投稿のクオリティーやキャプションなど、リーチが伸び悩んでしまう理由はたくさん考えられます。「リーチが伸びない…」と悩んでいる方は、考えられる原因を一度すべて書き出してみてください。

      リーチ数が増えない原因をしっかりと把握してから、後述する「リーチを増やすための方法」に取り組んで、成果を出していきましょう。

      「リーチ」を増やすための8つの方法

      Instagram(インスタグラム)は独自のアルゴリズムを利用してユーザーに投稿を届けます。極端な話、検索欄のトップに自社の投稿が表示されれば、一気にリーチ数を増やすことができるでしょう。

      しかし、Instagram(インスタグラム)のアルゴリズムは正式に公表されていないため、リーチ数を増やす100%確実な方法というのはありません。とはいえ、投稿をより多くのユーザーに届けるように工夫をすることは十分に可能です。

      アカウントの投稿内容との相性もあるので、試行錯誤しながらリーチを増やすための一歩を踏み出しましょう。ここではリーチを増やすのに効果的な方法を8つ紹介します。

      「リーチ」を増やす方法
      • ・投稿頻度を増やす
      • ・投稿時間にこだわる
      • ・ハッシュタグを積極的に活用する
      • ・フォロワーを増やす
      • ・ストーリーズで投稿をリポストする
      • ・リポスト・メンションしてもらう
      • ・トップ掲載をねらう
      • ・過去の投稿を分析する

       

      1. 投稿頻度を増やす

      当然のことではありますが、投稿頻度を増やすことでアカウント全体のリーチ数を増やすことができます。「投稿が増えればリーチが増えるのは当たり前だ」と思う方もいるかもしれませんが、投稿頻度を増やすことにより、既存のフォロワーへはもちろん、新規ユーザーにもリーチがしやすくなります。

      たとえば、Instagram(インスタグラム)のハッシュタグ検索画面では「トップ」と「最近」のタブがあり、「最近」のタブであれば投稿と同時に無条件で投稿を載せることが可能です。これにより、これまでアカウントの存在を知らなかったユーザーに見つけてもらいやすくなります。

      投稿が新しいほど、ユーザーへリーチしやすいので、最低でも3日に1回は投稿するなど、投稿頻度を高く保てるように心がけましょう。

      2. 投稿時間にこだわる

      頻繁に投稿をしているのに、なかなかリーチ数が伸びないという人は、投稿する時間にもこだわってみてください。時間帯によって、Instagram(インスタグラム)を利用しているユーザーの数が大きく異なるので、多くのユーザーがアクティブな時間帯に投稿することをおすすめします。

      プロフィール画面上にあるインサイトをタップし、「合計フォロワー」を選ぶと自社アカウントのフォロワーの「最もアクティブな時間」を曜日別に確認することが可能です。より多くのユーザーに投稿を見てもらうためには、ユーザーがアクティブな時間帯に投稿するといいでしょう。

      たとえば、朝の6時と夜の9時ではアクティブユーザー数に5倍もの差があるなんてことも珍しくありません。また、一般的には、以下の時間帯にInstagram(インスタグラム)を利用する人が多いと考えられています。

      Instagramを利用する人が多い時間帯
      • 7時〜9時:通勤・通学時間帯
      • 12時〜13時:お昼休憩
      • 18時〜22時:夕食後のリラックスタイム

      基本的に、Instagram(インスタグラム)のフィードやハッシュタグ検索欄は、新着順に表示されるので、アクティブユーザーが多い時間帯に投稿する方が有利です。「これまで時間帯を気にしたことがなかった!」という方はぜひ、投稿の時間帯も意識してみてくださいね。

      3. ハッシュタグを積極的に活用する

      Instagram(インスタグラム)は、TwitterなどのSNSと比べると拡散力が比較的弱いため、拡散の役割を果たすハッシュタグを積極的に活用していくことが大切です。ハッシュタグの検索機能は、自分の好きな画像・投稿を探すために利用しているユーザーが多いので、投稿内容に即した適切なハッシュタグを付けることで、自社アカウントのターゲット層に見つけてもらいやすくなります。

      ハッシュタグが付いた人気の投稿が掲載される「トップ」のタブは、特に多くのユーザーが閲覧しています。トップに掲載されるための条件やアルゴリズムはわかっていませんが、投稿と関連度の高いハッシュタグを付けることで、トップ投稿への掲載を狙うことは十分に可能です。

      ただし、ハッシュタグを使用する際は、これらの点に注意してください。

      ハッシュタグを使用する際の注意点
      • ・投稿に関係ないハッシュタグは使用しない
      • ・一つの投稿に付けられるハッシュタグは30個まで
      • ・人気のハッシュタグは競合も高い

       

