世界のデジタル事情を紹介する「we are social」によると、YouTubeの検索ランキングはGoogleに続く第2位で、約76%の日本人が利用していると報告されています。日本人の情報媒体はテレビからYouTubeへと移り変わっており、最新の流行に合わせて、企業もYouTubeへの広告を重視するようになってきました。
本記事では、YouTube広告の種類や広告の出稿方法や費用など、YouTubeの広告出稿を考えている方のために役立つ情報をお届けします。
Youtube全体のYoutubeマーケティングに関しては以下の記事をぜひご覧ください。
YouTubeマーケティングとは?企業の4つの成功事例から学ぶやり方・活用方法
目次
YouTube広告とは?広告の種類
始めに、YouTube広告について解説します。YouTube広告とは、YouTubeのサイト上にて表示される各種広告を指します。YouTubeを利用したことのある方であれば、選んだ動画を再生する前に現れる動画形式の広告や、画面右上に表示されるバナー形式の広告を見たことがあるでしょう。
冒頭でも紹介したように、YouTubeの利用率は非常に高い割合で推移しているため、YouTube上に表示される広告は、利用者の目にとまる確率が高くなります。また、YouTubeのアルゴリズムが関連性の高い動画に対して適切な広告を表示しますので、特定の分野への興味・関心が高いユーザーに対してアプローチできるのです。
広告の仕組み
広告は、すべてYouTube広告用に準備された「YouTube ads」より出稿できます。広告を表示させたいユーザー層のターゲティングができるのがYouTube広告の大きな特徴で、高いCTRを獲得できます。
例えば、英語学習に特化した商品をPRしたい場合、YouTubeで英語学習関連の動画を視聴しているユーザーを選定し、それらのユーザーのみに対してアプローチできるため、高いCTRが期待できるのです。
YouTubeユーザーの多くは、見たい動画を探すために検索機能を利用する場合が多く、検索結果に関連させて広告を表示させることで、ユーザーを自然に自社サイトや製品に引き込むことができるのも大きな特徴です。
YouTube広告には、企業の目的や用途に合わせ、全6種類の広告タイプが用意されています(参照)。広告ごとに特徴が異なりますので、詳しく解説しましょう。
・インストリーム広告(スキップ可能・スキップ不可)
・インフィード動画広告(旧:TrueViewディスカバリー広告)
・バンパー広告
・アウトストリーム広告
・マストヘッド広告
・ディスプレイ広告
インストリーム広告(スキップ可能・スキップ不可)
YouTubeで最も典型的とも言える広告がインストリーム広告です。ストリーム、つまり動画が再生されている間に組み込まれる広告で、動画形式の広告が表示されます。動画の長さに規定がないため、少し長めのストーリー性のある動画広告をPRしたい企業に人気の広告タイプです。
インストリーム広告の掲載タイミングは、動画の開始前や終了後、また動画の間です。スキップ可能なインストリーム広告と、スキップ不可のインストリーム広告に分かれています。
動画広告は、テキストやイラストベースの広告よりも視聴者に大きなインパクトを与えるとともに、長期にわたって記憶に残ります。動画広告のメリットを最大限に活かすことができる広告タイプがインストリーム広告なのです。
動画自体の長さはスキップなしの広告に関しては上限なしとなっていますが、 3 分未満が推奨とされています。スキップ不可の場合は15~20 秒が上限となっています。
インストリーム広告では、販売促進や見込み顧客の獲得、ブランド認知拡大とリーチに期待できます。
インフィード広告(旧名:TrueViewディスカバリー広告)
インフィード広告は、YouTubeの検索結果、関連動画、モバイル版のYouTubeのトップページなどに表示される広告です。視聴者がインフィード広告をクリックすることで企業がPRしたい動画が流れたり、紹介したいページのURLに飛んだりします。
