YouTubeのクリエイティブコモンズ

YouTubeのクリエイティブコモンズについてご存知でしょうか?「耳にしたことはあるけど、具体的にどういったものかわからない」「クリエイティブコモンズの動画を探したいけど、どうやって見つけられるの?」という疑問を解消すべく、本記事ではクリエイティブコモンズの概要や探し方、利用方法、注意点まで詳しく紹介します。

YouTubeのクリエイティブコモンズとは

YouTubeのクリエイティブコモンズについて、その概要をまずは簡単に見ていきましょう。クリエイティブコモンズとは、どのようなものなのでしょうか?

YouTubeで使用できるライセンスの一つ

クリエティブコモンズとは、YouTubeで使用できるライセンスの一つです。実は、YouTubeには「標準ライセンス」の他に「クリエイティブコモンズ」というライセンスがあります。

標準ライセンスとは、YouTubeでのみ使用が許可されているライセンス。いわば、転載不可の動画ということですね。では、クリエイティブコモンズのライセンスを使用した場合、標準ライセンスとはどういった点で異なるのでしょうか?

再利用を許可された動画のこと

クリエイティブコモンズのライセンスを使用した場合、その動画の再利用が許可されていることを意味します。投稿された動画を第三者が使用することを許可しますというライセンスです。

著作権の関係からデフォルトでは「標準ライセンス」の使用となっていますが、幅広く動画を展開したい、いろいろな人に自身の動画を利用してもらいたい場合には、クリエイティブコモンズのライセンスを使用できます。

クリエイティブコモンズ動画の探し方

YouTubeクリエイティブコモンズの動画の探し方

クリエイティブコモンズの動画は、再利用することが可能であるとわかりました。動画制作の際に、こうした流用可能な動画コンテンツは非常に有用であるため、ぜひクリエイティブコンテンツの動画をYouTubeで探したいという方もいるでしょう。

では、クリエイティブコモンズの動画はどのように探すのでしょうか?

検索時に末尾に「クリエイティブコモンズ」を入力する

YouTubeでのクリエイティブコモンズ動画の探し方はいたって簡単です。YouTubeの検索ボックスに探したい動画のキーワードを入力の上、末尾に「,creativecommons」と入力します。

例えば「海」の映像が欲しい場合には、検索キーワードは「sea, creativecommons」となります。すると、「海」に関連したクリエイティブコモンズの動画が一覧となって表示されるので、お好きな動画を選択するだけです。

ちなみに、忘れがちですが必ず指定したキーワードの後ろに「コンマ」をつけるようにしましょう。コンマがないとクリエイティブコモンズの動画にフィルタが掛からず、ヒットしないので注意が必要です。

まとめサイトから探す

クリエイティブコモンズの動画をまとめサイトから探す方法もあります。まとめサイトには、クリエイティブコモンズの動画があらゆる媒体から集約されており、一括で検索できます。

特に「CC search」というまとめサイトがおすすめです。2億8,000万以上のクリエイティブコモンズのコンテンツが掲載されており、YouTubeだけでなく画像SNSなども合わせて一括で検索できます。YouTubeの検索では思ったものが見つからなかったという場合には一度「CC search」を覗いてみてください。

クリエイティブコモンズの動画の使い方

YouTubeクリエイティブコモンズの動画の使い方

クリエイティブコモンズの動画で使いたいものが見つかったという場合にその利用方法が気になりますよね。

ライセンスを明記して使用する

そのライセンスの利用範囲内であれば、自身で制作している動画に利用するのもよし、ブログなどに転載するのもよし、お好きなように利用できます。ただし、利用時にはライセンスを明記する必要があることを認識しておきましょう。

具体的には、権利者の名前・作品名・ライセンスの記載が必要です。「誰の作品をどのようなライセンスで借りているのか」を明示しておこうということですね。

ちなみに、ライセンスの記載方法に明確なルールはありませんが、「作品名 by 作者 is licensed under CC BY 2.0」などが一般的には利用されています。もちろん日本語での表記も可能ですので、このあたりは自身のイメージにあったものを記載してください。

ここまでで、クリエイティブコモンズの動画の使い方をお伝えしました。

しかし、実際に動画を自分で探し、コンテンツを作成、そしてプロモーションを行うのは容易なことではありません。

クリエイティブコモンズの活用方法や、YouTubeマーケティングなどで、「どのように運用していけば良いかわからない」「運用しているけれど、成果が出ていない」とお困りの方は、当社GROVEに問い合わせください。

クリエイティブコモンズの動画を利用する際の4つの注意点

YouTubeクリエイティブコモンズの注意点

クリエイティブコモンズの動画を利用する際に、いくら再利用がOKだからといってなんでもかんでも好き勝手に利用して良いというわけではありません。また、自身の動画にクリエイティブコモンズのライセンスを使用する場合にも、注意してもらいたい点があります。

注意点
  • 1. ライセンス表示を行う
  • 2. Choose a Licenseを利用する
  • 3. 取得したHTMLコードを埋め込む
  • 4. 一度設定したライセンスは変更できない

1. ライセンス表示を行う

上述した通り、他者のクリエイティブコンテンツ動画を利用する場合、ライセンスの表示は実施するようにしましょう。クリエイティブコモンズは再利用可能なコンテンツであっても、著作権は依然「動画の制作者」にあります。

