近年、SNSで人気の高いンフルエンサーを使って企業や商品をアピールする「インフルエンサーマーケティング」という言葉も聞かれるようになってきました。しかし、インフルエンサーとは何かはもちろん、キャスティングをどうすれば良いか、どのように使うと効果的なのかがわからないと活用できません。
そこで、今回はインフルエンサーの使い方や準備、依頼方法について詳しく解説します。
目次
インフルエンサーとは
インフルエンサーとは、SNSやブログなどで情報を配信していて、周囲に対して影響力を持っている人のことです。フォロワーや他のユーザーへの口コミの影響力が高く、特に消費者への購買行動の決定に影響を与える人のことを指します。
たとえば、著名な芸能人やスポーツ選手などをはじめ、知識人や有名ブロガーやYouTuberと呼ばれる人もインフルエンサーと言えます。
インフルエンサーという言葉が広がったのは2007年ごろ、ブログのアクセス数の多い有名ブロガーによる投稿が、大きな宣伝効果を持ったことからです。昨今はSNSが主流となり、何を使えば効果的かもインフルエンサーによって変わるでしょう。
また、影響力を持つ人の投稿は多くの人の目に止まり、商品やサービスの宣伝につながります。そのため、インフルエンサーを活用して、商品やサービスを宣伝していくことでブランドイメージ向上や商品購買に効果があります。
インフルエンサー事務所・キャスティング会社とは
多くのインフルエンサーは仕事として活動しているため、取引先として依頼をしなければなりません。そんなとき、インフルエンサーが所属している事務所やキャスティング会社へ問い合わせを行います。
インフルエンサー事務所
インフルエンサー事務所は、YouTuberやインスタグラマー、TikTokerなど、数多くのインフルエンサーのマネジメントを行っており、問い合わせ窓口にもなっています。そのため、依頼したいインフルエンサーが事務所に所属しているのであれば、自ら依頼しなければなりません。
キャスティング会社
キャスティング会社は、名前の通りインフルエンサーのキャスティングを行う企業です。PRしたい内容と予算をもとにインフルエンサーを探し出し、仕事の依頼まで請け負います。また、起用後の結果報告までお任せできるため、自分たちで的確なインフルエンサーを探し出して依頼するまでの手間がなくなり、業務効率アップが可能です。
宣伝依頼をできるインフルエンサーは、フォロワー数が100万人を超える人気のある芸能人、モデル、YouTuber、インスタグラマーなどテレビやSNSのトップで活躍している著名人から、フォロワー数1万人以上のジャンルに絞ったマイクロインフルエンサーと呼ばれる人まで予算に応じて依頼できます。
当社GROVEでは、インフルエンサーのキャスティングはもちろん、インフルエンサーを活用したプロモーションの提供が可能です。専属のインフルエンサーも多く在籍しています。「インフルエンサーを活用したい!」「インフルエンサーマーケティングに挑戦してみたい!」という方は、ぜひ当社GROVEにお問い合わせください。
インフルエンサーに依頼する前に整理すべきこと
インフルエンサーのキャスティング会社を選定する際は、あらかじめ自分たちで明確にしておくべきことがあります。依頼する前に決めておくべきことには次のようなものがあります。
- ・現状の課題
- ・宣伝する自社商品・サービスをまとめた情報
- ・ターゲット層
- ・利用するプラットフォーム
- ・マーケティング期間
- ・予算
これらを決めておかないと、依頼するにも対象がぼやけてしまい、せっかくインフルエンサーを起用したとしても、想定していた効果を得られない可能性もあります。必ず事前に検討し、インフルエンサーキャスティング会社を選定しましょう。
現状の課題
まず、どうしてインフルエンサーを起用するのか、現状の課題をまとめましょう。課題を解決する手段としてインフルエンサーに仕事を依頼しますが、その理由を明確にしないと依頼するにも具体性が乏しく、適切なインフルエンサーを選定できないでしょう。
そのため、現在どのような課題を抱えているかを明確にしてください。
宣伝する自社商品・サービスをまとめた情報
宣伝する商品やサービスの内容をまとめることも重要です。この情報があれば、適切なインフルエンサーのキャスティングをしやすくなります。なぜなら、インフルエンサーによって得意なジャンルが異なるからです。そのため、しっかり説明できるようにアピールしたい商品やサービスをまとめておくと良いでしょう。
ターゲット層
次に重要なのが、どのターゲットにアピールしたいかです。ターゲット層によって、起用すべきインフルエンサーも変わります。
宣伝する商品やサービス同様、インフルエンサーの得意・不得意があるため、どのユーザー層に訴えたいかを明確にしておけば、キャスティング会社も選びやすくなるでしょう。
利用するプラットフォーム
利用するプラットフォームも事前に検討すべき項目です。YouTubeやInstagram、Twitter、TikTokとプラットフォームもさまざまであり、それぞれにインフルエンサーがいます。