視聴者が情報を探しているときに表示される広告タイプですので、関連情報を検索しているユーザーにアプローチすることができ、高いクリック率が期待できます。YouTubeから自社サイトに誘導したり、自社製品を紹介したりしたい企業に人気の広告タイプです。
課金体系はCPC課金制となっており、クリックし動画を視聴した場合に課金対象となります。
またこちらの動画の長さに上限なしとなっています。
インフィード広告では、商品やブランドの比較検討をしてもらう際に効果的です。
バンパー広告
インストリーム広告と同様に、再生動画の前・後・間で流れる動画広告がバンパー広告です。インストリーム広告との大きな違いは、バンパー広告は6秒間以内の動画である点と、スキップができない点です。6秒間以内の短くもインパクトの大きい動画を利用し、視聴者に自社製品を認知させることができます。
動画の長さが短いため、より多くの利用者にリーチできるのが特徴です。自社ブランドの認知度や何らかの強いメッセージを伝えたいときに利用される広告タイプです。
バンパー広告では、ブランド認知拡大やリーチが期待できます。
アウトストリーム広告
アウトストリーム広告は、パートナーサイトやYouTube外のアプリに表示されるモバイル端末に限定した広告です。動画は音が出ていない状態で再生が開始され、タップすることで音声が流れ始めます。
アプトストリーム広告の特徴は、低価格での広告出稿が可能な点と、YouTube利用者以外にもPRができる点です。YouTubeユーザーだけでなく、より広い客層に対して自社製品をPRしたい際には、アプトストリーム広告の利用が効果的です。こちらも動画の長さの上限は規定されていません。
アウトストリーム広告では、ブランド認知拡大やリーチが期待できます。
マストヘッド広告
高い広告効果が見込める方法が、マストヘッド広告です。YouTubeのトップページの最上部に大画面にて広告動画が再生されますので、多くのYouTube利用者の目に触れる広告です。音声は音が出ていない状態になっていますが、動画再生の時間に制限時間はなく、興味を持った利用者がクリックすることで、自社のランディングページへと導くことができます。
唯一の予約型サービスで利用のためには、まずはGoogle の営業担当者への予約が必要ですが、短期間で多くのユーザーにアプローチし、大きな成果を上げることのできる広告方法です。新製品の紹介や大規模なキャンペーンの際に頻繁に利用されます。
マストヘッド広告では、ブランド認知拡大やリーチが期待できます。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、YouTube画面の右上、おすすめ動画一覧の一番上に表示される画像広告のことです。
他にも、検索結果画面にユーザーの関心や行動履歴に基づいて自動的に配信される「ファインド広告」(※スマートフォンのみ)、動画の下部に画像やテキストを固定表示する「オーバーレイ広告」があります。プレイスメント設定で指定することによりYouTube内へ配信可能です。
ディスプレイ広告では、ブランドの認知拡大やリーチに期待できます。
YouTube広告の出稿にかかる費用
広告を出稿するためには多額の費用が必要と思うかもしれませんが、YouTubeはデジタルの特徴を最大限に活かすことで、低価格からの広告出稿を可能にしました。予算に応じた広告出稿が可能で、多くの企業が1,000円でのトライアルを行い、その後、成果があった場合には予算を増やしていくという方法を取っています。
YouTubeでは、広告に利用する料金を先に設定するため、設定した料金以上にお金がかかることはありません。「料金が発生するのはユーザーが広告を自発的に視聴した場合だけ」という方針を掲げているので、広告が無駄に表示され多額の料金が発生するという心配がありません。料金発生の方式としては、主に次の3種類に分けられています。
- ・インプレッション型の支払い方式
- ・クリック型の支払い方式
- ・その他の支払い方式
インプレッション型の支払い方式
インプレッション型の支払い方式では、ユーザーが広告動画を一定の時間以上視聴した場合に料金が発生します。
