SNSを利用するユーザーが増えた一方で、いいねや閲覧回数、コメントなどを気にするばかり、「SNS疲れ」になっている人も少なくありません。そんな方々が好んでいるのが、エフェメラルSNSです。
今回はエフェメラルSNSの概要や代表的なもの、メリット・デメリット、エフェメラルSNSを活用したマーケティング事例について解説します。
目次
エフェメラルSNSとは
エフェメラルSNSとは、一定の時間が経つと自然に投稿が消えるSNSのことです。エフェメラル(Ephemeral)は「つかの間」「はかない」という意味を持つ言葉。複雑なSNSユーザーの心理を反映し、エフェメラルSNSが盛り上がりを見せています。
エフェメラルSNSが盛り上がった背景
2016年頃、エフェメラルSNSが本格的にブームとなりました。エフェメラルSNSが盛り上がったきっかけは、2011年に登場した「Snapchat(スナップチャット)」です。
Snapchatにて、一定の時間が経つと自然に投稿が消える機能が注目を集めるようになりました。Snapchatは、写真共有メッセージアプリで、写真などの投稿されたコンテンツは24時間で自動的に消えるようになっています。
友人との直接メッセージのやりとりに至っては最長10秒で消え、この「つかの間の投稿」「はかなく消えるさま」がアメリカの若者の間で大流行しました。
ただし、日本ではSnapchatはあまり流行しませんでした。しかし、似た性質を持つSNSとしてInstagramが流行りを見せてます。Instagramのストーリーズ機能は、投稿した写真や動画が24時間後に自然に消えるというもの。
Instagramというと、「フィード」と呼ばれる通常の投稿機能をイメージする方も多いかもしれません。このフィードは自分で消さない限り、表示され続けます。
Instagramは、映える写真が目立ち、きらきらした美しい日常を映し出すSNSという認識を持たれていることも多いでしょう。いかにセンスがよくインスタ映えする写真を投稿して、多くのいいねを集めるのかが大切だと考えているユーザーも少なくありません。
そのため、いいねが少ない投稿は後から自分で消すユーザーもいます。いいねはいくつあるか、誰がいいねをくれたか、そんなことが気になるInstagramのフィードでは静かなる緊張状態があり、素直に楽しめないということも。
そんないいねの数を気にせずに楽しめるのがInstagramのストーリーズ機能でした。
代表的なエフェメラルSNS
代表的なエフェメラルSNSとしては、以下の3つが挙げられます。
- ・Instagramのストーリーズ機能
- ・Snapchat
- ・SNOW
それぞれのおおよそのアクティブユーザー数は以下の通りです。
日本国内
アクティブユーザー数 |
世界
アクティブユーザー数 |
|
3,300万人(2023年8月時点) | 10億人(2023年8月時点) | |
Snapchat | 不明 | 7億5,000万人(2023年8月時点) |
SNOW | 不明 | 4億人(2022年8月時点) |
Instagramのストーリーズ機能
Instagramは、世界アクティブユーザー数が10億人以上、日本国内でも3,300万人ものアクティブユーザーがいる影響力の高いSNSです。
写真や動画を簡易的に編集し、ストーリーズとして投稿します。ストーリーズで投稿した写真や動画は24時間後に自然に消えるようになっています。
Snapchat
日本ではあまり浸透していませんが、世界には7億5,000万人ものアクティブユーザーがいる、影響力が大きいエフェメラルSNSのひとつです。
写真や動画は24時間で自動的に消える「ストーリー」として友達に公開したり、友達に個別のメッセージとして送信したりすることができます。メッセージは相手が閲覧してから何秒で消えるかを設定可能です。
SNOW
かわいい・かっこいい、あるいは、おもしろいなど見た目を変えられる様々なフィルターを通して撮影した写真にスタンプやテキストなどで加工(盛る)ができるのが特徴のエフェメラルSNです。
Snapchatと同様に、写真や動画は24時間で自動的に消える「ストーリー」として友達に公開したり、友達に個別のメッセージとして送信したりすることができます。
エフェメラルSNSのメリット・デメリット
続いて、エフェメラルSNSのメリット・デメリットについて解説します。
メリット:プッシュ通知へのレスポンス率が高い
一定の時間が経つと自然に投稿が消えてしまうという特性上、他のアプリに比べて、プッシュ通知へのレスポンス率が高い傾向があります。「今見ないと、消えてしまう」という心理が働くのでしょう。
デメリット:閲覧ユーザーが広がりにくい
一定の時間が経つと自然に投稿が消えるため、通常の投稿よりも閲覧できるユーザーが少なく、拡散されにくいという特徴があります。
エフェメラルSNSを活用したマーケティング事例
プッシュ通知へのレスポンス率が高いという特徴上、「ECのタイムセール」や「限定ティザー」との相性がよいとされています。
なお、ティザーとは、新商品や映画、ドラマ、イベントなどの情報を一部だけ明らかにし、消費者の興味や期待を引き立てるマーケティング手法のことです。
また、エフェメラルSNSでのプロモーションを基点に、Instagramのフィード機能やTwitter、TikTokなどでの話題づくりにつなげることもできるでしょう。
通常の投稿ができるSNSだけでなく、エフェメラルSNSも併用して相乗効果を上げるのが効果的だと言えます。
まとめ
SNSユーザーのなかには、いいねや閲覧回数、コメント数などを気にしすぎるばかり、「SNS疲れ」になっている人も少なくありません。
その点、一定の時間が経つと自然に投稿が消える、エフェメラルSNSなら楽しめるケースも多くなっています。
日本では、エフェメラルSNSとしてInstagramのストーリーズ機能が浸透しています。エフェメラルSNSは、ECのタイムセールや限定ティザーとの相性がよく、影響力が高いインフルエンサーを起用することで、十分な効果を得られることもあるでしょう。
しかし、インフルエンサーを起用したSNSマーケティングをしたことがなく、ノウハウがない企業様もあるはずです。
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