      人気のハッシュタグを投稿内容に関係なく使用するのでは意味がありません。投稿内容に合わせて、ふさわしいハッシュタグを選びましょう。

      4. フォロワーを増やす

      リーチ数を増やすことがフォロワーを増やすための第一歩でもあるので、リーチ数が伸び悩んでいる方は、フォロワー数にも伸び悩んでいる可能性が高いでしょう。しかし、リーチ数とフォロワー数は比例関係にあるため、「リーチ数を伸ばしたい!」というのであれば、フォロワーを増やす取り組みを行うことも効果的です。

      「リーチ数を増やしたい!」→「フォロワーを増やしたい!」と視点を変えることで、取り組むべきことがより明確になることもあるでしょう。フォロワー数が増えれば、拡散される機会も増えるので新規ユーザーにもリーチしやすくなります。

      5. ストーリーズで投稿をリポストする

      新たに投稿をしたら、ストーリーズのリポスト機能を使ってフォロワーに新着投稿の存在を周知しましょう。Instagram(インスタグラム)のフィードは、フォローしているユーザー数が多いと投稿が埋もれやすいので、投稿してもフォロワーに見てもらえていない可能性があります。

      一方で、ストーリーズは手軽に見られて埋もれにくいので、投稿をシェアする場として最適です。最近では、投稿はあまりチェックせず、スキマ時間にストーリーズだけサクッとチェックするという人も増えています。

      投稿をしたら、投稿画像下にある「紙飛行機」のアイコンをタップして、「ストーリーズに投稿を追加」を選びます。すると、ストーリーズ上に投稿が表示されるので、文字やスタンプを挿入し、投稿しましょう。

      ストーリーズを見たユーザーが画面内の投稿をタップすると実際の投稿へと飛べる仕組みになっているので、ユーザーは手軽に投稿を見に行くことができます。投稿をしたら、「更新しました!」とフォロワーに周知をすると良いでしょう。

      6. リポスト・メンションしてもらう

      拡散力が弱いIntagram(インスタグラム)ですが、他のユーザーに投稿のリポストやメンションをしてもらうことで、より多くのユーザーにリーチをすることが可能になります。とはいえ、何もせずに他のユーザーにリポスト・メンションしてもらえる可能性は低いので、積極的にキャンペーンなどを実施して、リポスト・メンションしてもらう機会を作ることが大切です。

      具体的には、「投稿をリポストしてくれた人に、抽選で○○をプレゼント!」とか「○○の写真を撮って、自社アカウントをメンションしてね!」などといったキャンペーンの実施が効果的でしょう。

      7. トップ掲載をねらう

      Instagram(インスタグラム)では、ハッシュタグ検索画面の「トップ投稿」に掲載されると、多くのユーザーに投稿を見てもらえるようになります。実際に、ハッシュタグのトップ投稿から、ユーザーを新たにフォローする人も多いので、フォロワーを増やす策略としても有効です。

      ただし、そのトップに掲載する投稿の選抜はInstagram(インスタグラム)独自のアルゴリズムによって行われるため、正確な基準やルールは明らかになっていません。一般的には、フォロワー、いいね!、エンゲージメントの数が関係していると言われています。

      また、トップ画面には、常にハッシュタグと関連度の高い投稿が表示されていることから、ハッシュタグと投稿内容が合っているかといった面も関係しているでしょう。

      トップ掲載を確実に狙うことは難しいですが、「トップ掲載」を目標とすることは、リーチ数の獲得につながると言えるでしょう。より具体的な目標があった方が取り組みやすいという方は特に、「トップ掲載」を目標にアカウントを運用していくことをおすすめします。

      8. 過去の投稿を分析する

      Intagram(インスタグラム)運用でしっかりと成果を出すためには、投稿後の「分析」が大切です。リーチ数が伸び悩んでいる原因は、過去の投稿のリーチ数がなぜ伸びなかったかの分析を怠っていることにあるかもしれません。

      リーチが伸び悩んでいる中でも、リーチ数が一番高かった投稿と一番低かった投稿があるはずです。リーチ数が高かった投稿を分析し、「ユーザーが欲している情報が多かった」とか「視覚的に分かりやすい画像だった」などといった特徴を見つけてみましょう。

      リーチ数が低かった投稿は改善し、リーチ数の高かった投稿のいいところを再利用していくことが重要です。投稿後は、「リーチ数が伸びなかった…」という結果だけを見るのではなく、なぜリーチ数が伸びなかったのかをしっかりと分析し、次に生かしていきましょう。

      まとめ

      Intagram(インスタグラム)の「リーチ」は、フォロワーやエンゲージメントの獲得など、Instagramマーケティングにて成果を出すための土台となる重要な指標です。

      この記事で紹介した「リーチ数を伸ばす方法」を参考に、インサイト機能を活用しながら、試行錯誤を繰り返しましょう。特にアカウント全体のリーチ数は、必ず毎日チェックして記録しておくことをおすすめします。

      当社GROVEでは、お客様のアカウント運用スタイルに合わせた、Instagramマーケティングによるプロモーションを行っています。「チャレンジしてみたい!」という方や、「やってみたけどうまくいかなかった……」という方は、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。