例えば、スキップ不可のストリーミング広告やバンパー広告では、動画広告が再生されるたびに料金が発生します。動画を視聴しているユーザーの目に確実に届くのが特徴です。
クリック型の支払い方式
クリック型の支払い方式では、ユーザーが広告をクリックし、ランディングページへの誘導に成功した際や、音が出ていない状態の動画を再生した場合などに発生します。
YouTube広告の中では、TrueViewディスカバリー広告やアウトストリーム広告、一部のインストリーム広告に適用されています。インプレッション型と比べると、ユーザーの目に届く確率は少し低くなりますが、費用を抑えつつ高いコンバージョン率を得ることができます。
その他の支払い方式
YouTube広告にはさまざまな広告タイプがあり、上記の2つに分類できない支払い方式もあります。
例えば、予約ベースで高い広告効果が期待できるマストヘッド広告は、固定の日別単価制または固定のインプレッション単価制と記載されており、Googleの広告チームと相談の上で料金を設定するプランとなっています。このような例外のプランもありますが、上記のインプレッション型とクリック型が一般的です。
YouTube広告の出し方
YouTubeの広告を実際に出稿したいとお考えの方も多いことでしょう。そこで、ここではYouTubeの広告の出し方について、詳しく説明します(※YouTube広告には、「動画広告」と「テキスト広告」があります。今回は、YouTubeの特徴でもある動画広告について紹介します)。
- 1. YouTubeアカウントを作成し、動画広告をアップロードする
- 2. 広告動画の詳細を設定する
- 3. 予想インプレッション数や視聴回数、費用を確認する
- 4. ターゲットユーザーに関する細かい詳細を変更する
- 5. 1日の予算を設定する
- 6. 動画広告に関するすべての詳細を確認する
- 7. 支払いに関する情報を登録する
YouTubeアカウントを作成し、動画広告をアップロードする
まずは利用したい動画広告を作成し、自身のYouTubeチャンネルにてアップロードする必要があります。YouTubeアカウントは、何らかのメールアドレスがあれば作成できますので、YouTubeページよりYouTubeアカウントの作成と、動画アップロードを行ってください。
もし動画広告の作成が難しい場合は、YouTubeが推奨する会社に依頼する(詳細)か、動画作成会社に依頼する方法もあります。
広告動画の詳細を設定する
広告動画のアップロードができたら、広告動画の詳細を記入する作業に入りましょう。YouTube広告出稿のページで「開始する」のボタンをクリックしてください。その後、動画のURLの入力欄が出現しますので、利用したい動画のURLを記入してください。
広告を表示する範囲として、「YouTubeのみ」と「YouTubeとGoogle動画パートナーのサイト」のどちらかを選択しましょう。地域に関しては、ターゲットとしたい国や地域を選択してください。単一の国や県、複数のエリアや世界中など、さまざまな地域を選定できます。その後、言語の選択がありますので、届けたいターゲット層が利用する言語を選択しましょう。
予想インプレッション数や視聴回数、費用を確認する
上記の設定が完了すると、予想インプレッション数や予想動画広告再生数が表示されます。また、平均広告視聴単価が表示されますので、予想インプレッション数や予想動画広告再生回数と照らし合わせ、条件と予算がマッチした場合は「次へ」をクリックし、先に進めましょう。
ターゲットユーザーに関する細かい詳細を変更する
ターゲットユーザーに関する細かい詳細を変更していきます。例えば、性別や年齢、子どもの有無、趣味や関心などを細かく設定できます。ターゲットユーザーに関する詳細を細かく設定することで、より適切なターゲット層に動画広告を届けることが可能になりますので、丁寧に詳細設定していきましょう。
ターゲッティング方法は、大きく2種類あります。一つ目は人を軸に絞り込む「オーディエンスターゲティング」で、二つ目は広告を配信する場所を軸に絞り込む「コンテンツターゲティング」です。
