Instagram広告の「ターゲティング」とは?4種類のターゲットと成果を出すコツ

SNSマーケティングが高い人気を集める中、Instagram(インスタグラム)をマーケティングツールとして活用する企業が増えています。そんなInstagramには、広告出稿機能が備わっています。Instagram広告のターゲティングは精度がかなり高く、自社のペルソナに沿った細かなターゲティングをすることができます。

とはいえ、「Instagramではどんなターゲティングができるの?」と気になりますよね。そこで、この記事では、Instagram広告におけるターゲティングの種類と、しっかりと成果をあげるためのコツを詳しく解説します。

Instagram広告におけるターゲティングの特徴

冒頭でもお伝えしたように、Instagram(インスタグラム)では運用型広告が提供されています。しかし、実際には「Instagramで広告を出せることは知っているけど、詳しくはよくわからない……」という方が多いのではないでしょうか?

そこで、まずはターゲティングに関する詳細を見ていく前に、Instagram広告におけるターゲティングの特徴を紹介します。

Facebookデータと連動している

Instagramの広告は、Facebook広告と同じプラットフォームから配信されるため、ターゲティングのもととなるデータは、Facebookと連動しています。個人情報の入力が少ないInstagramにて、ユーザーの生年月日や年齢を元にしたターゲティングができるのはこのためです。

他のSNSよりも細かなターゲティング設定ができる

Instagram広告では、他のSNSよりも遙かに細かく効果的なターゲティングを行うことができます。その理由は、上でお伝えしたようにInstagram広告のターゲティングでは、Facebook社の膨大なユーザーデータをもとにターゲットを設定することができるからです。

そのため、ペルソナが明確に定まっているという企業や、ターゲティングをできるだけ細かく設定して見込みの高いユーザーに広告を届けたいという企業にとって、かなりのメリットに感じられるでしょう。

Instagram広告におけるターゲティングの種類

Instagram(インスタグラム)で広告を出稿するに当たって、どのようなターゲティングができるのか気になりますよね。Instagramには、大きく分けて4種類のターゲティングが存在します。

Instagram広告におけるターゲティングの種類
  • ・ユーザー属性ターゲティング
  • ・インタレストターゲティング
  • ・カスタムオーディエンス
  • ・類似オーディエンス

一口に「ターゲティング」といってもさまざまな種類があり、名称もInstagramに特化しているものばかりなので、いまいちピンとこない方がほとんどだと思います。そこで、ここではこれら4つのターゲティングの詳細をわかりやすく解説していきましょう。

ユーザー属性ターゲティング

ユーザー属性ターゲティングでは、「年齢・性別」「エリア」「属性」を細かくターゲティングすることが可能です。それぞれどのようにターゲットを設定することができるのか、確認しておきましょう。

年齢

Instagram広告では、ユーザーのFacebook上の生年月日データをもとに、「年齢」でターゲティングをすることができます。

ただし、Facebookを利用していないユーザーの場合、生年月日のデータではなく、フォローしているアカウント情報から推測した年齢をもとに配信されます。そのため、リーチしたい年齢を設定しても、プラスマイナス10歳程度、ズレが生じることがあります。年齢をもとにしたターゲティングを行う際は、多少のズレが生じることを想定しておくと安心です。

また、性別による絞り込みも可能です。商品やサービスを届けたいターゲット層に合わせて、男女を設定しましょう。

エリア

エリアターゲティングでは、広告を配信したいエリアを国や都道府県はもちろん、市区町村や郵便番号単位で設定することができます。特定の地域にいるユーザーに絞って配信する、または特定の地域を除外して広告を配信することが可能です。

また、「特定の地域に最近訪れた人」といった設定が可能であるため、旅行者や観光客をターゲットとすることもできます。

属性

属性とは、平たく言えばユーザーの「ステータス」のことです。ターゲットが明確な場合は、ユーザーの属性までしっかりターゲティングすることによって、より高い効果が見込めるようになります。

具体的には、次のような属性をターゲティングすることができます。

ターゲティング可能な属性
  • ・学歴
  • ・仕事
  • ・収入
  • ・ライフイベント(誕生日など)
  • ・政治
  • ・交際
  • ・子供の有無

    これらの属性は、基本的にFacebook上のデータをもとにターゲティングを行います。特に、仕事やライフイベント、子供の有無などは、ターゲティングする際にとても効果的です。

    インタレストターゲティング

    Instagram広告におけるインタレストターゲティングでは、「興味・関心」「行動」という2つのターゲティングが可能です。インタレストターゲティングでは、ユーザーのパーソナルな情報をもとに設定することができるため、非常に効果的なターゲティングができます。

    このような細かなターゲティングができるSNS広告プラットフォームはそう多くないため、Instagram広告を利用する際は、ぜひインタレストターゲティングの設定もしてみてください。

    ここでは、2つのインタレストターゲティング「興味・関心」「行動」の詳細をお伝えしていきます。

    興味・関心

    Instagram広告では、ユーザーが「いいね!」をしたページからユーザーの興味・関心を洗い出し、自社の広告に興味を持ってくれそうなユーザーにターゲットを絞ることができます。具体的には、次の興味・関心カテゴリーからターゲティングすることが可能です。

    ターゲティング可能な興味・関心
    • ・スポーツ・アウトドア
    • ・テクノロジー
    • ・ビジネス・業界
    • ・フィットネス・ウェルネス
    • ・買い物・ファッション
    • ・趣味・アクティビティ
    • ・食品・飲料品

      例えば、スマートフォンやPC周辺機器などのガジェットに関するFacebookページによく「いいね!」をしているユーザーなら、テクノロジーに対する興味・関心が高いという認識となります。このように、「自社製品やサービスは、どのような興味・関心があるユーザーに魅力的に映るか」といった点を考慮して、インタレストターゲティングを行えると良いでしょう。