あくまで素材を著作者からお借りしているので、ライセンス表示なしに使用してしまうことはNGです。

2. Choose a Licenseを利用する

クリエイティブコモンズの中にも、それぞれ異なる利用条件があります。すべての動画が同じ利用条件で利用できるわけではなく、例えば「改変禁止」や「営利目的での利用禁止」となっている場合もあります。他者のクリエイティブコモンズ動画を利用する際には、少し注意が必要です。

ライセンスの内容を確認する場合、Choose a Licenseを利用すると便利です。条件を設定するだけで、どのアイコンがどんな利用条件を示すのかがわかりやすく確認ができます。また、自身の動画にクリエイティブコモンズのライセンスを使用する場合にも、Choose a Liceseが活用することで簡単にライセンスマークの取得が可能です。

3. 取得したHTMLコードを埋め込む

こちらは、自身の動画にクリエイティブコモンズのライセンスを使用する場合の注意点です。Choose a Licenseにて条件を選択し(ページ内で2つのチェック項目があります)ライセンスマークを確認、問題なければその場でHTMLコードの発行が可能です。

あとは取得したコードをコピーし自身のページに埋め込みすれば、クリエイティブコモンズ認証(マークの設置)は完了です。自身の動画にクリエイティブコモンズのライセンスを使用することは比較的簡単にできることがわかりますね。

4. 一度設定したライセンスは変更できない

自身の動画にクリエイティブコモンズのライセンスを使用する場合、一つだけ注意すべき点があります。それは、一度設定したライセンスは後から変更できないという点です。

よって、後から「やっぱ再利用禁止にしよう」「改変はされたくないな」と思っても、それは後の祭り。すでに元のライセンス条件にしたがって利用されているものについて、利用者に取り下げをお願いすることはできません。

後悔しないためにも、どのような利用条件で設定するのか公開前によく検討しましょう。

クリエイティブコモンズのメリット

YouTubeクリエイティブコモンズのメリット

続いて、クリエイティブコモンズを利用するメリットについて解説しましょう。

著作者側のメリットとしては、自身の権利を維持しつつ、クリエイティブコモンズのライセンスを使用することで作品を多くの方に活用いただける機会になりますね。また、利用者側のメリットとしては、クリエイティブコモンズ動画の利用要件(要はそのライセンスマーク)さえしっかりと確認し、その利用要件内の場合には、著作者にわざわざ著作権の確認をせずにコンテンツの再利用ができる点が嬉しいポイントです。

著作者とコンテンツ利用における交渉をしていると手間がかかってしまいますし、著作者側も対応が面倒でしょう。クリエイティブコモンズのライセンスをつけることで、著作者・利用者双方の対応が効率化される点はクリエイティブコモンズを利用する上での大きなメリットです。

クリエイティブコモンズの2つのデメリット

YouTubeクリエイティブコモンズのデメリット

一方で、クリエイティブコモンズの利用にはデメリットもあります。具体的にどのようなデメリットがあるでしょうか?

1. 動画を改変できない

クリエイティブコモンズの動画の中には、「改変禁止」となっている素材も多くあります。つまり、再利用はOKだけど、勝手に動画を編集しないでねということです。

「自社で制作中の動画の一素材として使いたい」「一部をカスタマイズして掲載したい」ということはNGとなっているクリエイティブコモンズの動画も多くあります。

ただし、「改変禁止」について「まったく編集してはいけない」のか、「画像のサイズを変更する程度であればOK」なのか、このあたりは著作者の判断になります。あくまで著作者の意に反する改変は禁止という意味です。

そのため、クリエイティブコモンズの動画を改変して使いたい場合は、事前に著作者と相談の上実施することがベターでしょう。

2. 営利・非営利の境界が曖昧

ライセンスの内容として、「非営利目的でのみ使用可」という条件設定が可能ですが、ではどこまでが「営利目的」でどこまでが「非営利目的」になるのでしょうか?

実は、その境界線は非常に曖昧なのです。例えば、社外でのプレゼンに使用する場合、企業CMに使用する場合などは、明らかに営利目的と言えるでしょう。

では、社内でのプレゼンに使用する場合は非営利目的になるのでしょうか?このあたり、個人の見解によっても異なってきますので、明確な線引きは残念ながらありません。そのため「これはどっち?微妙だな」と迷うものに関しては、原則「営利目的可能」な素材を使いましょう。

まとめ

YouTubeのクリエイティブコモンズについて紹介しました。クリエイティブコモンズのライセンスを使用する場合、著作者側はライセンスの内容について事前にしっかりと検討すること、利用者側は利用時に著作者の意に反する利用方法をしないことを注意の上、活用しましょう。

著作者側にとっては、自身の作品を広めることができ、利用者側にとっては自社(私的利用含む)に最適な素材を流用できるというメリットがあります。正しい使い方を守りながら、ぜひクリエイティブコモンズを利用してみてくださいね。

最後になりますが、本記事でご紹介している内容はあくまで一般例です。内容についてこちらでは責任を負うことはできかねますので、ご不明な点・曖昧な点は必ず弁護士にご相談するようにしてくださいね。

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