オーディエンスターゲティング・コンテンツターゲティングの具体的な種類とその内容に関しては、以下の表を参照ください。
オーディエンスターゲティングの種類
種類 |
内容 |
ユーザー属性グループ |
年齢や性別、世帯収入などの設定 |
詳しいユーザー属性 |
学歴や就業状況、配偶者の有無、 自宅所有状況、子供の有無の設定 |
興味 / 関心 |
■アフィニティカテゴリ
特定のトピックに関心のあるユーザーに 広告を表示 |
■ライフイベント 人生の節目で行動が変わることが 見込まれるユーザーにアプローチ |
|
■購買意欲の強いオーディエンス 宣伝する商品サービスに類似するものを 探しているユーザーにアプローチ |
|
■カスタムオーディエンス Googleで検索した語句から ターゲットを絞ってアプローチ |
|
動画リマーケティング |
過去に広告主のチャンネルや動画広告を 視聴したことのあるユーザーに広告を配信 |
ウェブサイトおよびアプリリマーケティング |
広告主のWebサイトやアプリへの 訪問経験があるユーザーへ広告を配信 |
カスタマーマッチ |
広告主の既存顧客データを アップロードして広告配信に利用 |
類似ユーザー |
リマーケティングまたはカスタマーマッチの顧客データに基づいて ユーザーをリスト化して広告を配信 |
コンテンツターゲティング
種類 |
内容 |
プレースメント |
YouTubeチャンネル・動画・サイト・アプリなど広告の配信場所を指定 |
トピック |
トピック広告を表示するページのトピック(コンテンツ内容)を指定して、 関連性の高いチャンネルに広告を表示 |
キーワード |
任意のキーワードを指定し、関連性が高いと見込まれる 動画コンテンツやWebサイトに広告を表示 |
デバイス |
PC、スマホなどデバイス別に 広告の配信場所を指定 |
1日の予算を設定する
1日の予算を設定します。ここで打ち込んだ予算を元に広告が表示される量や動画ジャンルが決まります。予算を変更することで、予想インプレッション数や視聴回数が変わりますので、予算と広告成果予想を見比べ、必要な予算を記載してください。日本円やアメリカドルの他、世界各国の通貨による見積もりが可能です。
動画広告に関するすべての詳細を確認する
これまでに設定した動画広告に関するすべての詳細が表示されますので、最終チェックを行いましょう。もし問題がなければ「次へ」をクリックしてください。
支払いに関する情報を登録する
最後に支払いに関する情報を登録してください。企業であれば、企業の住所や連絡先を入力してください。また、支払いタイプを登録しましょう。サービスの費用を後からまとめて支払う「自動支払い」と、費用が発生するたびに前払い残高から差し引かれる「手動支払い」の2種類が選択可能です。クレジット(デビッド)カード登録に必要な情報を登録し、利用規約をしっかりと読んだ上でチェックを入れ、「送信」ボタンを押してください。
これでYouTube広告の出稿が完了です。YouTube広告の詳細変更に関しては随時変更が可能ですので、広告の成果を見ながら変更を加えていきましょう。
YouTube広告を効果的に出すポイント
YouTube広告を効果的に出すポイントについてお伝えしていきましょう。
インストリーム広告の場合
インストリーム広告は、時間制限のない動画広告です。しかし、動画広告に興味がない場合、離脱やスキップが多くなります。そのため、最初の5秒間にインパクトのある映像やメッセージを組み込むようにしてください。
例えば、ゲーム広告であれば、最新の技術が組み込まれたインパクトの高い動画を最初に持ってくることでゲーム好きユーザーの興味を引きつけることができます。どのジャンルであっても、最初の5秒間が勝負という気持ちで動画制作に取り組んでください。
Trueディスカバリー広告の場合
Trueディスカバリー広告は、基本的にはテキストベースの広告です。検索機能や関連動画に表示される広告のため、基本的には、動画を探しているユーザーを引きつけるようなタイトルを含む広告にすると効果的です。
