jemiremi

10代、20代を中心に人気のレディースファッション通販サイト「jemiremi(ジェミレミ)」。そんなjemiremiで主に公式サイト内の企画・販売促進、SNS企画、仕入れなどを担当しているEC事業部マーケティング担当者の秋田早紀氏に次世代のインフルエンサーマーケティングの在り方についてお話していただきました。

・プロフィール

秋田早紀 / 株式会社アクセスジャパン EC事業部 マーケティング
主に公式サイト内の企画・販売促進、SNS企画・更新、仕入れなどを担当。生まれも育ちも北海道。大学卒業後は東京で韓国コスメの商品開発・営業・SNS運用を担当。
その後、韓国企業の日本支社にて営業事務・翻訳業務を経験し、北海道へ戻り、株式会社アクセスジャパン入社

■クリエイターと一緒に成長できるブランドを目指して

–まず御社の「jemiremi」とはどういうブランドでしょうか?

「jemiremi」は、18歳~24歳のティーン層をターゲットに、韓国っぽさを意識したデザインの洋服をECサイトで販売しています。
実際に洋服を着てくれているZ世代と呼ばれるティーンの子たちはトレンドに敏感でリアリティな視点、グローバルな感覚を持っています。
そんな若者に向けて、普段使い出来て可愛いだけでなく、Z世代の若者に刺さりそうなちょっと儚いアンニュイな雰囲気をまとった洋服をラインナップしています。
例えば、当社の代表的な商品「スカラップカラーシアーショートワンピース」はスカラップデザインが可愛らしいフェミニンなパフスリーブのシアーワンピースで、気になる二の腕も華奢に見せてくれると年頃のティーン世代のお客様に大人気の商品となっています。
今回コラボしたなえなのさんはティーン層に絶大な人気を誇るクリエイターで、ブランドのターゲット層にぴったりでした。

–今回の取り組みについて教えてください。

今回はGROVE社とのインフルエンサーマーケティング施策を一緒に取り組みました。当社の商品をインフルエンサーに紹介してもらうYoutube施策などSNSを通した商品販促施策を実施しました。
またその中でインフルエンサーとのコラボレーションをし、商品開発という新しい取り組みを実施しました。

 

–今回のコラボレーション施策に至った経緯を教えてください。

元々、Web広告やInstagramなどのSNSでマーケティングを行っていたのですが、これらの媒体ではリーチできない層にアプローチするためにクリエイターを起用したマーケティングをしたいと思ったのがきっかけです。
SNSでのマーケティングではInstagramのフィード投稿にクリエイティブ画像を増やしたりとか、ターゲット層にささる韓国アイドル風コーデの例とかを投稿してフォロワー・ファンを増やしています。
しかし、これだけだと成長曲線が大きく跳ねることなく横ばいでの成長なので、何かブーストを掛けられる施策が必要だと思いました。
そこで、以前別のクリエイターを起用してプロモーションを行った際に反響があったので、爆発的な影響を与えるのはクリエイターとのコラボだなと思っていて今回なえなのさんとのコラボを依頼させて頂きました。
あと今回なえなのさんを起用したいと思った理由として、弊社スタッフがスマホの待ち受けにするくらい個人的になえなのさんが大好きという裏事情もありました(笑)

–商品開発の背景や実施のポイントなど教えて下さい。

もともと、コラボ商品を作った経緯としては、SHIBUYA109でポップアップショップを開く予定があったので、そこでなえなのさんとのコラボ商品出したら話題性もあって盛り上がるんじゃないかという話になったんです。
そもそも以前からなえなのさんとタイアップもしていたので、単なるSNS投稿だけではなくて、商品開発をし、さらなるなえなのさんの影響力を生かしてブランド認知・売上を伸ばすという流れに持っていきたいという考えもありました。
あとは、丁度良いタイミングでなえなのさん本人からもコラボ商品を作りたいという要望があったというところも大きいです。

https://twitter.com/naenano78/status/1294591977300717568

 

–今回GROVE社に決めた理由などを教えて下さい。

すごく勢いがあるなと思ったからです。これから伸びそうなクリエイターが沢山いるし、クリエイターの伸ばし方もうまいと感じました。
jemiremiのターゲット層が流行りに敏感な若者なので、時代に合った流行りをいち早くキャッチしてキャスティングやプロモーションに繋げているところがいいなと思いました。
また、ポップアップ当日のプロモーション方法についても企画を手伝ってくださったり、キャスティングからプロモーションまで一気通貫してサポートしてくれるのがありがたかったです。
あとは、フォローアップが手厚い点も良かったです。
今回、企画から発売まで約5か月しかなく、さらになえなのさんが忙しいスケジュールの中でコラボ商品作りを進めていたのであまり打ち合わせが出来なかったんです。そこでGROVEさんが間に入って、コラボ商品のイメージから順序立てて要件を明確にしてくれたおかげで商品を形にすることが出来ました。

–コラボした後の反響はいかがでしたか?

実際に、なえなのさんを起用してから新規顧客の獲得に大きなインパクトがありました。
具体的には、今回の取り組みに掛けた広告予算に対して約200%以上の売り上げがありました。顧客1人当たりの購買点数が上がっただけでなく、リピート率も上がりました
コラボ商品についても、なえなのさんのファンから「なえなのが着ているなら欲しい!」「再販ありますか?」といった声が沢山きたことからも今回のコラボがブランド認知、新規獲得に大きなインパクトを残せたのだと思います。なえなのさんとブランドのユーザー層、洋服のイメージがピッタリ合ったんですね。
あとは、なえなのさん本人が日常的にjemiremiを愛用してくれていることも今回のコラボが上手くいった理由の1つだと思います。
普段から着用してくれているので、TikTokやInstagramに自動り等を投稿する際にjemiremiの商品が写り込んでプロモーションに繋がったこともあります。
なえなのさんがjemiremiというブランドに信頼を寄せて頂いたおかげで自然な形でプロモーション出来たことが良かったです。

–今後はどんなことを仕掛けていきたいですか?

引き続きお客様との信頼と関係性を重視したインフルエンサーマーケティングですね。若者向けECサイトの中ではまだまだ知名度が低いと思っているので、クリエイターの力を借りてまずは認知獲得をしていきたいです。今年の7月にはまたGROVEさんのクリエイターである高梨優佳さんとタイアップする予定です。
ただ、今後は多くのクリエイターを起用するのではなくて、これから伸びそうなクリエイターを発掘・起用してブランドと一緒に育っていくようにしていきたいと思っています。
色んな人がブランドの服を着ているよりも、起用するクリエイターを絞ることによってブランドへの印象付けを強くしたい狙いがあります。
また、今では他社もクリエイターとタイアップしてプロモーションを行っているので、差別化が難しくなってきていると感じています。なので、ただ単にクリエイターを起用して広告感のあるプロモーションを行うのではなくて、クリエイターと長期的な関係を築く事によって顧客へ狭く深いアピールで信頼と関係性を獲得していきたいです。その為に日々色々なクリエイターを研究しているところです。
あとは、既存のお客様を逃さないように、売れる商品を見極めてプロモーションしたりトレンドをキャッチした商品ラインナップの統一性を高めていきたいです。
これからもお客様と長期的な関係を築いていけるようなブランドを目指していきます。

–ありがとうございました。