それに、画像があった方が魅力を伝えやすい商材もあれば、テキストで詳しく書くことで伝えられるものもあり、商材によっても選ぶプラットフォームは変わります。
プラットフォームを事前に決めておけば、キャスティング会社もインフルエンサー選定をしやすくなります。相談しながら決めても良いかもしれませんが、できれば事前にどのプラットフォームを利用するかを決めておくと良いでしょう。
マーケティング期間
マーケティング期間の設定も重要です。たとえば、キャンペーン内容をインフルエンサーを使って宣伝したいのであれば、その期間がいつまでなのか、そして宣伝期間の設定も決めておきましょう。
あまりにも早くからインフルエンサーによる宣伝活動をしても効果が薄いかもしれません。また、期間によって費用も変わり、選べるインフルエンサーの予算にも影響が出ます。
予算
フォロワー数や知名度によって、インフルエンサーの費用は異なります。予算を決めておけば、キャスティング会社も依頼できるインフルエンサーを絞り込めるため、事前に決めておきましょう。
インフルエンサーへの依頼の流れ
続いては、インフルエンサーの使い方と流れについて解説しましょう。次の3ステップを踏むことが一般的です。
- 1. インフルエンサー事務所・会社探し
- 2. 事務所・会社との打ち合わせ
- 3. インフルエンサーの紹介
インフルエンサー事務所・会社探し
自分たちが宣伝したい商品やサービスと親和性の高いンフルエンサー事務所やキャスティング会社を探すには、過去に同じような商材の実績があるかを確認すると良いでしょう。もし同じような商材で実績があるインフルエンサー事務所やキャスティング会社であれば、外れも少ないため、効果的なマーケティングを行うことができます。
事務所・会社との打ち合わせ
事前準備したアピールする商品やサービス、ターゲット層や実施期間、そして予算を事務所や会社と共有し、最適なインフルエンサーを紹介してもらうようにしましょう。この際に具体的に「何個売りたい」といったKPIがはっきりしていると話が進みやすいので、目標まで落とし込んでまとめてください。
イメージ共有ができていないと、事務所や会社から紹介されるインフルエンサーとの差異が発生する恐れがあるからです。リクエストをすべて伝えてベストなインフルエンサーを紹介してもらい、マーケティング活動を成功させましょう。
インフルエンサーの紹介
打ち合わせが終わったら、いよいよインフルエンサーの紹介です。インフルエンサーの紹介は、エクセルシートのリスト形式かパワーポイントやPDFによる個人プロフィール形式が多いので、どのような形式で紹介してもらえるのか事前に確認しておきましょう。
事務所やキャスティング会社から紹介されたインフルエンサーで問題なければ、実際の宣伝活動がスタートされます。事前に直接インフルエンサーと会いたければ、リクエストすると良いでしょう。
インフルエンサー事務所・キャスティング会社の探し方
では、インフルエンサーの事務所やキャスティング会社を探す際のポイントについて解説していきます。具体的には、次の3つが重要です。
- ・豊富な実績がある
- ・ユーザー視点を持っている
- ・豊富なインフルエンサーを抱えている
豊富な実績がある
豊富な実績を持っていれば、これまでの経験から、効果の高いインフルエンサーが在籍している理由になります。実績を聞くには、インフルエンサー事務所やキャスティング会社に連絡し、各社から過去事例をもらうと良いでしょう。
そして、実際に気になったら依頼してみてください。または、インフルエンサー事務所やキャスティング会社とのミーティングを行い、実際に過去実績について尋ねてみると良いでしょう。
実績が豊富であれば、自分たちにはない発想を持っていることも多く、インフルエンサーマーケティングの効果を高められるはずです。また、トラブルや炎上の防止や解決もできるでしょう。
どんなに自社のメリットを言っても、実績がなければ安心できません。必ず実績を確認し、特に自分たちと同じような商品やサービスを扱っている会社を選べば、失敗の可能性も低くできるはずです。
ユーザー視点を持っている
インフルエンサーマーケティングは、ユーザー視点に近良いンフルエンサーを活用し、自分たちの商品やサービスを認知してもらうことを目的とするケースが多いです。そのため、インフルエンサーの特徴や良さを商品や広告に寄せすぎてしまうと、逆にフォロワーから共感されず結果として失敗してしまいます。
ユーザー視点を持っているインフルエンサーを起用するには、インフルエンサーのテイストに合わない手法はなるべく採用しないことが重要です。また、ユーザー視点を持っているインフルエンサーに廻り会うためには、キャスティング会社ではなく広告に対しての知見も持っているインフルエンサー事務所が良いでしょう。
多くのインフルエンサーが在籍している
多くのインフルエンサーを抱えている事務所ならば基本的にマネージャーがいます。そのため、制作現場でも安心して撮影進行が可能です。