      行動

      ユーザーの行動データや、スマホの利用状況などを元にターゲティングをすることも可能です。

      ターゲティング可能な行動
      • ・記念日
      • ・旅行
      • ・モバイルデバイスユーザー
      • ・海外駐在
      • ・消費者の分類

        「行動」に関しても、「興味・関心」と同様に種類が多いため、思い通りのターゲティングがしやすくなっています。ただし、ターゲットを細かく絞りすぎると、配信できる広告の量が少なくなってしまうことが懸念されるため、慎重にターゲットを狭めていくようにしましょう。

        カスタムオーディエンス

        続いて、カスタムオーディエンスについて紹介します。カスタムオーディエンスとは、すでに獲得している顧客の情報(電話番号など)をアップロードして、その情報をもとにターゲティングをすることができる機能のことです。

        アップロードが可能な顧客情報の例
        • ・電話番号
        • ・メールアドレス
        • ・FacebookユーザーID
        • ・Appleの広告用IDなど

        これらの情報をもとに、顧客リストに向けて広告を配信したり、申し込みフォームを開くといったアクションを起こしたユーザーに広告を配信したりなどといったターゲティングが可能です。

        例えば、「既に獲得している顧客に新製品に関する情報を届けたい」という場合、その顧客にターゲットを絞って広告を配信することができます。また、逆に、既に獲得している顧客は避けて広告を流すといった設定も可能です。

        自社が保有している顧客情報を有効活用してターゲティングを行ってみたいという方は、Instagramのカスタムオーディエンスを使いましょう。

        類似オーディエンス

        最後に紹介するのは、類似オーディエンスです。類似オーディエンスは、Instagram広告において非常に高い効果が期待できるターゲティングの一つですので、必ず確認しておきましょう。

        類似オーディエンスとは、前項で解説した「カスタムオーディエンス(自社が既に獲得している顧客の情報)」をもとにターゲティングを行う方法です。つまり、すでに自社が獲得している顧客とよく似たユーザーにターゲットを絞って広告を配信することができるのです。そのため、見込みの高いユーザーに広告を届けることができ、とても効果的です。

        Instagram広告のターゲティングで成果を出すコツ

        ここまでで、Instagram広告にて行えるターゲティングの種類と内容について詳しく解説してきました。続いて、Instagram広告にてターゲティングを行う際、しっかりと効果を出すために押さえておきたいポイントを2つ紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。

        ターゲティングで成果を出すコツ
        • ・ペルソナをしっかりと設定する
        • ・複数のターゲティングを並行して行う

        ペルソナをしっかりと設定する

        当然のことながら、広告のターゲティングをするためには、「どんなユーザーに自社製品・サービスを知ってほしいか」というペルソナの設定が必要です。ペルソナとは、自社の典型的なユーザー像(架空の人物)のことで、できるだけ具体的に設定することが大切です。

        例えば、コスメの販売を行っている企業がペルソナを設定する際の例を実際に見てみましょう。

        ペルソナ設定の例

        →都内に住んでいる28歳の独身女性。バリバリのキャリアウーマンだが、私生活はあまりうまくいっていないと感じている。もっと自分磨きをして、私生活でもすてきな女性になることを目標としている。

        これはあくまでもペルソナ設定の一例ですが、性別や年齢はもちろん、キャリアや私生活における悩みなど、自社の製品・サービスを届けたい架空の人物像をできるだけ明確に設定しておきましょう。ペルソナをあらかじめ明確にしておけば、広告出稿においても迷うことなく高い効果が見込めるターゲティングをすることができるようになります。

        「広告ターゲティングがうまくいかない」「どのようにターゲティングをすれば良いのかわからない」などといった悩みを抱えている方は、ペルソナがしっかりと定まっていないのが原因かもしれません。実際にターゲティングを行う前に、ペルソナをしっかりと設定しておきましょう。

        複数のターゲティングを並行して行う

        Instagramで初めてターゲティングを行う際は、ターゲティング設定の異なる複数の広告を同時に出稿することをおすすめします。理由は、異なるターゲティングの広告を2つから3つ並行して出稿することにより、それぞれの効果を比較することができるからです。

        これにより、自社と相性の良いターゲティングを見つけることができます。また、試しに導入したターゲティングが思いもよらず高い効果を発揮したなどといった発見ができることもあるでしょう。

        ターゲティングは細かくしすぎないように注意!

        最後に、Instagram広告にてターゲティングをする際の注意点を一つお伝えします。Instagram広告のターゲティングでは、属性から興味・関心まで幅広いカテゴリーで細かなターゲティングをすることが可能です。

        しかし、実際には慎重にターゲットを狭めていく必要があります。その理由は、いきなりターゲットを細かく絞りすぎてしまうと、広告を配信できるユーザーが少なくなり、充分な配信量を確保できないことが懸念されるからです。また、見込みのあったユーザーを逃してしまう可能性も高まります。

        たとえば、「若者向けの商品だから、高齢者はターゲットから外したい」「日本国内のみ対応できるサービスだから、海外ユーザーは外したい」など、明らかにターゲットからズレている層のユーザーを外すのは良いでしょう。しかし、地域やステータスなどといった細かな部分で必要以上にターゲットを細かく絞ることは避けるのが無難です。

        まとめ

        Instagramで広告を出稿するにあたって、知っておきたいターゲティングの種類とコツを詳しく解説しました。Instagram広告のターゲティングは非常に精度が高く、思い通りのターゲティングができるため、迷っている方はぜひ利用してみましょう。

        当社GROVEでは、お客様の目的に合わせてSNSマーケティングや広告ターゲティングに関するノウハウを提供しています。SNSマーケティングを導入してみたい方や、うまくいかず困っているという方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。