例えば、英語学習に関する広告であれば、「TOEICで200点アップ」などの具体的なタイトルがつけられている広告にユーザーは敏感に反応します。逆に、「英語の勉強法」など一般的な情報を掲載するだけでは、他の情報との差別化がされず、ユーザーを獲得できません。タイトルと同様に、どのような画像を用いるかも重要ですので、ぜひ質の高い広告画像の制作に取り組んでみてください。
バンパー広告の場合
バンパー広告は、6秒以下の動画が流れる広告です。つまり、その6秒間でユーザーに何らのインパクトを残す必要があります。インパクトの与え方は、動画の構成やメッセージ、BGMなど多岐にわたりますが、PRしたい商品の最も特徴的な内容を入れ込むことで、バンパー広告に適した動画が制作できるでしょう。
アウトストリーム広告の場合
アウトストリーム広告は、YouTube外のアプリやプラットフォームにて表示される動画広告です。例えば、ビジネス関連のスマホアプリを利用しているユーザーに対して、別のビジネスアプリを紹介したりすることができます。
そのため、動画の内容は、同ジャンルの製品と比べた特異性を全面的に打ち出した動画広告を制作することが大切です。その製品が他の関連製品よりも優れている点を紹介することで、他の製品ユーザーを自社製品に引き込むことができます。
マストヘッド広告の場合
マストヘッド広告は、唯一Googleの広告担当者との連携のもとで運用できる広告タイプです。YouTube広告に関するアルゴリズムにも精通した担当者と相談しつつ進められますので、マストヘッド広告を効果的に運用する方法をしっかりと相談し、担当者の助言を頼りに進めることが大切です。
他の広告タイプと比べ、費用が少し高い反面、高い効果も期待できる広告タイプですので、企業の一大キャンペーンの際にはぜひ利用を検討してみてください。
ディスプレイ広告の場合
ディスプレイ広告はおすすめ動画一覧の一番上に表示される画像広告になります。ディスプレイ広告には、スマートフォンだけに表示される「ファインド広告」、動画の下部に画像やテキストを固定表示する「オーバーレイ広告」もありますが、全て画像形式であることが特徴です。
他の広告と比べ、画像と簡単な設定だけで広告を配信できるため、コストや手間をかけずに配信することができるのがポイントです。そのため、潜在層や見込み顧客など、広告を届けたい顧客に届けるためのターゲティングが非常に重要です。
自社の訴求対象のサービスを利用するお客様の属性や興味からターゲットを絞り込み、広告の効果を高めましょう。
YouTube広告を活用した注目事例
最後に、YouTube効果を効果的に活用することに成功した注目事例を3つ紹介しましょう。
- ・株式会社ダンボール・ワン
- ・株式会社ジャストシステム
- ・Tuft&Needle
- ・Pringles
- ・楽天トラベル
株式会社ダンボール・ワン
株式会社ダンボール・ワンは、ダンボール通販事業で国内トップの売上を誇る、石川県に本社を構える会社です。近年の売上増により新卒採用を検討しましたが、若者の都市流出や知名度の低さにより、人材が集まらないという状態に陥りました。
そこで、ダンボール・ワンはYouTubeの動画広告を活用した自社PRに乗り出します。RPG風の動画構成で自社紹介を行うとともに、アットホームな雰囲気が伝わる動画制作を企画しました。社長自らがモンスターに変装するユニークな動画を制作し、石川県に限定した若者層をターゲットに広告を行った結果、わずか15日間で47万人のユーザーに動画広告を視聴してもらうことに成功しました。
結果として、動画広告経由での応募者が28名、インターンシップの応募者が25名と、予想以上の成果を得ることに。まずは会社のことを知ってもらうために、動画を視聴してもらうことに焦点を当てたPRG型の動画広告を制作したことが成功の鍵だと言えます。YouTube広告とユニークな動画がマッチして大きな成果を上げた、特徴的な事例の一つです。
株式会社ジャストシステム
株式会社ジャストシステムは、タブレット教材を用いた小中学生向けの通信教育サービス「スマイルゼミ」を提供しています。新規ユーザーの獲得に向け、利用ユーザー数が圧倒的に多いプラットフォームことで知られるYouTubeを選択。YouTube広告を用いて新規顧客の獲得を試みます。