また、インフルエンサーの数が多ければ、身辺調査なども事務所側で行っているケースが多く、途中で仕事を勝手に中断されるといったリスクを低減できます。どうしても対人の仕事となるため、安心感を持てることも一つのメリットです。
事務所を通さず直接インフルエンサーに依頼する場合は、営業から契約まですべて自分たちで行わなくてはなりません。その際には、自社でインフルエンサーを身辺調査をしなくてはならずコストと時間が必要です。
また、事務書を通さず直接インフルエンサーと契約をする場合は、支払調書の作成や振り込みの管理、報酬の経費処理などで発注者の負担が大きくなります。もちろん、複数人のインフルエンサーと契約をする場合はこれらの処理の数も人数が多くなるにつれて多くなり、発注者の負担も大きくなる傾向にあります。
そのため、インフルエンサー事務所を通して依頼した方が時間をかけずに、インフルエンサーマーケティングに取り掛かれます。
インフルエンサー事務所・キャスティング会社に依頼する際に注意すべきこと
続いては、インフルエンサー事務所やキャスティング会社に依頼するとき、注意すべき点として次の3点があります。
- ・課題を明確にする
- ・SNSで宣伝する目的を明確にする
- ・対応していない商品や領域がないか確認する
課題を明確にする
依頼内容や課題を明確にしないと、事務所やキャスティング会社選びから誤った選択や効果が出にくくなる可能性があります。これは事前準備のところで説明しましたが、現状分析を行い、商品やサービスを宣伝していく課題を明確にしておくと良いでしょう。
その上で、事務所やキャスティング会社とミーティングし、的確な提案や解決手法を出してくれたところに依頼すれば、問題ないはずです。
SNSで宣伝する目的を明確にする
なぜSNSで宣伝するのか、目的を明確にしましょう。商品によっては、実際に手に取って見てもらった方が宣伝効果の高いものも存在します。
それでもSNSで宣伝をするのであれば、その理由をはっきり答えられなくてはなりません。SNSで宣伝する理由がなくては、そもそもインフルエンサーに頼らなくても良いかもしれません。
確かに、インフルエンサーマーケティングは注目されており、これからさらに活用されていく宣伝手法ではあります。しかし、単に流行っているからといって自分たちもやる必要はないのです。
一般的に、SNSを使うと良いのは、若い層へアプローチしたくてその中でも若い世代に影響力を持つインフルエンサーに宣伝を依頼するケースです。また、とにかく多くの人にアピールしたいため、マス層に向けて多くのフォロワーを抱えるインフルエンサーに依頼するケースなどが考えられます。
対応していない商品や領域がある場合がある
キャスティング会社には、得意な分野や領域、商品ジャンルがあるので、ホームページなどでまずは確認すると良いでしょう。対応していない商品の場合は、断られるケースもあります。
インフルエンサー事務所・キャスティング会社に依頼するメリット
最後に、インフルエンサー事務所やキャスティング会社に依頼する3つのメリットについてご紹介します。
- ・豊富な経験に基づいたアイデアや提案をもらえる
- ・手続きを任せることができる
- ・ブッキングできるインフルエンサーが多い
豊富な経験に基づいたアイデアや提案がもらえる
実績のある会社に依頼できれば、自分たちでは思いつかないアイデアや提案をしてくれるでしょう。それに、炎上などのトラブル対応も過去の経験から行ってくれます。
しかし、実績がなければアイデアがなく、提案もしてくれない可能性があるため注意してください。なるべく実績があって、事例を話せる事務所やキャスティング会社を選ぶようにしましょう。
手続きを任せることができる
事務所やキャスティング会社に依頼すれば、インフルエンサーの選定から契約・支払いまですべてを依頼できるため、自社での業務量を減らせます。身近にインフルエンサーがいればまだやれるかもしれませんが、身辺調査まで行うとどうしても含める仕事量が多くなります。
そのため、事務所やキャスティング会社に依頼した方が、すぐ施策に取り掛かれて時間的な余裕もできるでしょう。
ブッキングできるインフルエンサーが多い
実績のある会社の場合、これまでのツテやコネで起用できるインフルエンサーも多くいます。そのため、自分たちではどうしてもたどり着けなかったインフルエンサーを起用できる可能性も高くなり、効果的なインフルエンサーマーケティングを実施できるでしょう。
ただ、これも実績のある会社に限定されるため、依頼する事務所やキャスティング会社を慎重に選ばなくてはなりません。
まとめ
インフルエンサーの使い方について解説しました。インフルエンサーへの依頼や選び方などで迷っている人もいるかもしれません。そんなときは、実績ある事務所やキャスティング会社を選ぶと良いでしょう。
そして、どうしてSNSで宣伝を行いたいのか、また自分たちが抱えている現状の問題が何かを明確にしてください。せっかく依頼するとなっても、事前準備が不足してしまうと、せっかくインフルエンサーを起用しても効果が出にくくなります。
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