認知度の拡大はもちろんのこと、コンバージョンアップにもつなげたいと考えたジャストシステムは、クリック率が大きく向上するTrue Viewアクションキャンペーンを利用した広告を掲載しました。コンバージョンにつながるボタンがわかりやすく表示された広告を表示することで、ディスプレイ広告の約1.3倍のCPAで新規顧客の獲得に成功しました。さまざまな広告タイプが準備されているYouTube広告だからこそできた成功事例の一つです。
Tuft&Needle
最後に、海外の事例を一つ紹介します。
Tuft&Needleは、高級マットレスの販売を中心に行うアメリカ発のブランドです。Tuft&Needleは、マットレスを販売するメインの戦略にYouTube広告を置き、大きな成功を収めたことで有名です。
マットレスの品質はテキストや画像だけではわかりませんが、動画を用いることで高級マットレスの魅力を伝えることが可能です。睡眠の質はマットレスの質に大きく左右されることを示す15秒ほどの動画広告をはじめ、高級マットレスの魅力を伝える各種動画広告を制作し、顧客の獲得に乗り出しました。
高級マットレスの販売総数は100万枚を突破し、アメリカを代表する寝具ブランドの一つに成長。Tuft&Needleは、YouTube広告による成功の理由をYouTube広告に内包された「ターゲティング」だと分析しています。
不動産関連情報を探しているユーザーやマットレス情報を検索しているユーザーに絞り込み動画広告を届けることで、マットレスに強い関心を持つ顧客層を確実に取り組むことに成功しました。動画広告の魅力と、YouTube広告の機能をうまく活用した成功事例の一つと言えるでしょう。
Pringles
PringlesはTrueViewリーチを利用して、ビッグイベントでのマーケティングを成功させました。
Pringlesは「フレーバー スタッキング(重ね食べ)」というトレンドに注目しました。そこで、スーパーボウルの前にフレーバースタッキングに関する6秒のバンパー広告をYouTubeに掲載し、視聴者の遊び心を刺激しました。
その後、コマーシャル撮影の舞台裏Q&Aを含む、スーパーボウルのスポット広告のティーザーでファンを魅了しました。試合当日は、TrueViewリーチを利用して複数の形式で可能な限り多くの視聴者にリーチしました。
これにより、広告費用対効果は2:1で、売上の伸び率も3%上昇しました。
楽天トラベル
旅行予約サイト「楽天トラベル」において、広告の目的に応じて複数の広告フォーマットを使い分けることで、効率的に売り上げを伸ばし、高い投資対効果(ROI)を記録しました。
一度でも楽天トラベルのサイトに訪問するとその後の予約につながりやすいことがわかっていたため、サイト誘導に最適化したYouTube広告の動画アクションキャンペーンを採用。また、6秒のバンパー広告との組み合わせが予約のリマインド効果を高めることがわかっていたため、これも合わせて配信しました。
その結果、KPIに置いていたROIはキャンペーン全体で165.3%と高い数値を記録しました。またインテージの調査によると、施策の前後で純粋想起は19%増加。さらに宿泊予約の売り上げ(宿泊流通)は、新型コロナウイルス拡大前の2019年と比べても12.9%増を記録しました。
まとめ
YouTube広告の利用を検討している方に向け、YouTube広告の基本的事項から出稿の仕方、広告を出稿する際のポイントなどについて紹介しました。YouTube広告は、YouTube広告のアルゴリズムが適切なターゲットを自動で選定してくれるため、非常に簡易に広告出稿が行えます。
その一方で、YouTube広告を活用してコンバージョンを得るには、適切な広告媒体を作成することが必要です。また、YouTubeをはじめとしたSNSの最新情報も理解しておいた方が良いでしょう。
当社GROVEでは、「ブランディング」や「集客」といったお客様の目的に合わせたSNSマーケティングによるプロモーションを行っています。SNSマーケティングをこれから行いたいという方や、SNS広告を利用してみたいという方は、お気軽にお問い合わせください。